MMA
インタビュー

【UFC】リッキー・シモン「RIZINのヴィンスの試合を朝から見ていた」「マリオは僕と同じ対戦相手のレベルと向き合ってきてはいない」=5連勝中のバティスタと対戦

2024/01/12 17:01

最終的にマリオが望まないところに追い込んで、フィニッシュする


(C)Zuffa LLC/UFC

──今回はラスベガスUFC APAXでの試合です。従兄弟のヴィンス・モラレス選手とも調整するのでしょうか。

「ああ、ヴィンスとはこれから会うんだよ。彼はベガスに住んでいるから、今夜か明日会う予定なんだ。RIZINでの試合ももちろん見たよ。アメリカでライブで観るためにずっと起きてた(笑)。モトヤを相手に素晴らしい試合を見せたんじゃないかな。本当に彼の事を誇りに思う。彼女の紫乃バンフースは日本で戦っていたし(※パラエストラ八王子に所属し、PANCRASE、JEWELSに参戦)、ヴィンスはずっと『日本に行きたい、日本で試合をしたい』と言っていたから、彼にとって本当に意味があっただろう」

──リズミカルな打撃にスクランブルと大晦日のベストバウトのひとつでした。

「そうだね。彼とはめちゃくちゃ仲が良いから、ほんとうにずっと日本で試合をする事ばっかり聞いていたし、早くから日本入りしてチームで戦っていたから、あの勝利は最高な時間だっただろうな」

──シモン選手は、今回の試合に向けて、どのような練習環境だったのですか。

「ジアニ・ヴァスケス、アレックス・ぺレス、フェルナンド・ペディアとか地元には最高のメンバーが揃っていてトレーニングしている。コーディー・ハモンド、チェイス・デイビスとか、ATTポートランドの仲間たちだ。チームオーヤマも最高のチームだよ」

──ATTポートランドとチームオーヤマの練習で何か使い分けている部分もあるのですか。

「両方のチームでトレーニングしているけど、住んでいるところがATTポートランドの近くだから、チームオーヤマには月に1回とか訪れてチームの面々と練習している。今回のキャンプには参加しなかったけど、日本のユーマ・ホリウチともこれまで1年を通して練習してきたし、色々ヘルプしてもらった。本当に素晴らしいファイターだよ。チームオーヤマが俺のもう一つのチームになったのは3年か4年くらい前かな。それからは最高なトレーニングができていて、メンバーも粒ぞろいだ。オーヤマコーチも素晴らしいしね」

──コリン・オーヤマコーチとのミット打ちを拝見しました。充実した練習環境のようですね。さて、前戦では、当初、メインイベントに予定されていたライト級のヘナート・モイカノの負傷欠場により、ソンヤドン戦がメインとなり、急遽5ラウンド戦になりました。どのように影響がありましたか。

「そうだね、もちろん少し影響はあったと思う。ただ、自分にとってはラウンドが増えるのは良い事であるから、5ラウンドになった事は自分にとってアドバンテージになると思ったんだ。だから5ラウンドになった事についてはハッピーだったし、特に異論はなかったよ」


(C)Zuffa LLC/UFC

──たしかにノンストップで動き続けるあなたのスタミナは凄いですし、何より、メラブ・ドバリシビリに続くテイクダウン数2位を誇るシモン選手ですが、前戦では最後諦めずにソンに向かっていった際にカウンターをもらいました。あの試合で考えたことは?

「いや、ほんとうに敗戦から学ぶ事って沢山ある。実は、僕はあまり負けの経験がない。10年間プロフェッショナルファイターとしてキャリアを積んできている中で、たったの4度だけだ。そこから得た貴重な経験を、ジムに持ち帰ってコーチ達と振り返り改善する。それができたのが良かった。頭から振って来る相手とどう戦うか、テイクダウンの先の攻防──自分としてはとにかくもっといいコンディションで試合に向かえるようにするという事、そして今回のマリオ戦に向けてそれができていると思う」

──バティスタ選手も5連勝中。柔術・レスリングがバックボーンの部分では、似ている部分もあると感じます。

「もちろんファイトスタイルに似ている部分はあると思うけど、一番の違いは僕の方がこれまで強い選手と戦ってきて、その選手達を相手にいいパフォーマンスをしてきているという事。マリオは僕と同じ対戦相手のレベルと向き合ってきてはいないと思うし、僕のようなパフォーマンスは見せられていないだろう」


(C)Zuffa LLC/UFC

──なるほど。ともに組み技を得意としますが、シモン選手が肩固めなどトップからの仕掛けを得意とするのに対し、比較的手足の長いバティスタ選手は、後ろ三角からのアームバーなどバックポジションを得意とします。その違いをどうとらえていますか。

「僕はこの階級では最強のクラスの相手と戦って勝利している。モンテル・ジャクソン、メラブ・ドゥバシリ、そしてハニ・ヤヒーラ。バックを得意とするトップ柔術家も、僕のバックを取る事、バックを取り続ける事に相当苦労した。自分のグラップリングとレスリングには自信があるし、マリオよりずっと優れていると思っている。だからさほど心配はしていないし、ただ何が起こっても大丈夫なように全てのポジションの準備はしてきているよ」

──バティスタ選手とはどのような試合になりますか。

「間違いなく言えることは、絶対にエキサイティングな試合になるということ。僕も彼も速いペースの選手だから。だけど、最終的に俺がヤツが望まないところに追い込んで、フィニッシュすると思っているし、その自信があるよ」

──バンタム級の注目カードを楽しみにしています。最後に日本の格闘技ファンにメッセージを。

「ずっと日本のMMAを見てきて、いつも日本で試合をしたいと思ってきたんだ。年末の試合も見たし、日本のファンは皆、格闘技を理解しているって知っているから。日本人選手の事も何人か知っている。いい選手が揃っているよね。みんな、この週末(日本時間日曜)の試合を見てくれ!最高なショーを見せるから。絶対楽しんでもらえると思っているよ!」

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