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2023年12月31日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN.45』第15試合のフェザー級(-66.0kg)で、斎藤裕(パラエストラ小岩)に3R 1分22秒、ダースチョークで一本勝ちしたクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)が、試合後のインタビューに応じた。
元フェザー級王者対決は、序盤にクレベルと立ち会い打撃でポイントアウトを狙う斎藤が、引き込み下になるクレベルにパウンド。勝負の3Rに斎藤のテイクダウンをクレベルがフックスイープから上を取り返して「ボペガー」と叫びながらダースチョーク、衝撃の失神一本勝ちで、9月の金原正徳戦の判定負けから再起を果たした。
斎藤はダブルレッグから得意の小外がけテイクダウン。頭を左に出した斎藤に、クレベルは右手でギロチン、左手はオーバーフックで左足で後方に跳ね上げ、後転。左手をそのまま斎藤の喉下に差し入れ、右ヒジでロック。サイドポジションになることを嫌った斎藤が、足をからめに行ったことも利して、ハーフで固定し、左のダースチョークを極めた。
試合後、クレベルは、今回の斎藤戦でいったんRIZINとの契約が切れることを明かしながらも、6月の鈴木千裕戦での腕十字以来のフィニッシュに、「2024年の目標はフェザー級のベルトを取り戻すこと」と語った。
また、大会後、榊原CEOは「クレベルとはいずれにしてもすでにそういう(契約更改の)交渉に入っていると思うので、しっかり向き合ってどういう契約を結ぶのか話し合っていきたいなと思います」と語っている。
鈴木千裕 vs.金原正徳は難しい試合になる。平本? 全く興味がありません
──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか。
「まあ嬉しいです、ハハハ。今年の最後でめっちゃ嬉しいです」
──斎藤選手と実際に対戦してみて、試合前のイメージと違うところはありましたか。
「変わりました。彼はいい人です。みんな、ファイターだから、自分が試合の近くになるとあまり好きではないですが、試合が終わったらすごいリスペクトです。元チャンプだったこともだし、いい印象に変わっています」
──前回負けた試合で「研究されている」と。やりにくさを感じましたか。
「金原選手との試合で、たくさんの方が自分の弱点を見たと思いますが、それは参考にはならないと思います。あの日は本当に自分の良くない日だったからなんです。金原選手と試合した日は100%の力が出せなかった、特にメンタル面で良くなかったです」
──今回、試合前に「喧嘩のイメージで行く」ということでしたが、自分から攻めて行くことで打撃を意識したのでしょうか。
「それぞれの選手にスタイルがあって、テクニカルな選手やアグレッシブな選手などがいます。自分は前戦で、テクニックに行こうとしたり正確さを求めていたのですが、残念ながらそれは自分のファイトスタイルじゃなかった。自分のファイトスタイルというのがキャリア全体に通底するものがあって、それは今日のようなものです」
(※会見場のモニターにメインイベントが決着する様子が映しだされる)
「ワーッ(拍手)ごめんなさい。堀口勝った! よし!」
──出稽古先のATTでともに練習した堀口選手を応援していましたか?
「間違いなく彼を応援しています。堀口選手は自分のチームのサトシやマルキーニョス、鈴木以外の自分のアイドルで、インスピレーションを与えてくれて、世界で一番大きな団体(UFC)でも戦ったことがあります。彼のスタイルや落ち着いたところなど、いろんな意味でインスピレーションを与えてくれましたし、彼を尊敬しています。彼のような選手が本当にサムライだと思います。冷静で礼儀正しい。そういう選手がもっとリスペクトされるべきです。悲しいことに、今日本では、いろんな人の悪口を言ったり、相手をリスペクトしなかったり、ルールを守らない選手がいいように扱われている。昔ながらの本当の格闘技の選手を、いつか思い出してほしいと思います」
──5月6日の有明アリーナ大会で、鈴木千裕選手と金原正徳選手のフェザー級タイトルマッチが発表されました。希望を含めた予想を教えてください。
「難しい試合になると思いますが、鈴木選手が勝つと思います。今、彼は自信に満ち溢れた段階で、金原選手ももちろん経験がありますし、戦略的ですが、今は鈴木選手が有利だと思います」
(モニターに堀口の公開プロポーズの様子が映し出され)
「オー、堀口、結婚なー! 素晴らしいな! おめでとう! 面白いな。それがサムライスピリッツじゃん! ほら」
──さて、ベルトに挑戦するのは先になるので、間にもう1試合やる可能性があるでしょうか。今日、YA-MAN選手に勝利した平本蓮選手との試合はいかがでしょうか。
「RIZINとの契約は今日で終わりなので、今後のことは榊原社長とファイトマネーなどを話し合って決めないと、自分からは何も言えません。ただ平本選手には全く興味がありません。彼はインターネットで騒いでいるけれども、彼は人としてもアスリートとしても尊敬できません。ルールを守らなかったり、何よりも彼を弱虫だと思っています。金原戦の時、平本選手が自分を挑発したからやろうと言ったけど、やろうと返事したら海外に逃げるような状態でした。そういう選手とは戦いたくありません。本物の格闘家と戦いたいです。彼は口ばかりだと思っています」
──「新しいクレベルを見せる」ということでしたが、まさにその通りでしたね。
「新しい自分にまさになったと思います。プレッシャーなく戦うことができたと思います。チャンピオンのプレッシャーは重くて、金原選手に負けたのは厳しい、痛い負けでした。今日は新しい自分になって、以前のように戦えたと思います、落ち着いていたし、何より戦っていて幸せでした」
──今後、RIZINとの契約がどうなるか分からないと。続けるとしたら早く試合をしたいですか。
「もちろんRIZINとの契約を継続したいと思ってます。RIZINのおかげで自分と自分の家族の人生を変えることができてとても感謝しています。ファンにも応援してもらってとても嬉しいと思っています。次に誰と戦うとかは考えていないですけど、段階を踏んでいきたいです。ただ、平本選手と戦うことには全く興味がありません」
──今後の展望や目標を教えてください。
「もちろん来年の目標はまたフェザー級のベルトを取り戻したいと思いますし、それが日本のトップになることであり、この階級の頂点に立つことを指します。誰といつやることになるかは分からないけれど、一歩一歩進んでしっかり段階を踏めば、また自分がチャンピオンに戻れると思っています」
──新年は何がしたいですか。
「家に帰って家族と過ごして、少し休みたいと思います。最後に、今年は勝ったり負けたりで難しい年でしたが、最後に良かったです。来年4月、名古屋でジムを作るのでよろしくお願いします」