MMA
インタビュー

【RIZIN】斎藤裕、逆転負けは「勝負に行った結果」、クレベルとの元王者対決を語る

2024/01/01 20:01
 2023年12月31日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN.45』第15試合のフェザー級(-66.0kg)で、クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)との2年ごしの対決に臨み、3R ダースチョークに敗れた斎藤裕(パラエストラ小岩)が、試合後インタビューに応じた。 「元フェザー級王者対決」は、序盤にクレベルと立ち会い、打撃でポイントアウトを狙う斎藤が、引き込み下になるクレベルにパウンドも。勝負の3Rに斎藤のテイクダウンをフックスイープから後転、上を取り返したクレベルが左のダースチョーク、逆転の一本勝ちを極めた。  1、2Rを制しながら敗れた斎藤は、試合後、「スタンドでのポイントアウトだけというのは甘くないとは戦前から思っていた。(最後は)勝負に行った結果」と振り返った。 頑張る理由が変わってきた ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか? 「ただただ残念です。負けたんでね、はい。まあ、本当にこの試合に向けてちゃんと作り込んできたというか、全部懸けてやってきたので、ただただ無念だなと」 ──クレベル選手と実際に対戦してイメージと違うところはありましたか? 「そうですね……まあ寝技の強い選手であるということは分かってはいたんですけど、打撃のリズムとかリーチの長さはちょっと向かいあってみて、もう少しうまく修正して立ち回れたらなと思ったのですけれど。もう少し工夫が足りなかったですね、強かったです」 ──一本負けはというのはキャリアでも珍しいことでしょうか。 「プロのMMAでは初めてですね。極められてしまいました」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標や展望があれば教えてください。 「今後のことは全く考えられないですね。ちょっと頭を整理して、結論を急がないでいきたいなと思います。すぐに次、というような気分ではないですね」 ──2度あったローブローが試合に影響したのではないでしょうか。 「わざとではないとは思っているのですけど、自分の入りに合わせてクレベル選手が左のインローを合わせてきたのに対して、序盤は合ってしまいましたね。なんか、難しいですね。自分が入ったところに左のインローを合わせるというのが2回合わさったので、リズムを作るのが難しいというか、自分の踏み込みも甘くなったかな、と終わってみては思いますね」 ──極めの強いクレベル選手のフィニッシュには警戒していたと思いますが、絞め上げる力や入り方を振り返ってみていかがですか。 「ちらっと自分の映像を見たんですけど、テイクダウン、タックルに合わせたスイープからのダースチョークですか。まあ、いろんな彼の勝ってきた試合を見てきても、そこの極める形を作るまでがなかなか早いので、もう少しうまく対処できたらなとは思ったんですけど、テイクダウンもちょっとこう誘いになったかなとは思いますかね。うん、まあ極めた彼が強かったということになりますね」 ──テイクダウンを誘われたとのこと。相手のボディロックテイクダウンを小手に巻いて切ってから、自らテイクダウンに入っていきました。そこまでのラウンドで上になって大丈夫だったという思いから仕掛けていきましたか。 「うーん、まあ流れのなかで、試合が進むにつれてテイクダウンの攻防は行けるかなとは戦前思っていたので、ひとつタックル含めてテイクダウンというのはあったんですけど、2Rで上に乗って殴っていたときに、自分のなかでは結構削れたかなという感覚はあって、3R、勝負行こうというアクションのひとつがテイクダウンだった。そこからの切り返しは(クレベルが)上手で、もう少し自分も頑張れたらと思ったのですけれど、ハマってしまったというか」 ──あのフックスイープは、それまでは防いでいたかと思います。そこまでのラウンドで最後は少し削られていた部分もあったでしょうか。 「まあ自分も疲れますけどね。それ以上に肉体的だったり精神的に向こうのほうが削れてるんじゃないかな? という風に思ったりはしたので……でも柔らかいですよね、動きが。MMAの選手では結構、特殊な動きだなとはすごく思いました」 ──「たら・れば」を言うのは意味が無いかもしれませんが、序盤にカーフ、ボディ打ち、カウンターの内側を突くストレートなど、打撃の出入りだけで突き放せていれば、勝てていたかもしれないと思うと、その打撃の手応えはいかがでしたか。 「でも甘くなかったと思います。彼も勝負をかけて来るはずだから、向こうが来る前に自分も迎え打たないといけないし。スタンドでのポイントアウトというのは、甘くないとは戦前思っていたので。……で、勝負行った結果ですね……。うん、強かったですよ、クレベル(苦笑)」 ──足をからまれたダースチョークは耐えていたように見えましたが、最後は気が飛んだ。 「左のダース? そうですね、何か叫んでいるなあ、というのは聞こえて、あとはもう分からなかったですね」 ──会場でも斎藤選手へ大きな声援がありました。メッセージをお願いします。 「昨日もそうですし、今日の会場もそうですし、応援してくれる人たちに励まされながらやっていて、今は、もちろん自分が勝ちたくて頑張るんですけど、皆さんに背中を押されながら出来ているのがあって、頑張る理由が変わってきていて、皆さんが応援してくれるから頑張ろうというのがあって、ただただ期待に応えられなくて申し訳ないというか、残念だなという気持ちが勝りますね。無念な気持ちが多いかなと思います。もう、本当に感謝しかないですね」
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