グラップリングで勝利した中田“ザ・リッチ”大貴と、同門の高橋“SUBMISSION”雄己プロデューサー(C)KROSS×OVER
2023年11月26日(日)東京・GENスポーツパレスにて、KROSS×OVERとして2回目のケージ大会『KROSS×OVER -CAGE- 2』が開催された。キック、ムエタイ、MMA、グラップリングと様々な格闘技がクロスオーバーする同大会では、キックのメインで實方拓海が、MMAのメインでハルク大城が勝利。
そんななか「Level-G」のグラップリングでは、JBJJF青帯全日本王者の佐藤光が、黒帯の鍵山士門に判定勝ち。MMAファイターの中田“ザ・リッチ”大貴が阿部右京に判定勝ちで、帯色に制約されないグラップリング『Level-G』ならではの戦いを見せた。
▼第7試合 Level-G スペシャルワンマッチ -61.2kg契約 7分1R
×鍵山士門(QUIP)
[判定0-3]
〇佐藤 光(フリー)
アマチュアからLevel-Gグラップリングマッチを勝ち上がり、トライアウト戦でプロ大会出場権を勝ち得た“噂の”佐藤光が、遂にプロマッチで柔術黒帯日本トップの一人である鍵山士門と対戦する。佐藤はJBJJF青帯全日本王者だが、帯色に制約されないグラップリング『Level-G』ならではのカード。
高橋“SUBMISSION”雄己プロデューサーは、「アマからプロに繋がるピラミッドの構築に競技母体の確立、正にLevel-Gのビジョンを示した一戦です。帯色では佐藤選手は青、鍵山選手は黒と大きな開きがありますが、日本を代表する黒帯である鍵山選手に十分に通用すると思わせるだけの力を、佐藤選手はアマチュア戦で見せきました。グラップリング好きにしか通じないマニアックな例えを出すと、何年か前にWNOで組まれたコール・アバーテvs.ジオ・マルチネス日本版ってイメージですね(笑)。
ジオvs.コール君は当時青帯だったコールが世界トップグラップラーのジオを破って世界を震撼させましたが、今回も佐藤選手が世代交代の狼煙を上げるのか、それとも鍵山選手が跳ね返して更なるビッグマッチへの踏み台にするのか、注目です。個人的に超楽しみな激シブカード!」と見どころを語る。
開始と同時にリング中央で組み手争いを交わす両者。十秒ほどのスタンドのやり取りの後、佐藤の首の後ろと対角の手首を掴んだ鍵山が引き込むようにガードポジションへ。
ハーフバタフライのような形を作りかけるも佐藤が立ち上がり再びスタンドへ。いぜん手首を離さず、もう一方の手を背中に回してプレッシャーをかける鍵山。これに対して佐藤が飛行機投げを仕掛け、投げ終わりに鍵山が再びボトムを選択する。
佐藤のパスに合わせて鍵山がバタフライフックで崩しながら足首を取ったところで攻防はダブルガードへ。そのままトップ選択の鍵山に対し、佐藤はリバースデラヒーバで潜る。
佐藤のリバデラからの仕掛けを作り切らせず距離を取る鍵山。オープンガードの佐藤に対し再び距離を詰めてニースライスパスを仕掛けにいくも、佐藤再びリバースデラヒーバへ。鍵山ここも仕掛けを完遂させず、攻防は再びスタンドへ。
ハンドファイトからガード選択の佐藤。攻防は再び鍵山の右ニースライスパスと佐藤のリバースデラヒーバの展開へ。
3分過ぎ、リバースデラヒーバからレッスルアップで佐藤が鍵山からトップを奪う。スイープ直後の佐藤を鍵山がクローズで捕まえる。
クローズドガードから三角、キムラ、ヒップスローを狙う鍵山の仕掛けをしのぎながらガードが割れるタイミングを佐藤が伺う展開が続き、試合時間は残り3分へ。
鍵山がクローズを解除しハーフに切り替えるタイミングで佐藤が再びパスアタック。ポジションを奪われる事を嫌った鍵山が立ち上がった事で再びスタンドへ。
引き込み、再びリバースデラヒーバの佐藤。右ニースライスパスの体勢でこれを潰しにかかる鍵山という展開が続き、試合終了。試合は判定へ。
パスアタックとリバースデラヒーバの仕掛けが評価されたか、結果は 3-0で佐藤に軍配が上がった。