2023年11月26日(日)東京・GENスポーツパレスにて、KROSS×OVERとして2回目のケージ大会『KROSS×OVER -CAGE- 2』が開催された。キック、ムエタイ、MMA、グラップリングと様々な格闘技がクロスオーバーする同大会では、キックのメインで實方拓海が、MMAのメインでハルク大城が勝利。
また「Level-G」のグラップリングでは、JBJJF青帯全日本王者の佐藤光が、黒帯の鍵山士門に判定勝ち。MMAファイターの中田“ザ・リッチ”大貴が阿部右京に判定勝ちで、帯色に制約されないグラップリング『Level-G』ならではの戦いを見せた。
なお、次回大会は同じく、GENスポーツパレスにて年内最終興行となる、12月17日(日)に『KROSS×OVER.24- 2023 CLIMAX -』が開催される予定(昼はアマチュア大会、夜はプロ興行をリングにて開催)。(C)KROSS×OVER提供
KROSS×OVER CAGE MMAメインイベント
▼第15試合 KROSS×OVER MMAバンタム級 (-61.2kg)5分3R 初代王座決定戦〇ハルク大城(ボスジム/KROSS× OVER KICKフェザー級現王者)[2R 0分17秒 TKO] ※大城のパンチにより野沢が負傷×野沢零羽(ONE ROUND/KROSS×OVER NEW GENERATION CUP MMAバンタム級トーナメント2021優勝)
※ハルクが初代KROSS×OVER MMAバンタム級王座を獲得。
ついにKROSS×OVER MMA初の正規王座が制定された。「KROSS×OVER KICK」フェザー級現王者のハルク大城は、学生時代パワーリフティングで鍛えたフィジカルに加え、スピード、スタミナと全てを金揃えているオールラウンドファイター。過去にパンクラス2013年ネオブラッド・トーナメントフェザー級優勝、「ROAD to UFC JAPAN」に出場した実績の持ち主。キックボクシング・MMAと前人未到の現役ダブル王座獲得に動き、試合が決定した。
野沢は2021年に行われたKROSS×OVER MMAバンタム級トーナメントを制し、ここ2年で4勝1分と好成績を残してのビッグチャンス。記念すべきKROSS×OVER MMA初のベルトを巻くのはどちらか。
1R、強烈なローキックで野沢を転倒させたのはハルク、野沢は直ぐに立ち上がると右オーバーフックで反撃する。ハルクが組み付いてヒザ蹴りを当てると、野沢はこれを嫌って寝技に引き込もうとする。
ケージに押し込みパウンドを放って行くハルクに対して野沢はかんぬきで耐えながら得意のサブミッションを狙う。
膠着により残り1分でブレイクとなり、スタンドに戻ってからは野沢が積極的に左右のフックを当てに行く。ラウンド終了間際にバランスを崩した野沢に対し、ハルクは覆い被さるようにしてサイドポジションを奪う。
2R、開始からお互いに左右のフックを当てにいくと、突然野沢が目をおさえてうずくまる。サミング、バッティングの可能性があり試合中断、レフェリーが集められ協議となる。結果、パンチによる有効打と判断され、ハルクのTKO勝利となった。
初代KROSS×OVER MMAバンタム級(-61.2kg)王座を獲得し、MMA&KICK(フェザー級)のダブル王者となったハルクは、突然の試合終了に困惑しつつも、野沢との再戦を希望し、「大きな舞台でKROSS×OVERを広めて行きたい」とマイクで語った。
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▼第14試合 KROSS×OVER MMA バンタム級(-61.2kg)5分3R〇小崎 連(リバーサルジム久喜WINGS/DEEPフューチャーキングトーナメント2021優勝)[1R 3分32秒 TKO] ※左フック×コミルジョノフ・ムハマド・アボス(ウズベキスタン共和国/パンサー クラブ・アンディジャン)Komiljonov Muhammad abbos
本来、一度ドローとなった小崎連と山本惇が完全決着をつけるべく、本興行内で再戦が組まれていたが、山本が足の指を脱臼により欠場。代わりにウズベキスタン共和国出身でIMMAFでも経験を積み、アマチュアチャンピオンにも輝いたコミルジョノフ・ムハマド・アボスが代打出場した。危険なフィジカルモンスター相手に小崎はどう対峙するか。
急遽決定したKROSS×OVER MMA国際戦となるが、バチバチの激しい試合展開が予想される。
1R、カーフキックから入る小崎にパンチを合わせるのはコミルジョノフ。ガードを上げ攻撃を出してこないコミルジョノフに小崎はフェイントを混ぜながら様子を見る。残り時間半分、急に距離が縮まったところで、互いの強振したパンチの連打が交錯する。
しかし小崎のパンチで鼻から出血したコミルジョノフが嫌そうな表情を見せると、これで距離感を掴んだ小崎は中間距離から右ストレートを的確に当て、打ち返そうとしたコミルジョノフに左フックを合わせる。
この一撃で後方に倒れたコミルジョノフのダメージを見て、レフリーが試合を止めた。スクランブル参戦のコミルジョノフが相手ながら、小崎は国際戦で見事TKO勝ち。
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▼第13試合 KROSS×OVER PRO-MMA ウェルター級(-77.1kg)5分2R〇グレーブディガー(Ground Shield Jiu-Jitsu and MMA)[1R 1分54秒 TKO] ※パウンド×森田啓介(MTK fight japan)
1R、試合開始早々に森田がタックルでテイクダウン。しかし、すぐに脇を差したグレーブディガーが上に。森田は根気よく粘り、足関節に移行しながらスタンドバックへ。
投げからバックを取りかけたが潰されて下に。グレーブディガーが容赦なくパウンドを打ち下ろし続けたところで、レフェリーが間に入った。
これで4戦連続KO勝利となったグレーブディガー。今後の活躍が期待される。
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▼第12試合 KROSS×OVER MMA -62kg FIGHT 5分2R ※ヒジ有り〇福井達郎(BRAVE FIGHT CLUB)[判定3-0] ※20-18×3×太田翔一郎(strong sports gym)
▼第11試合 KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R〇金井塚信之(フリー)[判定3-0] ※19-18×3×鈴木佑弥(エクシードスポーツジム)※金井塚はグラウンドでのヒザ蹴りにより「減点1」
▼第10試合 KROSS×OVER MMA スペシャルマッチ -77.1kg FIGHT 3分1R〇西村翔真(ポルティファミリアジム)[判定2-1] ※10-9×2, 9-10×鍛冶屋式将史(フリー)
▼第9試合 KROSS×OVER MMA Sクラス BANTAMWEIGHT(-61.2kg) FIGHT 3分2R 〇太田侑希(BATTLE-BOX)[※1R 1分49秒 TKO] ※右フック×杉田十威(KRAZY BEE越谷)
▼第8試合 KROSS×OVER MMA Sクラス BANTAMWEIGHT(-61.2kg) FIGHT 3分2R〇中村大信(BATTLE-BOX)[2R 0分58秒 肩固め]×吉谷太郎(エクシードスポーツジム)
【Level-G】※写真・リポートはリンク先に掲載。
▼第7試合 Level-G スペシャルワンマッチ -61.2kg契約 7分1R×鍵山士門(QUIP)[判定0-3]〇佐藤 光(フリー)
▼第6試合 Level-G スペシャルワンマッチ-73kg契約 7分1R〇中田“ザ・リッチ”大貴(和術慧舟會hearts)[判定3-0]×阿部右京(OOTA DOJO)
▼第5試合 (株)イサミpresents ジュニアムエタイ-35kg級ワンデートーナメント決勝戦(延長1回・マスト判定) ※布レガースのみ着用×林 希龍(クレイン) [判定0-3] ※18-20×3〇宮城壮一朗(FREEDOM@OZ)
※宮城がジュニアムエタイ-35kg級ワンデートーナメント優勝。▼第4試合 ムエタイスーパーファイト4大決戦-54kg FIGHT 2分3R※肘・防具なし×落合靖将(モテるジム)[判定0-3] ※27-30, 28-30, 29-30〇松﨑光輝(北眞舘)
▼第3試合 ムエタイスーパーファイト4大決戦-50kg FIGHT2分3R 肘なし・布レガースのみ着用-藤巻 心(藤巻激城)[ノーコンテスト]-烈海王(MIYABI GYM)
※藤巻が放った攻撃が、偶発的な顔面へのヒザ蹴りの可能性があると判断され、ノーコンテストに。
▼第2試合 ムエタイスーパーファイト4大決戦-42kg FIGHT 2分3R ※肘なし・布レガースのみ着用×藤巻 凱(藤巻激城)[判定0-3] ※27-30, 28-30, 29-30〇山口功太郎(武風庵キックボクシングジム)
▼第1試合 ムエタイスーパーファイト4大決戦-30kgFIGHT 2分3R ※肘・防具なし〇岩佐 昌(D-BLAZE)[判定3-0] ※30-27×3×森 響斗(楠誠会館)
▼オープニングファイト第3試合 KROSS×OVER KICK Bクラス -63kg FIGHT 2分1R〇近藤隆之介(ポルティファミリアジム)[判定2-0] ※10-9×2, 10-10×稲田知大(寒川team絆)
▼オープニングファイト第2試合 (株)イサミpresents ジュニアムエタイ-35kg級ワンデートーナメント準決勝 2分2R(延長1回・マスト判定) ※布レガースのみ着用〇林 希龍(クレイン)[判定3-0] ※20-18×3×須賀博喜(FACT MMA)
▼オープニングファイト第1試合 (株)イサミpresents ジュニアムエタイ-35kg級ワンデートーナメント準決勝(延長1回・マスト判定) ※布レガースのみ着用〇宮城壮一朗(FREEDOM@OZ)[判定3-0] ※20-18×3×髙木 修(楠誠会館)
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キック部門は實方拓海、ヤン・ダニエル、野村リトルらが勝利
▼第25試合 メインイベント KROSS×OVER PRO-KICK -68kg FIGHT 3分3R〇實方拓海(TSK japan/元J-NETWORKスーパーライト級王者・他3冠)[判定3-0] ※30-29×2, 30-28×オーガニック菊﨑(ベストキッド東京)
KROSS×OVER CAGE KICKのメインイベントは、 RISEウェルター級ランキング2位のベルトコレクター實方拓海と、韓国遠征試合で2戦2勝の結果を残したオーガニック菊﨑の対戦。
1R、ケージ中央を取ったのは實方、左回りに距離を取るのは菊崎。両者サウスポーの構えだが、なかなか距離が縮まらない。これを見た實方がオーソドックスに戻して右ミドルキックを当てに行く。實方は菊崎が距離を詰めた瞬間だけサウスポーに戻し、膝蹴りを合わせる。
2R、實方はサウスポーの構えで距離を詰めて圧力をかける。菊崎も攻撃を返していくが単発になってしまいケージに押し込まれる場面も。實方は左ストレートからの左膝蹴りを菊崎のボディに刺していく。
3R、實方は左ストレートから返しの右フック、左ミドルを菊崎のガード上から当て、攻撃を効かせに行く。菊崎が突進する場面もあったが、結果的に流されてしまい實方の攻撃でペースを掴まれる。實方の左ストレートが当たり始めた所で試合終了。全ラウンドを通して支配した實方が実力通りの勝利を挙げた。
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▼第24試合 セミファイナル KROSS×OVER PRO-KICK WELTERWEIGHT(-67.5kg)FIGHT 3分3R〇ヤン・ダニエル(ルーマニア/ウエストスポーツ)[2R 0分40秒 TKO] ※新井の負傷によるドクターストップ×新井惇之(カスタム)
1R、どっしりと構えた両者は力強いローキックの蹴り合いからはじまる。距離が近くなるとヤンの叩きつけるような右フックが印象的。残り40秒、ヤンの左右のフックが新井に何度もクリーンヒットするも、新井は驚異的な打たれ強さで持ちこたえる。ラウンド終了間際には額から出血の見られる新井にドクターチェックが入る場面も。
2R、距離が近くなる両者は偶発的なバッティングで試合中断。2度目のドクターチェックが入ると、傷が深い新井はドクターストップとなった。
審判は、両者共に突っ込んでファイトした結果であるという判断を下し、ヤンのTKO勝ちとなった。ヤン・ダニエルは実弟のヤン・マイケルに勝利している新井惇之を下し、見事敵討ちに成功した。
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▼第23試合 KROSS×OVER PRO-KICK BANTAMWEIGHT(-53kg)FIGHT 3分3R×星野航大(TORNADO)[判定0-2] ※29-30×2, 29-29〇野村リトル知生(TEAM Aimhigh)
1R、星野は左右のロー、ミドルを軽く蹴り距離を取る。野村はそれを外しながら様子を見ている。お互いにまだインパクトのある攻撃が出せずにラウンド終了。
2R、ようやく前に出てパンチを振ってきたのは野村。ワンツー→右アッパー、ミドルキックまで繋げて圧力をかける。星野は変わらず強い攻撃を繰り出すことができない。
3R、野村は右ボディストレートを当ててからのワンツーで星野を下がらせる。星野はカーフキックに狙いを定めて強く蹴っていくと、野村の身体が流れる。最後の20秒は野村がパンチで星野を下がらせる場面も。
判定の結果、ジャッジは野村を支持し、僅差での判定勝ちとなった。
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▼第22試合 KROSS×OVER PRO-MUAYTHAI -60kg FIGHT 3分3R〇笠原淳矢(NEXT LEVEL渋谷)[判定3-0] ※30-29×2, 29-28×森本直哉(タイフーンクラブ)
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▼第21試合 KROSS×OVER PRO-KICK WELTERWEIGHT(-67.5kg)FIGHT 3分3R×オカハン バラ(アイルランド/リーブルロア)[1R 1分37秒 TKO] ※右ハイキック〇成瀬晴規(フリー)
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▼第20試合 KROSS×OVER PRO-KICK FEATHERWEIGHT(-57.5kg)FIGHT 3分3R〇白谷フィッシュ征也(FJ KICK ASS)[1R 2分56秒 KO] ※右ストレートでダウン×3×湯本剣二郎(フリー)
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▼第19試合 KROSS×OVER KICK Sクラス HEAVYWEIGHT FIGHT 3分2R〇Ryan Pauley (Ground Shield Jiu-Jitsu and MMA)×鈴木ワクワク(RTG)[判定3-0]※ライアンは2R、掴んでのヒザ蹴りがローブローになり減点1
▼第18試合 KROSS×OVER KICK Sクラス -65kg FIGHT 3分2R〇冴羽万蔵(TSK Japan)[1R 0分49秒 TKO] ※右ストレート×松井亮祐(野原道場)※松井は左フックでダウン×1あり▼第17試合 KROSS×OVER KICK Sクラス -53kg FIGHT 3分2R ×颯馬(ONE LINK)[判定0-3] ※18-20×2, 17-20〇彪羽(チーム小樽コンバット)
▼第16試合 KROSS×OVER KICK Sクラス -58.5kg FIGHT 3分2R〇菅野真央(TSK japan)[判定3-0] ※20-18×2, 20:17×中村愛翔(エスジム)※中村は1Rに右ストレートにてダウン×1あり