デビューから15年、36歳にして初のタイトルを手にした堀口(右)
J-NETWORK「J-KICK 2019 3rd」
2019年8月12日(月・祝)東京・後楽園ホール
▼メインイベント 第13試合 J-NETWORKスーパーフェザー級王座決定戦 3分5R延長1R ※ヒジあり
〇堀口貴博(WSRフェアテックス/同級1位)
KO 4R1分28秒 ※3ノックダウン
×池田洋将(正心会/同級2位)
※堀口が新王座に就く。
空位のJ-NETWORKスーパーフェザー級王座を懸けて、同級1位・堀口と同級2位・池田がメインイベントで対戦した。
堀口は長らく全日本キックのリングでランカーとして活躍し、12年3月に一度引退。その後、戦線復帰すると18年4月には、元J-NETWORKスーパーフェザー級王者SHUN JANJIRAに勝利を収めた。同年10月のWPMF日本スーパーフェザー級王座決定戦で敗れはしたが、未だにトップ戦線の実力があることを証明して見せ、前戦となった昨年12月、J-NETWORKのリングでは新鋭の志樹に3RKO勝ち。36歳にして初戴冠を目指す。
倒れかけた池田の頭部にヒザ蹴りを見舞い、通算2度目のダウンを奪う
対する池田は6月のJ-NETWORKスーパーフェザー級次期王座挑戦者決定戦で眞斗との大接戦を制し、今回のチャンスを掴んだばかり。当初は王者SHUN JANJIRAと対戦を予定していたが、SHUNが返上したことを受け、トップランカーの堀口との対戦となった。ベルトを腰に巻くのはどちらか。
通算3度目のダウンを奪ったバックハンドブロー
1R、パンチの池田に堀口はミドルとロー、顔面にパンチをフェイントしてのヒザ蹴りを見舞う。組むとヒザの蹴り合いとなるが、堀口はヒジも入れていった。
2R、堀口は池田の蹴り足をキャッチして連続で転倒させる。パンチを当てに来る池田に堀口はヒザ蹴りで対抗。池田も負けじとヒザを突き刺す。勢いのある池田だが、堀口もパワーのある蹴りを返していく。ラウンド終了間際、堀口が右ヒジでダウンを奪った。
通算4度目のダウンを奪った右ミドル
3R、池田は首相撲からのヒザ蹴りでボディを攻める。堀口もヒザ蹴りで応戦し、池田の顔面へヒザを突き上げ、倒れかけたところで頭部へもヒザ蹴り。ダウンを奪う。立ち上がった池田は飛び蹴りを繰り出すが空振りに。
4R、なおもヒザ蹴りで攻める堀口は蹴りを空振りするとそのまま回転してのバックハンドブローでさらにダウンを追加。それでも立ち上がるタフな池田に右ミドルを蹴ってダウンさせ、最後も右ミドルでダウンを奪ってのKO勝ち。
ついにベルトを巻いた堀口は「たまたま僕の攻撃がうまくいって勝つことができました。このベルトは(同門の)遠藤(駿平)選手が巻いていたベルトなので、それをそのまま僕が引きつくごことが出来て嬉しいです。2004年8月にデビュー戦して15年経ちますが、その時からずっと応援してくれている方もいて、僕一人の力ではここまで来れなかったです。36歳なので引退の時期が近いか分かりませんが、引退するその時まで変わらぬ応援をお願いします」と、初戴冠を喜んだ。
▼セミファイナル 第12試合 J-NETWORKライトヘビー級次期王座挑戦者決定戦 3分3R延長1R ※ヒジあり
×中平卓見(北眞館/同級6位)
TKO 2R43秒 ※レフェリーストップ
〇森孝太郎(NEXT STEPGYM/同級8位)
ライトヘビー級次期王座挑戦者決定戦では、同級6位・中平と同級8位・森が対戦。両者ともサウスポーで、森はコンパクトにまとめる重いパンチとタイミングが絶妙なヒザを得意とし、中平は破壊力のあるカウンターのパンチと奥足へのローキックを得意とする。森は現王者・武来安と1勝1敗の戦績を残す。中平は6勝1敗で勝利は全て初回KO勝ち。
1R、思い切り左右フックを振り回して前へ出る中平に森は押されるが、大振りに目が慣れてきたかパンチを当て始める。ヒザ蹴りから右ボディを打つと中平はダウン。立ち上がると再び前へ出て攻める中平だが、左フックで2度目のダウンを喫する。カウント9で立ち上がり、KO負けは逃れた。
2Rになると中平は左右フックとアッパーを放って突進。鼻血を流しながらパンチを振るっていく。森はヒザを突き刺すがこれはローブローとなり、試合は一時中断。ドクターチェックで鼻骨骨折の疑いと判断され、レフェリーストップで森のTKO勝ちとなった。