▼ONEムエタイ女子世界ストロー級タイトルマッチ 3分5R
〇スミラ・サンデル(スウェーデン/王者)
[3R 2分58秒 TKO]
×アリシア・ヘレン・ロドリゲス(ブラジル/ONEムエタイ女子アトム級世界王者/挑戦者)
サンデルは5歳で空手を始め、12歳からタイでムエタイを学んだ。タイで試合経験を積み、なんと男子選手とも対戦して勝利を収めているという。2021年2月からONEに参戦。豪州のディアンドラ・マーティンを相手に、173cmの長身を活かし、首相撲ヒジ&ヒザを効かせ、最後は鋭い左ボディで3R KO勝ち。2022年4月のONE女子ストロー級ムエタイ世界タイトルマッチで王者ジャッキー・ブンタンを判定3-0で破り、ONE史上最年少の17歳(現在は18歳)で戴冠した。2023年5月の『ONE Friday Fights 18』ではキックボクシングルールに初出場して判定勝ち。
ロドリゲスはブラジルで初期のキャリアを積んだ後、タイへ渡り試合経験を重ねてきた。2019年7月にはプーケットのバングラスタジアムでタイトルを獲得している。オープンフィンガーグローブ着用のムエタイ大会『ムエ・ハードコア』で2試合を行った後、2020年8月からONEに参戦。いきなりスタンプのONEアトム級ムエタイ世界王座に挑戦すると、判定勝ちで王座を奪取した。その後はコロナの影響で試合から離れていたが、2023年3月に暫定王者となっていたジャネット・トッドを判定で破り王座を統一。今回は同時2階級制覇を狙ってサンデルに挑戦する。身長161㎝。
1R、両者かなりの身長差。上背で優るサンデルは首相撲に持ち込み、ヒジとヒザ。ロドリゲスは離れ際に左右フックを打ち込む。ロドリゲスはリーチの長さを活かせない近距離で戦い、ロドリゲスの左ボディを何度ももらう。サンデルが組みに来るところへヒジを見舞い、左右フックを回転させるロドリゲスが攻勢。しかしラウンド終了直前、サンデルの左フックがヒットしてロドリゲスは一瞬棒立ちに。
2R、前に出るサンデルがワンツーの連打と右ミドル、ヒザ。ロドリゲスは前蹴りで距離をとるが、サンデルは1Rと別人のようなワンツーの連打で前へ出ていく。ロドリゲスは左フックで対抗。今度はロドリゲスが首相撲に持ち込んでのヒザ蹴り。サンデルは首を下げさせられるがヒザを返す。至近距離でヒジを打ち合い、サンデルは離れるとワンツーもロドリゲスがヒジを返す。さらに首相撲からのヒザを蹴り合う。止まらない攻撃を繰り出す両者は、離れても接近しても組んでも攻め合う。
3R、組んでくるロドリゲスにサンデルはヒザとヒジ。離れるとすかさずサンデルがワンツーを連打していく。サンデルの左フックがヒット、さらに左ヒジから組んでくるロドリゲスがヒザを見舞う。離れたいサンデルにロドリゲスはひたすら組みに行く。ロドリゲスもヒザを突き上げる。サンデルは攻撃の手が止まらず、離れてワンツー、近付いてヒジ、組んでヒザ蹴り。右の横ヒジ、縦ヒジ、そして首相撲からのヒザを顔面とボディに突き上げる。動きが止まったロドリゲスにサンデルは左フック、右ボディと連打し、ロドリゲスは棒立ちに。ここでレフェリーがストップした。
1Rはロドリゲスのパンチ&ヒジに危ない場面もあったサンデルだが、2Rから本領発揮のノンストップオフェンスで初防衛に成功した。ボーナスも手にしたサンデルは「ボディは効きましたが、KO出来て嬉しい。ボーナスは家族と一緒にホリデーで使いたい」と微笑んだ。