世に出す表現によってその選手を生かしも殺しもするなら、俺もお前を殺す気でやるっていう気持ちでやってる
──青木選手にとって「40歳」を迎えたというのは?
「僕にとっての40歳は、『現役最後を囁かれる』ってアナウンサーに言われることじゃないですかね(※22日の『ONEフライデーファイツ34』の放送)。“誰が言ったんだ”と思ったんですけど、最近、思うんですけど、ああいうアナウンサーとかも、言ったら“ヨカタ”じゃないですか。言葉を使う仕事をしていて、文章を書く仕事の人もそうですけど、表に出るヤツも、ひとつの自分が出す表現によって、その選手を生かすも殺すも、そいつの人生というか、そいつの生きてやっていることを背負う器というか、覚悟みたいなものが無いんだよね。だから俺はムカついてるんですよ。
じゃあ、お前がここに来て、水でもブチかけられる根性があるかって言ったら無いわけじゃん。言葉を扱う仕事をしていて、何か文章を書いたり、世の中に出るなら、適当なこと言ってのうのうと喋るんだったら、俺の前に出て来いって思いますね。
みんなナメてるんですよね。俺たちも良くなくて。何か言われてもニヤってしちゃうじゃないですか。でも僕はやっぱりそうは思ってないから。お前らがやるんだったら、俺もお前を殺す気でやるっていう気持ちでやってますから、そういうのに対して。だから、40歳になりましたけど、ナメられたくないですね」
──小さい相手とのやり辛さを語っていましたが、試合前の怖さというのも?
「いや怖いですよ。やっぱやりたくないし、怖いし、小っさいのに負けたら“弱いね”って言われるわけじゃないですか。その怖さは僕は常に持っていますけどね」
──その怖さを越えるために、普段からコツコツと……。
「コツコツとやり抜くことだ、と言いたいところではあるけど、結局は“押し出されているな”って思いますよ。仕方なくやっているんだと思います。そんなに何か覚悟してやっていることではないですね」
──そういった戦いに向け、モチベーションや支えになっているのは?
「いや、支えが無いからやってるんじゃないですかね。支えが無いから、これしかやることないから。何かほかのことが充実していたりとか、ほかに賭けるものがあったらほかのことをやっていると思います。何もないから仕方なくやっていますね」