ムエタイ
レポート

【ONE】スーブラックが鈴木真治をKOして3試合連続KO&ボーナス、大田拓真はアグレッシブに攻めて完勝、シッティチャイがシアサラニに敗れる、メインはコンペットが激戦を制した

2023/09/09 00:09

▼第10試合 ストロー級ムエタイ 3分3R
×シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
判定0-3
〇モハマド・シアサラニ(イラン)


 シッティチャイはプロ160戦以上と鉄人的な戦歴を持つ現役のムエタイレジェンド。キックボクシングとムエタイを合わせ、世界王者に11回輝く。過去10年間に渡り、キックボクシングとムエタイで、最も圧倒的な強さを誇る選手の1人として評価を築き上げてきた。ジャバル・アスケロフ、アンディ・サワー、ソーグロー・ ペッティンディーアカデミー、エンリコ・ケールなど、数々の世界トップクラスのストライカーを倒したシッティチャイだが、2020年7月のONE初陣ではスーパーボンに判定で敗れている。


 2021年8月には7年ぶりのムエタイルールでタイの現役トップ選手タワンチャイから判定2-1で勝利をもぎ取った。「ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ」ではタイフン・オズカン、ダビッド・キリアに勝利して決勝へ進出するもチンギス・アラゾフに判定負け。その後はONEで2勝しており、『ONE FRIDAY FIGHTS』には2度目の出場となる。


 シアサラニはタイを主戦場とし、ペットモラコット、ランボー、ポンシリ、タナンチャイらとも対戦経験がある。オープンフィンガーグローブ着用のムエタイ『ムエハードコア』では5度出場して4勝1敗。『ラジャダムナン・ワールド・シリーズ』でも2戦している。『ONE FRIDAY FIGHTS』には2023年1月から出場し、アバターとサタンファーにも勝利して3戦全勝。前戦はオーストラリアのムエタイトーナメントに出場し、コンタイに敗れた。


 1R、両者サウスポー。ローの蹴り合いから始まり、シアサラニは右インローも蹴っていく。シッティチャイの蹴りをかわして上手く右ミドルを当てるシアサラニ。シッティチャイは左ミドルから左で飛び込んでいくがシアサラニはサイドへ回り込む。左ミドルを蹴られればシアサラニはすぐに蹴り返す。前へ出て行くシッティチャイだが、左をかわされて浅くだがカウンターをもらう展開に。


 2R、右フックの相打ちからシッティチャイが前へ出て攻めていくが、左ハイを一瞬キャッチしたシアサラニがすぐに右ストレートのカウンターを打ちダウンを奪う。すぐに立ち上がって左ストレート、左ヒジ、ヒザでダウンを奪い返しにいくシッティチャイ。シアサラニはペースを変えず、下がりながらシッティチャイが繰り出す攻撃にカウンターを合わせにいく。シッティチャイが左フック、左ミドルをヒットさせるとシアサラニはアツくなったか自分から前へ出ていく。ここでもヒットを奪うのはシアサラニ。


 3R、ダウンを取り戻したいシッティチャイが前へ出てジャブから左右フックを打っていき、ヒットも奪うがシアサラニはもらっても退かずに打ち返す。シッティチャイは組み付くとヒザ、崩し。さらに足を止めて左右フックで打ち合いを挑むとシアサラニもこれに応じる。なんとシアサラニはノーガードになって“打ってこい”とシッティチャイの強打を顔面で受ける。するとシッティチャイは首相撲でコカし、左右フックで前へ出て行く。シアサラニも右のカウンターで迎撃。シッティチャイのヒザが決まるたびに歓声が上がり、投げ飛ばしても大歓声。


 シッティチャイの追い上げは及ばず、ダウンを奪ったシアサラニが古豪シッティチャイを破る金星を得た。シアサラニは全身で喜びを露わにした。

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