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インタビュー

【UFC】芦原空手&剣道出身のヴォルコフ「僕のMMAのベースはほぼ日本の武道から来ている」「トゥイバサが“シューイー”したいなら僕の勝利のために」=9月9日(土)『UFC 293』豪州

2023/09/08 12:09
【UFC】芦原空手&剣道出身のヴォルコフ「僕のMMAのベースはほぼ日本の武道から来ている」「トゥイバサが“シューイー”したいなら僕の勝利のために」=9月9日(土)『UFC 293』豪州

(C)U-NEXT/ZuffaLLC/UFC

 2023年9月9日(土)、豪州シドニーのクドス・バンク・アリーナにて『UFC 293: Adesanya vs. Strickland』(U-NEXT配信)が開催される。フライ級で日本でもお馴染みのマネル・ケイプが出場するほか、ヘビー級では、同級6位のタイ・トゥイバサ(豪州)と、2連勝中のアレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア・7位)が激突する。本誌では、その両者にインタビューした。

 極真空手黒帯、34歳のヴォルコフは、アマチュア時代にモスクワの芦原空手大会で優勝するなど活躍。2009年4月にプロMMAデビューすると、M-1 GlobalとBellatorヘビー級王座を獲得している。

 左右スイッチする空手の蹴りは、遠い距離の前蹴り、フルコンタクト空手ならではの至近距離も使いこなし、オーソから左足でKOできる上段廻し蹴りも持つ。

 MMA36勝10敗(UFC10勝4敗)で24KO/TKOを誇り、UFCで敗れた相手はデリック・ルイス、カーティス・ブレイズ、シリル・ガーン、トム・アスピナルとトップ選手のみ。2022年6月にジャルジーニョ・ホーゼンストライクを1R TKO。2023年3月の前戦でもアレクサンドル・ロマノフを1R TKOに下し、UFC2連続1R KOをマークしている。2021年2月には、元K-1王者のアリスター・オーフレイムを強烈なフックで鼻骨骨折に追い込み、2R TKOに下したことでパンチの強打も示した。

 今回、ヴォルコフが対する地元トゥイバサは、14勝のうち13KOを量産する剛腕ファイター。しかし、2022年9月にシリル・ガーン、同12月にセルゲイ・パブロビッチを相手に連続KO負けを喫している。

 本誌の単独インタビューでヴォルコフは、トゥイバサが恒例としている、靴を器に酒を飲む「シューイ」を、自分の勝利で祝ってもらうと語り、また、会見では「(2012年にヘビー級王者となった)Bellatorは、世界の別の地域から来た人々に機会を与えていた。もしBellatorが無くなったら悲しいよ」とも語っている。

僕にはマエゲリ以外にもマワシゲリもある

──こんにちは、日本の『ゴング格闘技』です。あなたはオーソから近い距離での前足での左上段廻し蹴り、さらに遠い距離からの三日月蹴りも得意としています。フルコンタクト空手出身と聞いていますが、芦原空手が最初ですか?

「そうですね、最初は芦原空手でした。それが自分の始まりで、芦原空手をやりながら徐々に極真空手の試合などにも出るようになっていった感じです。なので少しずついわゆるフルコンタクト空手になっていったのですが、“サバキ”の芦原空手に比べ、フルコンタクト空手の方が少し層が広いイメージですね」

──日本に来たり、日本の空手家と交流した事はありますか?

「日本には実はまだ行った事がないですが、とても行きたいと思っています。モスクワで芦原空手の王者になって、その同じモスクワでパンクラチオンの王者にも3回なりましたが、日本に行く機会は無くて。ただ、空手をやっていた時は、日本の空手家や師範と交流したりする事はなかったのですが、後に剣道で日本の師範と交流をしたり、MMAで日本の選手と交流したりする事はありました」

──あなたのステップはとても独特で、歩くようにスイッチをして構えを変え、角度を変えたりもしていますが、それは芦原空手や剣道の影響もあるのでしょうか。

「正直に言うと、どこからきているのかは分からないけど、やはり自分のベースのほとんどは空手にあるので、空手だと思います。剣道は3、4年ほどの経験だから。だからほとんどのベースは空手にあって、ただ、自分のMMAのベースになっているものを振り返るとほぼ日本の武道から来ていると思いますね」

──現在、2連続KO中で、3月のアレクサンドル・ロマノフ戦では、スイッチしての前蹴りを効かせて倒しました。トゥイバサのガーン戦を見る限り、今回の試合でもその前蹴りは相手にとって脅威になるでしょうね。

「“マエゲリ(日本語で)”はその通りですね。もちろん自分の空手のルーツからきている蹴りだから、試合の中で活かせればいいと思っています。ただ相手もそれは分かっていると思うので、ここぞという一撃必殺にしたい。ただ、確実に試合には採り入れたいなと思っています。それに僕には、前蹴り以外にも“マワシゲリ”(廻し蹴り)とか他の蹴りもあるから、一つの技に頼り切るような事はしない。武器は沢山あります」

──同じくトゥイバサにも左右のフックという大砲があります。

「確かに彼のパンチはかなり危険です。これを無視することはできません。彼は試合の最初から最後まで、僕にとって危険な存在になるでしょう。でも僕は、彼に対してもっとたくさんのテクニックを持っているので、それを使っていきたいと思います」

──トゥイバサ選手には、勝利の「シューイー」はさせない?

「シューイーして何かを祝わなければならないなら、僕の勝利を祝うしかないんじゃないかな。シューイーが本当にしたいなら(笑)」

──日本のファンへメッセージを。

「日本のファンの皆さん、いつも試合を見てくれて、応援してくれてありがとうございます。ぜひ、今週末の『UFC293』も必ず見て、僕の試合を楽しんでもらえたらと嬉しいです。いつも応援ありがとう!」

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