(C)写真・井賀孝/文・JIU-JITSU NAVI
2023年8月31日から9月2日(日本時間)、米国ラスベガスのコンベンションセンターにて国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)ワールドマスター2023が開催された。
元UFC世界フライ級王者で、現ONE世界同級王者のデメトリアス・ジョンソン(米国)が「マスター2茶帯フェザー級」で優勝するなど、柔術を専業としていない格闘家も出場するなか、日本からも俳優の岡田准一、玉木宏、芸人のガリットチュウ福島善成らが出場。
大会初日の31日には、「マスター3茶帯ライトフェザー級」に岡田准一(CARPE DIEM)が出場。2回戦進出を果たしている。
9月2日には、福島善成(トライフォース柔術アカデミー)が「マスター4(46歳から50歳)青帯ライト級」、玉木が「マスター3(41歳から45歳)青帯フェザー級」に出場した。
福島は昨年の「ワールドマスター柔術選手権2022」を4回戦い、準決勝で敗れて3位となっており、2023年は優勝を目指し、7月に愛知で行われた「IBJJFアジア柔術選手権」で優勝。満を持して、ラスベガスに乗り込んでいた。
ランキング2位の福島は、1回戦はシードで2回戦から登場。初戦をレオ・ペレイラ・シミズ(アリアンシ)と戦い、シミズの引き込みに合わせてサイドに回り込み、キムラアームロックのセットアップで押さえ、そのままストレートアームロックでタップを奪い、48秒一本勝ち。
準々決勝では、デビッド・ロイ・ジョーンズ(グレイシーウマイタ)に引き込みからオープンガード、三角絞めのセットアップで、1分43秒、見事に連続一本勝ち。
準決勝では、ディミトリ・ニコライ(ノヴァ・ウニオン)を相手に、引き込みに成功すると、すぐにシザースイープで2点を獲得、ニコライもすぐに上下の体勢を入れ替えてスイープで2点。2-2の同点の拮抗した状況から、福島は三角絞めのセットアップ、ボトムからストレートアームロックで、3試合連続一本勝ちを収めた。
これで決勝進出、メダルを確定させた福島は、ファイナルでアレン・カール・スコット(バンクーバーアイランドブラジリアン柔術)と対戦。
福島が引き込み、クローズドガードから攻めるが、耐えるスコット。ポイント0-0、アドバンテージ0-0と、互いに決定打のない消耗戦となるが、最後は下からアタックを続けた福島が、レフェリー判定で勝利! 昨年の3位から、悲願の金メダルを獲得した。
ついに表彰台の頂点に立った福島は、SNSで、「去年のリベンジが出来ました!! たくさんの応援、本当にありがとうございました!!!!」と歓喜のコメント。
青帯で同年代・同階級の世界一となった福島は、今後は紫帯、茶帯、黒帯とさらなる目標に進むことになる。
そしていつか同い年のハリウッドスターの柔術家トム・ハーディとの試合を実現させるか。