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【UFC】オマリーがバンタム級新王者に! スターリングを2R TKO。女子ストロー級王座戦ウェイリーがレモスに完勝! “ネクストマクレガー”ギャリーが13戦無敗・UFC6連勝に。ワイドマンが再起戦で判定負け、チト・ヴェラがムニョス下す

2023/08/20 07:08
【UFC】オマリーがバンタム級新王者に! スターリングを2R TKO。女子ストロー級王座戦ウェイリーがレモスに完勝! “ネクストマクレガー”ギャリーが13戦無敗・UFC6連勝に。ワイドマンが再起戦で判定負け、チト・ヴェラがムニョス下す

(C)Zuffa LLC/UFC

 2023年8月19日(日本時間20日)、米国マサチューセッツ州ボストンのTDガーデンにて『UFC 292: Sterling vs. O'Malley』が開催された。

UFC 292: Sterling vs. O'Malley 速報

【メインカード】(※選手名からインタビュー)

▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R
×アルジャメイン・スターリング(ジャマイカ)王者 23勝4敗(UFC15勝4敗)135lbs/61.24kg
[2R 0分51秒 TKO] ※右ストレート→パウンド

〇ショーン・オマリー(米国)挑戦者 17勝1敗(UFC9勝1敗)135lbs/61.24kg
※オマリーがバンタム級新王者に

 王者スターリングは、NCAAディビジョン3でオールアメリカンに2度選出されたレスリングをベースに持つ。強力なテイクダウンに加え、長い手足を活かした打撃と懐の深いディフェンス。さらに柔術黒帯のバック奪取とコントロールにも長けたウェルラウンダーだ。

 2021年3月にピョートル・ヤンの反則のヒザ蹴りを受けてバンタム級王座を獲得。翌22年4月の再戦ではヤンにスプリット判定勝ちで、王座を初防衛した。

 同年10月には元王者で同級2位のTJ・ディラショーをパウンドによるTKOで破り、2度目の防衛に成功。そして、2023年5月の前戦では、元2階級制覇王者のヘンリー・セフードを判定で下し、3度目の防衛に成功している。

 34歳の王者のスターリングにとって、オマリーとの試合はバンタム級最後の試合になる可能性がある。減量の負担が大きいこと。そして、トレーニングパートナーのメラブ・ドバリシビリが9連勝でバンタム級1位につけていることも、フェザー級転向の理由のひとつに挙げている。

 対する28歳の挑戦者ショーン・オマリーは、バスケットボール、サッカー、野球を「いつもシーズン毎に交代でやっていた」少年時代から、高校を中退し、16歳で格闘技に出会い、ボクシング、キックボクシングで4戦を戦い、20歳でプロMMAデビュー。2017年7月、コンテンダーシリーズで1R KO勝ちを収め、UFCとの契約を獲得した。

 キャリア16勝のうち11のKOと1つの一本勝ちをマーク。薬物検査失格により、2年のブランクを挟んだものの、UFC3連勝。2020年8月のマルロン・ヴェラ戦で試合中に左足を負傷し、1R TKO負けを喫したが、その後は、トーマス・アルメイダ、クリス・モウティーニョ、ハウリアン・パイバをTKO。2022年7月のペドロ・ムニョス戦は2Rに偶発的なアイポークでノーコンテストとなったが、2022年10月の前戦では、元王者ピョートル・ヤンとの接戦を、有効打で上回り、スプリット判定勝ち。王座挑戦を決めた。

 左右どちらでも打てるシャープな打撃を武器に、その右ストレートでは多くのファイターをマットに沈めてきた。

 ヤンとの試合では、テイクダウンは奪われたものの、押え込みはさせず、オマリーがスプリット判定で勝利。ヤンを支持する声も少なくなかったが、オマリーは有効打数で26発ほどヤンを上回っており、UFCの公式インタビューで「試合終了時の彼の顔を見てみろ? そして俺の顔を見てみろ。俺は彼に綺麗な切り傷を負わせたんだ」と、判定が妥当だったと語っている。

 しかし、ヤンにテイクダウンやバックを取られる場面もあり、学びも多かったようで、「ヤンとの試合前にキックボクシングのスパーリングをやりすぎたせいで、テイクダウンがうまくいかなかった。あの試合で、準備しなければならないことをたくさん学んだ」と、打撃ほどは突出していない、組み技の強化について、ファイトキャンプで取り組んできたことを明かす。

 そして「今回がバンタム級の最後の試合」と公言するスターリングの減量苦が、オマリーにとって勝機になるという。「(王座戦の)5Rの準備はできている。ヤツの顎を打ち抜いて“ライツ・アウト”してやる。面白くなりそうだ」と語る。

 ヤン戦ではバックを許すも極めさせず。しかし、スターリング相手にそのポジションを作らせると、コーリー・サンドヘイゲンを88秒で極めたリアネイキドチョークが待っている。組ませず、打つ──それをいかに成し遂げるか。

 1R、ともにオーソドックス構えから。中央を取るスターリング。右の前蹴り、サイドキックで距離を詰める回るオマリーはサウスポー構えに。オーソに戻したオマリーも右前蹴り。右ボディストレート。

 スターリングのが回る展開に。足を触りに行くスターリング。右前蹴り。かわすオマリーが前に。オマリーが中央を取る。左ミドルを突くスターリング。オマリーも右の蹴り。スターリングは左インローを当てる。

 右ストレートを突く動きを見せるオマリー。互いに慎重ななか、スイッチを見せるオマリー。サウスポー構えになるスターリング。オマリーは後ろ蹴り。その打ち終わりに圧力をかけてシングルレッグは残り20秒、押し込み、右を連打してホーン。

 2R、右の蹴り終わりにスリップしたオマリーにすぐにシングルレッグに入るスターリングだが、足を抜いて切ったオマリー。

 スターリングはサウスポー構えから左ストレートを伸ばすが、下がりながらかわしたオマリーが打ち下ろしの右ストレート! 顔面を打ち抜かれダウンしたスターリングにオマリーは鉄槌を連打!

 足を効かせようとするスターリングにガードの中には入らず、中腰のまま足をかわしながら18連打、レフェリーが間に入った。王座交代!

 バンタム級のベルトを1発挑戦で巻いたオマリーは、「正直、ナーバスな試合だった。俺の意見ではスターリングは史上最強のバンタム級王者だった。 だからかなり緊張はしていたけど自信を無くすことはなかったよ。 俺のこの右手に何が宿っているか知っているからな、ベイビー! 試合前にも言ったけど『一度でもミスをしたら命取りになる』と。 あれがミスだったのかも分からない。俺がシンプルに強すぎるのかもしれない。これは“シュガー”時代の始まりに過ぎない。“チト“今日勝ったのか? またつまらない試合をしたんだろ? 12月にTモバイルで試合をしようぜ」と、マルロン・ヴェラを挑戦者に指名した。現バンタム級1位はスターリングの盟友のメラブ・ドバリシビリだがどうなるか。

 一方、王座陥落したスターリングは、「ショーンは思ったよりずっと上手かった。長い距離の打撃のディフェンスの練習をしてきたけど、ショーンにやられた。夢を追いかけるショーンを尊敬するしかない。ベルトを失ったけど、また立ち上がる姿も見せたい。みんなも日々、夢を追いかけてほしい」と語った。

 なお、試合後の会見でオマリーは試合前に「右の脇腹下を筋挫傷」していたと明かし、「6週間グラップリング、MMAの練習ができなかった」と語り、マルロン・ヴェラとの試合について「とりあえず少しプロモーションしておいただけ。 ただアイツはホントにウザいから、あんなヤツに機会を与えたくないけど、余裕でヤッてマネーファイトをやっちゃうかも」と語っている。

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