「3倍準備」のケラモフの身体の秘密
新フェザー級王者の練習環境を知る関係者は語る。
「あの身体は、たゆまぬ努力によって作られたもの。普段の食生活から非常に気を遣っていて、練習も非常に真面目。米国のキルクリフFCでファイトキャンプも行い、ハングリーに練習しているし、アゼルバイジャンでは日本のナショナルトレーニングセンターにあたる国立のアスリートトレーニング施設で最先端の指導を受けている。“2倍も3倍も用意周到に練習”したというのは、誇張ではありません」
今回は、朝倉兄弟のための『超』RIZINだった。朝倉未来と海のダブルタイトルマッチに、門下生のヒロヤの抜擢。海が怪我で欠場となったことで、朝倉未来がベルトを巻く大団円が期待されたフィナーレのメインイベントだった。
第1試合のヒロヤの試合から、朝倉ファンによる大歓声があがるなか、メインイベントでアウェーの空気に、ケラモフは違和感を感じることはなかったという。
「別に周りを見てたとえば“朝倉ファンが多いな”とかそういう特別な感情は持たなかった。自分はアゼルバイジャン以外の国で対戦することも多いし、そういう時は、対戦相手のファンがほとんどで自分を誰も応援していくれていない状況は何度も経験してきた。そんななかでも、いつもチームが後ろに控えて応援してくれているし、国では仲間や家族が支えてサポートしてくれる。どんな場所で戦うときもそれを感じていた。日本のファンは朝倉ファンが多いということを意識するようなことはありませんでした」
そして、11月4日には、アゼルバイジャンのバクー、ナショナルジムナステイックアリーナで、RIZIN初の海外大会の開催も決定。
王者としての帰還にケラモフは、「とても大きなモチベーションになります。バクーでやることは私やトフィック(ムサエフ)、メイマン(マメドフ)が日本で何度も試合で実力をみせて功績を築いてきた、その一部であると思うし、日本やRIZINに対する愛が実った結果だと思うので大変嬉しい」と、目を輝かせる。