8年ぶり6度目の対戦になるという宿命のライバル、麗也とHIROYUKI
岡山県のキックボクシングジム・岡山ジムが創設50周年記念大会を、5月21日(日)東京・豊洲PITにて開催。NO KICK NO LIFE バンタム級賞金トーナメント準決勝戦で対戦する麗也(治政館)vsHIROYUKI(RIKIX)の試合直前インタビューが、主催者を通して届いた。
優勝賞金は100万円。ルールはヒジ打ちあり、首相撲無制限の純キックボクシングルールで行われるこのトーナメントは2月11日の『NO KICK NO LIFE』で開幕。麗也は空手とジュニアキックを経て2012年1月に新日本キックでプロデビューし、2015年5月に日本フライ級王座を奪取。そこから8連勝を飾り2017年5月にはISKAインターコンチネンタル王座も獲得するが、2017年11月に瀧谷渉太に敗れた。その後、拳の怪我による2度の手術を経て、2019年9月に復帰戦を行ったがKO負け。引退を発表するも2021年2月のNKNLで復帰し、石井一成をヒジで流血させ追い込んだ。1回戦では神助に延長戦の末に判定勝ち。
対するHIROYUKIは目の良さと身体能力の高さを活かし、打たせずに打つ試合が持ち味。時折、派手な蹴り技も見せる。新日本キックボクシング協会の第6代日本フライ級王者&第12代日本バンタム級王者。RIKIX移籍後は様々な団体に参戦して活躍している。1回戦では國本真義に判定勝ち。
麗也とHIROYUKIはアマチュア含めて1勝1敗3分、生年月日も一緒だという宿命のライバルで、今回は8年ぶり6度目の対戦になるという。
今大会では準決勝、決勝戦の1日2試合を行うワンデートーナメントとなり、麗也とHIROYUKIの勝者は、反対ブロックの山田航暉(キング・ムエ)vs.花岡竜(橋本道場)の勝者と決勝戦で戦うことになる。
麗也「タイミングが合えば倒して勝ってはっきり決着を付けたい」
――2月のトーナメント一回戦の神助戦は延長判定勝ちでした。
「余裕で勝てるとは思っていなかったのですが、未知な部分が多く初っ端に食らってしまったりと、凄く強い相手でした。延長戦まで行って競り勝てたことは凄く自信になりました」
――一度引退されてますが、調子は戻ってきてますか?
「引退してからの復帰戦が石井一成戦(2021年2月24日)になり、そこから膝を手術したことで1年間ブランクがあるのですが、今回復帰5戦目になります。引退する前の状態に戻ってきましたし、コンスタントに試合ができていて時間が経つにつれて感覚は戻っているので、どんどん仕上がりも良くなっています」
――トーナメント準決勝が近づいてますが、調整具合はいかがですか?
「順調に進んでいてこのまま怪我なく体調は崩さずにしっかり調整できれば、過去最高な状態で臨めると思います」
――4月10日にはSNSで元キックボクサーの佐藤伶南さんとの入籍も発表されていましたね。
「背負うものができたことで力にもなってますし、彼女は精神的な支えにもなっていることも好調の大きな要因です(照)。試合前は自分勝手になってしまう部分もあるのですが、彼女は元格闘家だけにそういうことも理解していただけたり、食事面もバランスよく作ってくれるのも助かっています」
――2月にトーナメントが開幕し、トーナメント途中でこのような発表したことでプレッシャーは大きくなると思うのですが、逆に優勝する自信があったからですか?
「特に意識することはなかったのですが、タイミングが重なってしまいました。絶対に負けられないと思いますし、優勝する自信もかなりあります」
――ファンも知りたいと思うので聞きたいのですが、いつから佐藤さんとはお付き合いを始めたのですか(笑)?
「それまで所属していたBeWELLキックボクシングジムを辞めて引退して、JSKキックボクシングジムに身体を動かす程度で通っていたら、2年半前ぐらいに彼女が出稽古に来てそこで出会い、彼女のハキハキしているところ、よく笑うところに惚れてしまいました(笑)。付き合いたいと思って僕から告白したところ、すぐに返答をもらえず3時間ぐらい待たされました。伶南はまだ現役選手だったので、業界的に考えることもあったようで、僕に対しての興味は『NOではないけど、YESとは言えない』感じだったみたいですが、3時間後にようやくOKの返事をいただきました。交際していく中で同棲も始めて結婚も考えるようになりました」
――プロポーズの言葉は何でしたか?
「笑。『結婚したい』と毎日のように自分の気持ちを言い続けていたので、ちゃんとした言葉やサプライズ的なものは特になかったです」
――ジャブをひたすら出し続けてフィニッシュブローはなかったと?
「はい、自分のファイトスタイルと同じで技を散らしまくって勝つパターンと同じでした(笑)」
――貴重なお話をありがとうございました(笑)。次戦についてお聞きしたいのですが、HIROYUKI選手とはアマチュアでの対戦も含めて1勝1敗3分と五分、生年月日も同じなんですよね。
「プロデビューした日も同じです(笑)。僕は一度引退してもう戦うこともないだろうなと思ってましたが、まさかですよね。HIROYUKI選手はRIKIXに移籍してからKO勝ちも多く、自分よりもかなり上にいっていたので、復帰してからももうやることもないとは思ってました。トーナメント出場メンバーが発表された時に、できればやりたくなく、もしやるとしたら決勝戦がいいなとは思ってましたが、いざ決まってからは複雑な気持ちになりました。同じ日に生まれているからなのか、ファイトスタイルとか関係なく、なんかすごくやり辛いんですよね。向こうも同じことを言っていました」
――5回もやって向こうの手の内を知っているだけにやりやすい部分はないですか?
「最後にやったのが8年前(2015年5月17日、新日本フライ級タイトルマッチで麗也が5RKO勝ち)で年月経っていてお互いに成長しているのですが、人ってそんなに変わらない部分はあると思うので対策、試合のイメージはしやすいですね。僕はKOするタイプではありませんが、タイミングが合えば倒して勝ってはっきり決着を付けたいと思います」
――決勝戦には花岡竜選手と山田航暉選手のどちらが勝ち上がってくると予想しますか?
「結構予想は難しいのですが、順当にいけば花岡選手だと思います。誰もが優勝予想は花岡選手で対抗馬はHIROYUKI選手。伶南からも僕が優勝すると思われていませんが、自分が優勝しているイメージができてますし、家でも「オレ、優勝すると思うよ」と毎日のように言ってます」
――優勝賞金で奥さんに何をプレゼントしますか?
「新婚旅行したり、フォトウェディングを撮りたいと思います」
――最後にファンにメッセージをお願いします。
「自分を優勝予想している人は少ないと思うのですが、準決勝でライバル対決を制して、決勝戦で花岡選手を倒して自分の評価を上げて優勝します! 頑張ります!」