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2023年4月1日(土)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)にて『RIZIN.41』が開催される。第5試合のバンタム級(5分3R)で金太郎(パンクラス大阪稲垣組)と対戦する石司晃一(フリー)が3月30日、大阪府内にて個別インタビューを行った。
生まれたときから父親による虐待、病気で死にかけ、ゲキ痩せによるいじめ、14歳で「気が付いたら絶望しかない人生」で自殺しようと思っていた、という石司の半生が、今回のインタビューにあわせて、RIZIN公式YouTubeおよび『RIZIN100CLUB』にて公開されている。
「どうせ死ぬなら最後に格闘技をやってみよう」
まだ中学生だった石司が、絶望を断ち切ろうとしたとき、浮かんだのは「最後に格闘技をやってみよう」という思いだったという。
「どうせ死ぬなら格闘技をやってみようかなって──リングで戦うファイターは自分にとって憧れで、テレビで見るそういう人たちは戦う才能に恵まれた、もともと自分とは違う人間がやっていることだと思ってたから、それまでやりたいとは思ってなかった。むしろそんな怖いことを自分なら絶対出来ないしやりたくないって思ってたけど、これでもう死のうと思ったときに、当時の自分としては突拍子もないこと──格闘技、どうせ死ぬならやってみようかなって思い浮かんで、それが格闘技を始めるきっかけでした」
中3から極真空手に入門。「自分からやりたいって言ったことなんてなかった」石司の願いに、母親は月謝を工面してくれた。
道場での稽古は痛みを伴ったが、虐待と異なり「嫌な痛さではなかった」という。「頑張れば自分もこういう人たちみたいになれるかな」と思い、空手を続けるなかで、嫌がらせやいじめもなくなり、「格闘技が自分のことを助けてくれた。人生が変わりました」と振り返る。
苦しみながらすこしずつ体力をつけて、4年間をかけてようやく初めての試合。怖かった試合に向かうことが自信になった。
顔面打撃ありに向かうきっかけはPRIDEだった。大晦日の格闘技で顔面パンチのKOを見て、まずはキックボクシングを始めた。
アマチュアで12戦全勝も、もともとの虚弱体質で、平日練習すると土日はまったく動けず。腰の怪我から騙し騙し練習するまでに1年。完治まで4、5年かけて中国で敗れ、キックから離れた。