キックボクシング
レポート

【BOUT】山川賢誠がようやく実現した宮崎就斗戦でダウンを奪う快勝「K-1との対抗戦で戦っていける選手になりたい」

2023/03/07 17:03

▼RISEオープンフィンガーグローブマッチ -60kg契約 3分3R
×嶋田将典(Stay Gold/RISEスーパーフェザー級10位)
KO 2R 1分07秒
〇愛翔(Kickboxing Academy Sapporo)


 セミファイナルではRISEスーパーフェザー級10位の嶋田将典と地元札幌期待の愛翔というオープンフィンガーグローブマッチが組まれた。嶋田は一昨年11月のBOUTで愛翔の先輩である安斎宙をKOしているだけに、愛翔にとっては先輩の敵討ちというシチュエーションもあるマッチメークだ。

 さらに昨年7月のBOUTで組まれた北海道初のオープンフィンガーグローブマッチで愛翔は勝利を飾っているが、4カ月後の『RISE EVOL』ではRISEフェザー級14位・白石舜(TEAM TEPPEN)との対戦が決定していながら試合前日に減量失敗からの体調不良による欠場という失態を犯してしまった。愛翔にとっては視察に訪れたRISEの伊藤隆代表の前で失地回復を計る一戦でもあった。


 1R開始早々、カーフキックで襲いかかる嶋田に対して愛翔は右クロスで応戦する。お互い思い切りのいい攻撃に観客席からは「すげぇ」という感嘆の声が漏れた。

 その後嶋田のカーフキックで愛翔は何度かスリップダウンを喫したり後退する場面もあったが、ラウンド終了間際には左右の連打で嶋田を窮地に追い込んだ。


 2Rになるとあとがない嶋田はカーフキックで勝負をかけるが、愛翔の左ストレートで先制のダウンを許してしまう。ここで愛翔はチャンスとばかり立て続けてダウンを奪い熱戦に終止符を打った。とどめを差したのはハイキックだったが、勝利をあげた瞬間愛翔は「見たか!」と涙を流しながら絶叫した。

 試合後、マイクを握った勝者は先日20歳で結婚したことをカミングアウト。リングサイドで試合を見守っていた妻のお腹には新しい命が宿っていることも打ち明けた。


「格闘家としての自分はまだまだなので、お父さんとしてもっと頑張っていきたい」

 控室では「試合のことはよく覚えていない。カーフが効いてしまって、いかなきゃヤバいと思ったのでいくしかなかった」と打ち明けた愛翔。試合前セコンドに就いた先輩の後藤丈治を相手にした「アップで軽くやっていたものが当たった感じ」ともつけ加えた。山川賢誠に続き、Kickboxing Academy Sapporoから北海道2人目のRISEのランカーになれるか。

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