キックボクシング
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【新日本キック】江幡睦が強烈左ミドルで初回KO勝ち、ついに10月ラジャダムナン王座挑戦が決定!重森陽太はWKBA世界王座を獲得

2019/07/07 23:07
【新日本キック】江幡睦が強烈左ミドルで初回KO勝ち、ついに10月ラジャダムナン王座挑戦が決定!重森陽太はWKBA世界王座を獲得

江幡が破壊力抜群の左ミドルキックでMAX MUAYTHAI王者を初回KO撃破、ラジャ王座挑戦を決めた

新日本キックボクシング協会「MAGNUM 50」
2019年7月7日(日)東京・後楽園ホール

▼ダブルメインイベント 日泰国際戦54kg契約 3分5R
〇江幡 睦(伊原道場本部/WKBA世界バンタム級王者)
KO 1R2分41秒 ※3ノックダウン
×トーン・ハーブタイジョンジム(タイ/MAX MUAYTHAI 55kg級王者)


 江幡は双子の弟・塁とともに打倒ムエタイ路線を突き進む29歳。1月にタイで敗れるも、国内では13連勝と圧倒的な強さを発揮している。戦績は35勝(25KO)3敗2分。

 今回迎え撃つトーンは来日直前にムエタイのビッグマッチ『MAX MUAYTHAI』の55kg王者となったトーン。前回4月、江幡が対戦したグンの双子の兄でもある。戦績は43勝(5KO)11敗2分。


 1R、左ハイで先制する江幡に前蹴りで距離を取ろうとするトーン。右ストレートも放ってくるが、その後に江幡が強烈な右ストレートを浴びせダウンかと思われたほど豪快に転倒させる。強烈な左ローと右ストレートで攻める江幡にトーンも右ストレートを返す。


 ロープを背にしたトーンに江幡の左ミドルがクリーンヒットし、トーンはダウン。立ち上がったトーンはヒジで逆転を狙うが、再び江幡の左ミドルとダメ押しの右フックをもらって2度目のダウン。最後も江幡がパンチでコーナーへ追い詰めての左ミドルでダウンを奪い、3ノックダウンでKO勝ちを収めた。


 江幡はマイクを持つと「今回の相手は僕より上の階級でMAX MUAYTHAIのチャンピオンでした。1Rで決着できて嬉しく思います。でも僕は通過点としか考えていません。僕が目指すのはラジャダムナンのベルトです。ここを余裕で通過しなければベルトは獲れないと思いました。そしてこの試合に勝ったことで10月20日(後楽園ホール)にラジャのタイトル戦ができることになりました。このために頑張ってきました。絶対に獲りたいです」と、ラジャダムナンタイトルマッチが決定したことをファンに報告。


 江幡がラジャ王座に挑戦するのは、2015年3月以来4度目となる。今度こそ悲願のムエタイ最高峰王座の獲得なるか。

 そして「8月のKNOCK OUTには弟がトーナメントに出場します。応援よろしくお願いします」と、弟・塁の大一番もアピールした。

▼スペシャルメインイベント WKBA世界ライト級王座決定戦 3分5R
〇重森陽太(伊原道場稲城/前日本バンタム級&フェザー級王者)
判定3-0 ※50-46×3
×ラックチャイ・ジャルンクルンムエタイ(タイ/アマムエタイ60kg級王者)
※重森が新王座に就く。


 当初、重森は今年3月に勝次を破って王者となったノラシンに挑戦する予定だったが、ノラシンの欠場が決まり王座返上。王座決定戦を行うことになった。

 重森は181cmの長身を活かした蹴り技を武器に、16歳でプロデビューすると18歳の10戦目で第10代日本バンタム級王座を獲得。20歳で第9代日本フェザー級王者になり2階級制覇を達成。2017年12月には『KNOCK OUT』で日本人相手に4年間無敗の18連勝を飾っていたピンサヤームに黒星を付けた。2018年12月、ボルドバートル・アルタンドルグーンに敗れて連勝は10(7KO)でストップするも、その後は2連勝している。


 対戦相手はアマチュアムエタイ60kgタイ王者ラックチャイ。プロ戦績は41勝(9KO)19敗2分の25歳。


 1R、重森は強烈な左ミドルと右ローを次々と決めていき、重森と比べるとスローな動きのラックチャイは右ミドルと右ローを単発で放ってくる。


 2Rも強烈な左ミドル、右ロー、右前蹴りを放っていく重森。ラックチャイも右ミドルのパワーを強め、左フックをヒットさせるが重森も右のヒジをすかさず打ち返す。


 3R、重森はほぼ左の前蹴り一本で前へ出てくるラックチャイを突き放し続ける。左フックで大きくグラつかせ、KOチャンスかと思われたが、重森は慎重に前蹴りを続ける。時折、右ストレート、左フックもヒットさせ、ラックチャイを翻弄する。


 4Rもひたすら前蹴りを続ける重森。3Rにも増してどんどん前へ出てくるラックチャイに、重森が疲れを見せ始めた。

 5Rは右ストレート、ジャブ、ヒジも放つ重森だが、やはり前蹴りで突き放すことに徹する。ラックチャイは常に前へ出て組み付くとヒザ蹴り。重森は下がり続けながらも有効打を許さず、試合終了を迎えた。


 世界タイトルのベルトを腰に巻いた重森は満面の笑顔で、「今日MAGNUMが50回目の節目で、新日本キックでは誰も成し遂げてない3階級制覇をやり遂げました。新日本は長い歴史のある団体ですが、私はそこでもっと歴史を作っていきたいと思っています。三階級制覇もそうですし、(江幡)塁さんと睦さんも言ってますが、このWKBA王座をメジャーにしたいです。私は他団体のチャンピオンに負けていません。このベルトが価値あることを分かりやすく証明していきたいと思います」と、強い選手が持つことでタイトルの価値を上げていきたいと語る。


 そして「デビューしたのが16歳だったんですが、高校生で5000円のチケットを買ってもらうのが大変でした。今は僕の試合が楽しみで仕事を頑張れると言ってもらえるのが私の生きがいになっています。これからも応援してください」と、応援団にお礼を述べた。

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