大晦日『湘南美容クリニック presents RIZIN.40』(さいたまスーパーアリーナ)で行われる「RIZIN vs. Bellator 全面対抗戦」で、Bellator軍のキャプテンを務めるとされていたハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)が、予定されていた30日の公開計量での登壇を取り止め。盟友のガジ・ラバダノフ(ロシア)のセコンドに専念することが分かった。
MMA史上最長である「29戦29勝無敗」の記録を持ち、UFC世界ライト級王者のまま2021年に引退を表明したハビブは現在、Eagle FCの代表となり、ダゲスタンに父アブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフが残したジムで後進の育成にも力を入れている。
いまは亡きアブドゥルマナプのもとで、かつてともに練習してきたのが、今回、武田光司と対戦するラバダノフだ。2020年にハビブが最後のMMAの試合に臨む前にスパーリングパートナーを務めた盟友をサポートするため、ハビブは様々な行事への参加も断ってきた。
取材によれば、その行動の自由を得るために、なんとハビブは渡航費も宿泊費も自己負担。RIZINにもBellatorにも借りを作らない形で来日し、ただ対抗戦の先鋒戦に臨む「ラバダノフのセコンド」としてのみ、動ているという。
そのため、今回の真冬の屋外での「公開計量」にもラバダノフに帯同。その流れのなかで日本のファンに挨拶の可能性もあったが、選手ファーストとはいい難い寒空の下、敬虔なイスラム教徒として知られるハビブにとって、許容できないことがあり、いったんは会場入りした六本木ヒルズアリーナを後にした。