MMA
インタビュー

【INOKI BOM-BA-YE×巌流島】藤原喜明がイゴールとシビサイを特別指導「猪木さんが言った“ボーン・トゥ・ボーン”は──」

2022/12/23 21:12

ほんとうのテコの原理はみんな、知らない

──猪木さんの関節技の強さは?

藤原 アームロックとか首絞め、フェイスロックだね。やる? これじゃ曲がんないけど、骨を使う。

シビサイ ウワッ! 痛ッ!
イゴール ウッ! これは……いけますね(苦笑)。

藤原 『その技は古い』と言ったやつもいたけど、古くても新しくても極まればいい。それで自分ならどうする? ってもっといい方法を考えればいい。これなら省エネで出来るな、とか。バカじゃ、強くなれない。チャンピオンはみんな頭がいいよ。みんな「スポーツマンシップに則り、正々堂々と」と言うけど、それだけじゃ勝てない。いかに相手にフェイントをかまして騙すか。だから“戦うときは詐欺師になれ”だ。いい言葉だろ。

──2人は、12月28日に『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in 両国』で戦うのですが、これだけは覚えておけ、ということは?

藤原 そうだな……一番大事なことは「怪我するな」ということ。ほんとうにこれヤバいなと思ったら参ったしてもいいんだ。次、頑張って極めればいい。意地張ってブチっとやっても何のアレにもならん。あんまり頑張ると、みんなおかしくなっちゃうだろ?

──さて、イゴール選手は大会のメインでメルビン・マヌーフ選手と戦います。ゴリゴリのストライカーを相手に、MMAルールでどう戦いますか。

イゴール そうですね。打撃が強いことはみんな知っていますが、ここでどれだけ僕の柔術を生かせるかが勝負になってくると思うので、打ち合う必要はないし、自分が隙を見つけていかに寝技に持ち込むかをずっとやってきてるので、自信はあります。どっちが自分の土俵に持ち込めるか。GENでMMAの練習をやっていて、打撃でも住村竜市朗さんや左右田泰臣に習っているので、2カ月間、僕はストライカーでした。GENは重量級選手も多いですし、これ以上いい練習はできないなというくらいやってきました。今日の藤原さんから教わった技も活かして戦いたいと思います。

──シビサイ選手はジョシュ・バーネット選手と「巌流島特別ルール」で戦います。

シビサイ 道衣を着用しない、ノーギの巌流島ルールです。闘技場下に転落した場合、ポイントが入ります。

──となると、道衣を使った投げも得意とするシビサイ選手にとっては、厳しいルールになりそうですね。

シビサイ 自分……途中まで「道衣着用あり」だと思っていたので、練習していた最中に「道衣無し」と言われて……、ただ今回、一緒に練習していたのが、貴賢神選手(元大相撲力士)だったので、結構稽古をつけてもらい、思い切って相撲のように戦えれば、というところでしょうかね。

 それに今日、藤原さんにご指導いただいた技も活かして……あのアームロックも先端をコントロールされると力が出せなくて。そういう技も海外の大きくて力の強い選手を相手にするのに生きる。今回の試合で、誰が見ても“シビサイが勝った”という完全決着を心がけていますが、どんなに泥臭くても勝利を取り行きます!

◆特別指導を終えて──

藤原 指導というほどのものではないけど、日本人って西洋人に比べると非力。でもスタミナは日本人の方があるかもしれない。そこで効果的に戦えることを伝えようと。

『テコの原理』って言ったけど、ほんとうのテコの原理はみんな知らない。ゴッチさんも『力じゃない』と言っていて。こうした技は、『知りたい』という人がいるなら伝えていきたい。使う・使わないは勝手だ。見たいという人がいればこうした技も続くし、人間には闘争本能がある。それは戦争じゃなくこういうものに回した方がいいと思うよ。

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