▼キックボクシング・ヘビー級ワールドGP決勝 3分3R
〇ロマン・クリークリャ(ウクライナ)
[2R 1分28秒 KO] ※左右ラッシュ
×イラジ・アジズプール(イラン)
※クリークリャがGP優勝
クリークリャは幼少時代から空手とキックボクシングを学び、2008年にキックボクシングでウクライナのユース王者となった。2012年10月にプロデビューを果たし、各団体のヘビー級トーナメントで優勝。2016年にはK-1 WORLD GP -95kgトーナメントで優勝、2019年にはKunlun Fightのスーパーヘビー級トーナメントでも優勝した。ONEには2019年11月から参戦し、初戦でONEキックボクシング世界ライトヘビー級王座を獲得し、2度の防衛に成功している。2022年9月のヘビー級ワールドGP準決勝では、グート・イノセンチを1R TKO。決勝進出を決めた。戦績は47勝(26KO)7敗1無効試合。
アジズプールは2017年に国際アマチュアムエタイ連盟で銀メダルを獲得。同年にKunlun Fightのヘビー級トーナメントに出場して優勝し、2019年の同トーナメントでも準優勝。
2021年10月からONEに参戦すると、アンデウソン・シウバに判定勝ち、イスマエル・ロントにKO勝ち。2022年9月のヘビー級ワールドGP準決勝では、ブラジルのブルーノ・チャベスを判定3-0で下し、GP決勝に駒を進めた。戦績は58勝4敗。
1R、オーソドックス構えから左の蹴りはクリークリャ。アジズプールは詰めて巨体から左ハイを器用に打つ。
クリークリャのハイをスウェイでかわすアジズプール。その入りに右ストレートを当てると、金網に詰めて左ハイ。ガードするクリークリャに飛び込んでの左を効かせるアジズプールはバックフィスト、さらにクリークリャの左に右フックをテンプルに合わせてダウンを奪う。さらに、後ろ蹴りもゴング。
2R、クリークリャの右を受けて動きが一瞬止まるアジズプール。さらに左ミドルもボディにもらう。詰めるクリークリャの右に金網に詰まるアジズプールは、首相撲からの右ヒザ、さらに左右連打を受けてダウン! 何とか立ち上がるアジズプールだが、クリークリャの左右に金網背にアゴが上がり、レフェリーが間に入った。
GP優勝のクリークリャは試合後、「(1Rのダウンは)今までで一番タフな相手だった。2Rになってコーチが『ヒザを使え』という声が奏功しました。ありがとう」と語り、金と銀の大きな2本のベルトを肩にかけ、5万ドルのボーナスも獲得した。