辞められないからやってんだよ
──この試合がONE通算20戦目になりますが、青木選手のこれまでのキャリアを振り返ってどう思いますか。
「まあ色々なことがあったなと思うし、何か俺がこれをやって来たんだということ以上に、よく手を替え品を替えここまで辿り着いたなっていう気持ちの方が多いですね」
──戦いのない人生をイメージ出来ますか。
「戦いのない人生をイメージ出来ないからまだやっているんだろ? 皆、勘違いしているけど、辞められる方が偉いからね。結局、辞められないんだよね。それを40歳に近づいたこんなオジサンに、『いつ辞めますか?』って引退みたいな話を聞くのが野暮で、“辞められないからやってんだよ”っていうことに気付いた方がいいんじゃないか」
──今まで青木真也として、どこの団体でもやって来たと思いますが、キャリアを終える時に皆に青木真也はどんな人間だったと記憶を残していきたいですか。
「それは“面倒くさいやつだったな”と思って辞めたいでしょ。僕のイメージしているキャリアの最後は、動かなくなるまでやりたいくらい好きなんですよ。それをやっていくと理屈的に、ONEのレベルで出来なくなっても僕は続けると思うんですよ。だからどんなやつだろうなって思ってもらいたいですか、っていうのは、どんなやつだったんですかって、思ってもらえないような辞め方をすると思うんだよね。ずっと皆が見ていないところまでやっちゃうと思うから。なので人知れず辞めていくと思います」
──「俺が青木を引退させてやる」と豪語するイザガクマエフ選手について一言。
「ずっと言っているように、辞める時は自分で辞めるのでご心配いただかなくて結構です」
──試合に向けて、最後に一言お願いします。
「この試合は仰る通りに『青木の試合』だと思っていて、この日本向けの試合で組まれたってことは結局、他の奴らが二足三文というか役立たずだから、このマッチアップが組まれているわけで。その意味で僕の試合だと思っているので、一応しっかりやりたいなって思っています」