玖村が右ハイを空振りしたところへ右フック、倒れかかったところへ左の蹴り上げで武居がKO勝ち
K-1 WORLD GP 2019 JAPAN
2019年6月30日(日)東京・両国国技館
▼第16試合 K-1 WORLD GP 2019スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント決勝 3分3R延長1R
〇武居由樹(POWER OF DREAM/K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王者)
KO 2R38秒 ※左蹴り上げ
×玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級王者)
※武居がトーナメント優勝。
トーナメントの決勝は1回戦でアレックス・リーバス、準決勝で玖村将史の兄・修平をともに1RでKOした武居と、1回戦でムエタイ現役ランカーのペッパンガンを1RでKOし、準決勝では外国人で唯一勝ち上がったサンバル・ババヤンに判定勝ちした玖村将史によって争われた。
1R、軽快なステップを踏むサウスポーの武居に玖村は左フックを繰り出す。武居が鋭い踏み込みからスピードのあるパンチ。武居は左の三日月蹴りも突き刺す。前に出る玖村が右フックをヒットさせるが、その直後に武居が左フックでダウンを奪う。立ち上がった玖村が前に出ると武居はバックハンドブロー。
2R、玖村の右ハイを空振りさせた武居が右フック、そして倒れかけたところへ左の蹴り上げ。倒れた玖村は全身を痙攣させ、武居が衝撃KOでトーナメントを制した。
全試合1RでのKO制覇は逃したものの、全試合KO勝ちという圧倒的な強さで優勝した武居。マイクを握ると「対戦してくれた選手ありがとうございました。たくさんの応援とご来場ありがとうございました。毎日優勝することしか考えていなくて、いま格闘技を引っ張っている凄い2人がいるんですが、そこに置いて行かれないように僕も頑張ります。K-1を盛り上げられるように頑張ります。K-1最高!」と、格闘技界の主役に躍り出ると宣言した。
▼第15試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/王者)
延長R 判定0-3 ※8-10×3
〇安保瑠輝也(team ALL-WIN/挑戦者)
※安保が新王座に就く。ゲーオは初防衛に失敗。
ゲーオは新生K-1の旗揚げから参戦し、新生K-1の“強さの象徴”として君臨。2014年11月の「65kg初代王座決定トーナメント」で優勝し、初代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座に就くと、2016年6月の「-65kg世界最強決定トーナメント」でも優勝。2017年6月、野杁正明に判定で敗れ王座を失ったが、2018年11月の「第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント」で王座に返り咲いた。今回が初防衛戦。
挑戦者の安保は2012年8月にプロデビューし、5戦目までは判定続きだったが6戦目で覚醒。破壊力ある攻撃や飛び二段蹴りなどの大技を駆使してKOを連発、林健太や山崎秀晃をマットに沈めた。戦績は16勝(9KO)4敗。
1R、安保がハイキックで先制。サウスポーのゲーオはワンツーを伸ばしていく。安保は左ローを蹴っていき、左ストレートを打つとゲーオも負けじと左ストレートを返してくる。ゲーオが組み付くと安保は振り払ってマットに叩きつける。
2R、ゲーオは左ストレートを連打して前へ出る。さらに左ミドルの連打。安保は左右に構えを変えて様子をうかがう。安保は左ハイ、左フックを単発で繰り出すがゲーオはかわしていく。
3R、ゲーオの左ストレートにバランスを崩して後退した安保に、ゲーオは飛びヒザ蹴りを発射。当たらなかったがゲーオの勢いを感じさせる場面だった。安保の左フックに左ストレートを合わせに行くゲーオ。残り30秒、ゲーオは待ちの体勢に。安保はパンチとローを放つが、ゲーオは組み付く。
本戦は決め手がなく、ジャッジ1名が30-29でゲーオを支持したが残り2名は30-30、29-29でドロー。延長戦へ突入する。
延長R、安保は左ローを蹴り、ゲーオは左ミドル。安保はローからの胴廻し回転蹴りの大技を放つがこれは不発。ゲーオはつかみが多く注意を受ける。左フックを叩きつける安保。パンチを打ちに行く安保にゲーオはヒザ蹴り、さらに左ストレート。しかし、苦しさのためか首相撲からのヒザ蹴りをやってしまい、残り4秒で減点1。