『BreakingDown』には刺激を受ける(榊原CEO)
「『BreakingDown』には刺激を受けるし、学ぶこともある。僕らが極論で『茶番は止めません』って言っていたけど、リアルな試合でみんなが感情移入するところでは、プロなのでリップサービスはあっていいだろうし、観たいと思うものをどう作るか、ということでは、国内も海外も含めて、いままでのRIZINのPPVのアプローチとは違う形で、PPVで見てもらいたくなるような戦略をちょっと考えて、そのために必要な選手たちをラインナップする。
海外選手もいろいろ考えたいと思っていますが、外国勢の選手でも、ランペイジとかジョシュとかいろいろアプローチはありますが、名前だけでPPVで売れる選手は早々いない。昔の名前で出ています、というだけではいまの若い人たちがPPVを買ってくれない。いまの時代のなかでどういうものが求められているのかというのは、いろいろ考えてまとめているところですけど、マスコスの皆さんとかが『そんな選手、知らないよ』という選手でも、みんなが見たくなる選手をラインナップしたいと思います」
試合自体が1分間というショートクリップしやすい現代向きで、そこにたどり着くまでのストーリーを“劇場型”で連続配信し、興味をつないでいく『BreakingDown』。朝倉はこの「1分間」大会をパッケージとして世界に“売る”ことも視野に入れている。
現在、世界最高峰のUFCが、経営に苦しんでいた2005年当時に、起死回生の一手として制作した、合宿所で共同生活をしながらUFCとの6桁契約を賭けて競う『The Ultimate Fighter(TUF)』は、本物のファイターを使ってのリアリティ番組で、毎回、ハプニングが用意されている。『BreakingDown』は、これを選手の代替が可能な「1分間のフォーマット」に落とし込み、登場人物のキャラクターづけをより明確に分かりやすくして、視聴者に届けている。