プロハースカは5ラウンドあの動きを続けられるか?
――UFCライト級はジョン・ジョーンズが長期政権を築いたあと戦国時代が続いていますが、ここで完成度の高い王者であるテイシェイラを破るようなことになれば、『プロハースカ時代』が来るかもしれないですね。
「その可能性はありますね。プロハースカはRIZINでもうまくステップを使っていましたけど、UFCに来てからはさらにオクタゴンを広く使う動きを見せているので、まだ攻略の仕方が見えてきてない部分があるんですよ。ただ、ひとつ懸念するならば、あれだけ動き回るので、5ラウンドあの動きができるのか? というのがあるんですよ。そこはちょっと未知数ですよね」
――たしかにプロハースカは、現在10連続KO勝利を続けていますけど、長期戦になった場合どうなるのかをまだ見せたことがないです。
「そうなんですよ。さっき“プロハースカは、ドミニク・クルーズやTJ・ディラショーの重量級版”と言いましたけど、ドミニクやTJは、61.2kg以下のバンタム級なので、動きが落ちないまま5ラウンド戦えますよね。でも、ライトヘビー級であの動きを5ラウンド続けるというのは、さすがに難しいんじゃないかな」
――ライトヘビー級リミットは93kgですけど、試合当日は100kg超えてるでしょうからね。
「しかもフレームもデカいですから。フレームがでかいということは、自分の体を制御するための身体への負担というのがすごく大きいはずなんですよ。ステップ切って、バッと身体を止めようとするときなど、全身の筋肉を使わなきゃいけないので」
――車で言えばトラックが急ハンドル、急ブレーキをかけるようなものでしょうからね。
「そうやって自分の体を制御していくだけで、だんだん疲労していくはずなんです。だからこそ、プロハースカがあの動きを5ラウンド続けられたら、本当にすごいことだと思います」
――では、試合が長期戦に持ち込まれるのかどうかも注目ですね。
「やっぱり長期戦になればなるほどテイシェイラ有利になると思うんですよ。プロハースカの動きが鈍れば、テイシェイラのやりたいことがやりやすくなるわけなので。だから両者にとって試合時間というのも大きなポイントになるんじゃないかと思います」(取材・文/堀江ガンツ)
UFC 275: Teixeira vs. Procházka 放送・配信スケジュール
WOWOW『生中継!UFC‐究極格闘技‐ UFC275 in シンガポール テイシェイラvs.プロハースカ ライトヘビー級タイトルマッチ!』
2022年6月11日〈現地〉シンガポール・インドア・スタジアム
6月12日(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
(WOWOWオンデマンドで同時配信)
6月17日(金)午前10:00[WOWOWライブ]※リピート
(WOWOWオンデマンドで同時配信)
【出演】
解説:髙坂 剛、堀江ガンツ
実況:高柳謙一
【メインカード】※WOWOW放送
▼UFC世界ライトヘビー級選手権試合 5分5R
グローバー・テイシェイラ(ブラジル)33勝7敗(UFC16勝5敗)※UFC6連勝中
イリー・プロハースカ(チェコ)28勝3敗(UFC2勝0敗)UFC2連続KO
▼UFC世界女子フライ級選手権試合 5分5R
ヴァレンティーナ・シェフチェンコ(キルギス)22勝3敗(UFC11勝2敗)※UFC8連勝中
タイラ・サントス(ブラジル)19勝1敗(UFC4勝1敗)※UFC4連勝中
▼女子ストロー級 5分3R
ジャン・ウェイリー(中国)21勝3敗(UFC5勝2敗)
ヨアナ・イェンジェイチック(ポーランド)16勝4敗(UFC10勝4敗)
▼フライ級 5分3R
ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)16勝4敗(UFC2勝3敗)
マネル・ケイプ(ポルトガル)17勝6敗(UFC2勝2敗)UFC2連勝
▼ウェルター級 5分3R
ジャック・デラ・マダレナ(豪州)11勝2敗(UFC1勝0敗)
ラマザン・エミーフ(ロシア)20勝5敗(UFC5勝2敗)
【プレリミナリー】※UFC FIGHT PASS
▼ミドル級 5分3R
ブレンダン・アレン(米国)18勝5敗(UFC6勝2敗)
ジェイコブ・マルクーン(豪州)6勝1敗(UFC2勝1敗)
▼ミドル級 5分3R
ロバート・ウィテカー(豪州)23勝6敗(UFC14勝4敗)
マービン・ヴェットーリ(イタリア)18勝5敗(UFC8勝3敗)
▼フェザー級 5分3R
チェ・スンウ(韓国)10勝4敗(UFC3勝3敗)
ジョシュア・クリバオ(豪州)9勝1敗(UFC1勝1敗)
▼ライト級 5分3R
ハイサアー・マハシャテ(中国)6勝1敗(UFC0勝0敗)
スティーブ・ガルシア(米国)12勝4敗(UFC1勝1敗)
▼ウェルター級 5分3R
ジェイク・マシューズ(豪州)17勝5敗(UFC10勝5敗)
アンドレ・フィリ(ポルトガル)16勝4敗(UFC2勝1敗)
▼バンタム級 5分3R
カン・ギョンホ(韓国)17勝9敗(UFC6勝3敗)
ダナー・バットゲレル(モンゴル)12勝3敗(UFC3勝2敗)
▼女子ストロー級 5分3R
シルバーナ・ゴメス・フアレス(アルゼンチン)10勝4敗(UFC0勝2敗)
リャン・ナ(中国)13勝5敗(UFC0勝1敗)
▼女子バンタム級 5分3R
ジョセリン・エドワーズ(パナマ)10勝4敗(UFC1勝2敗)
ラモーナ・パスカル(中国)6勝3敗(UFC0勝1敗)