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レポート

【RISE】中野椋太が稲井良弥を寄せ付けずKO勝ちで新王座に、華麗なるテクニックで宮崎小雪が圧勝の初防衛、憂也がJを圧倒KO、木村“ケルベロス”颯太はダウンを奪って2連勝

2022/05/29 20:05

▼セミファイナル RISE QUEENアトム級(-46kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R
〇宮﨑小雪(TRY HARD GYM/王者)
判定3-0 ※50-47、50-46、50-46
×小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/挑戦者・同級1位)
※宮崎が初防衛に成功。


 宮﨑は“宮﨑姉妹”の妹で、小学3年生から空手を学び、2019年8月のKAMINARIMON全日本女子トーナメントで優勝。アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月にプロデビュー。新人離れしたテクニックを見せて関係者から高い評価を受け、2021年1月「アトム級NEXT QUEENトーナメント 2021」で優勝。3月にはRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑戦し、判定2-0で破り第2代王座に就くと、9月に伊藤紗弥から延長戦で勝利、今年2月には百花にも判定勝ち。戦績は6勝1敗1分。


 小林は強烈なパンチを武器に持つ21歳。フルコンタクト空手出身で、正道会館第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝など主に関西圏の大会で多くのタイトルを獲得してきた。2020年10月に宮﨑小雪にプロ初黒星を付けられるも、2021年1月の『アトム級NEXT QUEENトーナメント』1回戦で奥脇奈々を得意のパンチでKO。決勝戦では宮﨑小雪へのリベンジを狙うも判定負け。4月には平岡琴と観客が拍手喝采の激闘を演じ、判定2-0で勝利した。7月には百花にもダウンを奪って判定勝ちし、2022年1月には祥子JSKにKO勝ち。戦績を5勝(2KO)2敗1分とした。


 両者はこれまで2度対戦し、いずれも宮﨑が判定勝ちしている。3度目の対戦を制するのは宮﨑のテクニックか、小林のパワーか。


 1R、小林はサウスポーの宮崎に対して左回りしながら右の三日月と左カーフを蹴る。宮崎はじりじりと詰めていき左ストレートを顔面とボディへ、小林が打って来ると右フックを合わせに行く。小林は右オーバーハンドも宮崎がすぐに左を打ち返す。


 2R、宮崎は小林が右を伸ばしてくると左ローを蹴る。小林の右をかわして左ストレート、右ミドル、左ローを蹴る宮崎は不敵な笑みを浮かべる。


 3R、宮崎は小林の右をブロックしてすぐに左ストレート、さらに小林が前へ出てくるタイミングで左ローを内・外へ蹴る。小林も終盤前へ出て攻めるが宮崎の距離で試合は進む。


 4R、さらにステップのスピードを上げた宮崎。左インローを蹴り、左ストレート。小林も右ストレートをねじ込むが宮崎に左インローを蹴られる。右ボディを狙う小林に宮崎は回り込みながらの左インロー、左ミドル。前蹴り、左インロー、右フックと小林が入ってくるところで潰しに行く宮崎。


 5R、小林は強引に入り込んで右ボディ、左福を打つ。宮崎は変わらず入ってくるところへ右フックを引っ掛けて回り、左インローを蹴る。左ストレートのカウンターも。左ミドル、左ストレートの宮崎に小林は強引に突っ込むが先手を取られる。ヒザ蹴り、前蹴り、バックブローも繰り出す宮崎。


 判定は3-0で宮崎が初防衛に成功。相手に1ポイントも与えず、ジャッジ2名が4ポイント差をつける圧勝だった。


 宮崎はマイクを持つと「応援してくださる全ての皆様、いつもありがとうございます。凄い不安とかプレッシャーとか見えない敵に打ち勝つのが難しくて不安だったんですけれど、いろいろな人が助けてくれて勝利することが出来ました。私は小6の時にお母さんが病気で亡くなっているんですけれど、明日が来ない人はいないと思います。周りにいる人を大切して全力で生きて欲しいです。私の試合を通して勇気とか希望とか明日から頑張ろうと思ってくれる人がいたら私は幸せです」と涙ながらに語った。

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