ケージグラップリングでエスケープした青木に、ケージを蹴ってのジャンピングガード決めたルオトロ(C)ONE Championship
2022年5月20日(金)日本時間の午後6時30分(日本時間)より、シンガポールのインドアスタジアムでONE Championship『ONE 157: Petchmorakot vs. Vienot』が開催された。
【写真】バックを取られた青木は両足をいったんかけられながらも両踵を持ってボディトライアングルにはさせず。左足を外してその上に乗って腰をずらして正対した。
ONEフライ級ムエタイワールドGPに出場予定だったジョナサン・ハガティーが体調不良のため欠場。代わってリザーブ戦に出場予定だったホスエ・クルスが、ボルター・ゴンサルベスとGP準々決勝を戦った。
また柔術界の巨人“ブシェシャ”ことマーカス・アルメイダの試合がカードから外された。理由は、複数の対戦相手が出場できなくなったため。対戦が予定されていたウーゴ・クンヤが出国前にブラジルで新型コロナウイルスの検査で陽性に。ONEは、ウズベキスタンのジャスール・ミルザムハメドフにオファーを出して出場の約束を取り付けたが、ミルザムハメドフも試合が行われるシンガポール到着後、新型コロナウイルスの陽性反応を示した。アルメイダは6月3日(金)の「ONE 158」に出場できる可能性も残っている。
ONE 157: Petchmorakot vs. Vienot 速報
2022年5月20日(金)シンガポール・インドアスタジアム
ONE Super APP/ABEMA格闘チャンネル
【メインカード】※午後9時30分~
▼ONEムエタイ フェザー級(※70.3kg)世界選手権試合 3分5R
〇ペットモラコット・ペッティンディー(タイ)69.9kg, 1.0187
[判定2-1]
×ジミー・ビエノ(フランス)69.9kg, 1.0000
※ペットモラコットが防衛に成功
ペットモラコットはタイのビッグマッチ常連の超一流選手として活躍し、ルンピニースタジアムではミニフライ級王座とスーパーフェザー級王座に就いた。2015年4月には初来日し、梅野源治の挑戦を退けている。ONEではジョルジオ・ペトロシアンと2度対戦、1度目は首相撲&ヒザ蹴りを多用したペットモラコットが判定勝利を収めたが、「試合中に複数の違反であるクリンチ行為が発生した」との理由からノーコンテストとなり、7月の再戦では判定負け。しかし、2020年2月にポンシリ・PK センチャイムエタイジムと初代ONEフェザー級ムエタイ世界王座を争い、判定勝ちで王座に就いた。7月にはヨードセングライの挑戦を退けて初防衛に成功している。
ビエノはアマチュアムエタイを経て2013年にタイでプロデビュー。ペッブンチュー、シンマニーらムエタイトップファイターらとの対戦を経験し、2019年4月には外国人として4人目のルンピニースタジアム王者に就いた。2016年にはWPMF世界王座(-72.5kg)、2017年にはWBCムエタイ世界王座(-72.5kg)、2018年にはWMC世界王座も獲得するなど、フランス人ムエタイ選手としてトップの地位を築く。戦績は51勝(14KO)21敗1無効試合を誇る。ONEには今回が初参戦。また、2021年9月にはUAEウォリアーズ22でMMAデビューも果たし、ダニエル・ドンチェンコに勝利している。
1R、ともにサウスポー構え。互いに長身もペットモラコットよりも大きなビエノ。左の蹴り足を掴んでこかす。右インローを当てるビエノ。さらに左ストレート! 左右の蹴り。ペットモラコットの左の蹴りを掴んで軸足を払ってこかす。
右ミドルをガード上に当てるビエノ。さらに右の刺し合い。ペットモラコットの左に右をかぶせてペットモラコットを一瞬後退させ、左ローでペットモラコットを崩す。
2R、右インロー、前蹴りから入るビエノ。ペットモラコットの左の蹴りを2度掴んでこかす。ビエノの右ハイをかわして左の蹴りを返すペットモラコット。ビエノはインローを効果的に当てる。3度目の左の蹴り足を取ってのこかしのビエノ。4度目の蹴りもつかんでこかす。首相撲からヒジを狙うペットモラコット。離れて右を振るビエノ! 左の蹴りはまたも掴んだビエノが押し込んで倒すと、立ち上がるペットモラコットの前足にローを突く。
3R、ペットモラコットの左の蹴りは徹底して倒すビエノ。組んでのヒザ狙いはペットモラコット。しかしビエノもさばきながら打ち下ろしの左ストレートを返す。
ワンツーからの右ヒジのペットモラコットをかわすビエノだが、右ミドル、右インローはペットモラコット。しかし詰めるとビエノは左ストレートを当てる。
4R、右ストレートでダウンを奪うペットモラコット! 左の蹴りはキャッチして崩す。右の刺し合いから前に押し返すビエノ。さらに左ローも。流し気味にサークリングするペットモラコットは左ローを被弾し、バランスを崩す。
5R、左ローから入り、ペットモラコットの左ミドルは掴んで倒すビエノ。左前蹴りから詰めてそのまま左ジャブを突くビエノ。ペットモラコットはミドルをチェツクせず、左ハイから左ストレートはビエノ。右を狙い、最後は遠い間合いからビエノが飛び込みゴング。
判定は2-1でペットモラコットが勝利、ペットモラコットは1、3、4Rを取ったか。「ベルトを戻せて嬉しい。改善すべきところがあった」と語り、肩にベルトかけられると5万ドルのファイトボーナスを受賞したことを告げられ、大きな笑顔を見せた。