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6月10日(月)都内にて6.9『REBELS.61』の一夜明け会見が行われ、8月18日の『KNOCK OUT』大田区総合体育館大会にも出場する日菜太と大野貴志が前夜の試合の振り返りと、次戦への意気込みを語った。
第11試合で、第5代SB日本スーパーウェルター級王者・坂本優起(シーザージム)を判定で下した日菜太(クロスポイント吉祥寺)は会見で、試合6週間前に左足のふくらはぎを痛め、さらに右足も肉離れを起こしていたことから「蹴れなくてパンチ勝負になった」ことを吐露。
さらに、8月18日のKNOCK OUT大田区総合体育館大会でのジョムトーン・チューワッタナ戦に向け、「トレーナーから『今日の状態でジョムトーンとやったら、サンドバック状態になって負ける』と言われた」と厳しい評価を受けたことを明かすと、「8月までにケガを治して、2月にシップムーンとやった時のようにいい状態でジョムトーン戦に臨みたい」と、今後のプランを語った。
また、「KNOCK OUTスーパーバンタム級王座決定トーナメント」出場権を懸けて、KING強介(ロイヤルキングス)と対戦し、判定で勝利した大野貴志(士道館新座ジム)も会見に出席。8月のトーナメント一回戦で対戦する江幡塁について、「自分が120%の力を出しても勝てるかどうか、それはやってみないとわからない。一回戦に全てをかける」と、大一番に向けて決意を語った。会見での一問一答の概要は以下の通り。
日菜太「最後に世界一のサウスポーの選手たちとの対戦に辿り着けるように何とか頑張りたい」
――坂本選手との試合は延長戦にもつれ込む大接戦でした。
「とりあえず負けなくて良かったかなと」
――足を負傷していたそうですね。
「先週、月曜日に左足の肉離れをしてしまい、それから一回も蹴りの練習を出来なかったんです。あと、4、5週間前には右足の肉離れを起こして、左拳は2月のシップムーン戦で痛めてしまい、それ以降パンチも打てない状態でした。満身創痍の中で今日の試合がありました。試合前に相手が恐怖ではなく、自分が蹴って肉離れが再発してリングで試合することが出来なくなる不安の方が大きかったです。本当は蹴りたかったのですが、蹴れないしパンチ勝負になりましたね。最後は根性で何とか延長戦を戦い抜くことが出来ましたが、きつかった試合でしたね」
――キャリアが50戦近くある中で過去最悪なコンディションだったのでしょうか。
「そうですね。こんなにケガをしたまま試合をしたことは初めてだったので、今日は辛い1日でした」
――戦ってみて坂本優起選手の印象はいかがでした?
「打たれ強くてタフな選手でした。1R目にパンチで勝負をかけて早期決着を狙いましたが、それも出来ず苦しい時間が多かったです。いつもみたいに蹴りで距離をとって、相手の攻撃をもらわないというのが僕のスタイルですが、それで全く勝負出来ませんでした。トレーナーからは『今日の状態でジョムトーンとやったら、日菜太はサンドバック状態になって負ける』と散々、言われました。8月までにケガを治してコンディションを上げて、2月にシップムーンとやった時のようにいい状態でジョムトーン戦に臨みたいですね」
――ジョムトーン戦ではファンにどういう姿を見せたいですか?
「今日の姿を見たファンにはちょっとがっかりさせてしまったので、日菜太の試合は凄いというところを見せていきたいですね。今日の試合を見てもらった通り、何が起こるかもわかりませんし、ケガもあってあと選手生活で残り何試合出来るかと言ったら2試合かもしれませんし、3試合かもしれませんし、次が終わりかもしれないと思っています。最後にシットチャイ(・シッソンピーノン)とか、世界一のサウスポーの選手たちとやっていきたいので、そこに辿り着けるように何とか頑張りたいと思います」
大野貴志「“いつか”がやっと実現した。江幡戦はやってみないとわからない」
――KING強介選手にダウンを取って判定勝ちでした。KING OF KNOCK OUT初代スーパーバンタム級1DAYトーナメント出場権を懸けた一戦でしたが、いかがでしたか。
「KNOCK OUT出場をめちゃくちゃ意識していて、絶対に勝たないといけないという一心でした。試合では自分がやりたかったことが半分も出来なかったのですが、これからしっかりと自分の練習を見つめ直して、江幡(塁)戦に向けて一本集中で臨みたいと思います」
――試合でやりたかったことというのは?
「最終ラウンドに相手の攻撃をもらってしまったので、一発ももらわずに倒すこと。試合前に絶対に倒すと言い続けてきて、実際は倒せなかったので、自分の詰めの甘さが出てしまいました」
――作戦としてはどういうことを考えてました?
「間違いなく(KINGは)パンチを振ってくると思ったので、そういう時にカウンターのパンチを出すことを意識していましたが、そこまで行くことは出来ませんでした。むしろ相手が来たところに、迎え撃ってやろうかなという気持ちでしたね。ちなみに1Rにダウンを取った左フックは狙っていたものではなく、練習の積み重ねで出たものです」
――トーナメント一回戦で江幡塁選手との対戦が決まりましたが、印象はどうでしょう。
「江幡選手は55kg級戦線でずっとトップ戦線にいた選手なので、いつか対戦したいというのはありましたが、その“いつか”がやっと実現した感じです。今の自分の力がどれだけ通用するか、自分が120%の力を出しても勝てるかどうかもわからない選手ですが、やってみないとそれはまだわかりません。チャレンジの気持ちで一回戦に全てをかけるつもりで行きたいと思います」
――KNOCK OUTのビッグマッチでの試合というのもモチベーションは高いですか?
「KNOCK OUTはメディアの扱いが違いますし、こんなに大きなヒジありの興行はないので待ちに待ったリングです。試合へのモチベーションはもちろん高いです。怖いと思ったら試合は出来ませんが、当然勝つ気で練習しますし、試合にも臨みます。ただ今日の試合内容でやるとしてもファンの皆さんには認めてもらえないと思うので、もう一回ゆっくり考えて作戦を練っていきたいと思います」
――決勝戦で対戦する可能性のある小笠原瑛作選手とレダ・ナライン選手の勝者は意識しますか?
「どっちでもいいです(笑)。もう決勝戦のことはまだ考えられないですね。僕にとっては一回戦の江幡戦が全てです。一回勝ってから次のことを考えたいと思います。江幡選手は次のことを考えられるような簡単な相手ではないですし」
――最後にファンにメッセージをお願いします。
「今日は倒せませんでしたが、打ち合うところは打ち合って盛り上げたいと思いますので応援よろしくお願いします」