キックボクシング
レポート

【ジャパンキック】馬渡亮太が流血の激闘で佐野貴信に壮絶TKO勝ち、北野克樹はハイキック連発でダウン奪いモトヤスック撃破

2022/05/01 21:05
【ジャパンキック】馬渡亮太が流血の激闘で佐野貴信に壮絶TKO勝ち、北野克樹はハイキック連発でダウン奪いモトヤスック撃破

蹴り合い、打ち合い、首相撲と激しい展開となった一戦は馬渡(左)のTKO勝ちとなった 撮影/安村発

ジャパンキックボクシング協会「Challenger5」
2022年5月1日(日)東京・後楽園ホール

▼ダブルメインイベント2(第9試合)ドラEVER Presents 57.5kg契約 3分5R
○馬渡亮太(WMOインターナショナル スーパーバンタム級王者/治政館)
TKO 3R 1分36秒 ※右ストレート
×佐野貴信(WMC日本フェザー級王者/創心會)


 馬渡は長身から繰り出すしなやかなミドルキック、切るだけでなく倒すヒジ、首相撲からヒザと、ジャパンキック屈指のテクニックを有する。2020年8月4日の旗揚げ戦でジャパンキックバンタム級初代王座に就くも、さらなる高みを目指すべく返上。2020年8月のジャパンキックではダウサコンと引き分けた。10月の『NO KICK NO LIFE』では福田海斗に敗れたが、2021年1月大会ではWMOインターナショナル・スーパーバンタム級王座決定戦でクン・ナムイサン・ショウブカイに判定勝ち、5月大会ではポンチャン・ペッノンセンにも完封勝利したが、8月の一航戦では判定負け。今年1月にはヨーユットにTKO勝ちして再起した。


 佐野はデビュー当初はRISEを主戦場にして戦っていたが、ヒジ打ちあり・つかみ無制限のムエタイルールに転向。2019年4月にプロ20戦目にして初のタイトルマッチを行い、WMC日本フェザー級王者に。同年12月には初防衛にも成功している。2021年9月には竹内将生とのBOMフェザー級王座決定戦に臨んだが、延長戦の末に敗れた。


 両者とも背が高く、手足が長い似たタイプ同士。


 1R、前蹴りと右ローの馬渡に佐野は右ロングフックを放っていく。右ローをどんどん蹴っていく馬渡に佐野は右フック狙い、馬渡はヒザで迎え撃ち、ヒジも打つ。前蹴りでの距離の取り合いから、佐野は強烈な右ミドルを蹴る。さらに右フック。馬渡はしつこく右ローを蹴り、そこへ佐野が右ストレート。


 2Rも右ロングフックを打つ佐野、組み付くと馬渡を崩し倒す。首相撲になっても激しく主導権争いをして動き続ける両者。馬渡は右カーフを連打、佐野も強い右ローを蹴る。馬渡が右ストレートで下がらせると、佐野も右フックを打ち返す。両者とも勢いよく組みに行くため頭が何度も当たり、馬渡は左目上を切って流血。


 3R、さらに激しさを増す両者の蹴り合い。右カーフを蹴って右ストレートにつなぎたい馬渡に佐野も右ストレート。馬渡は至近距離で左ハイを蹴ると、左フックから右ストレートを打ち抜き、佐野はバッタリと壮絶ダウン。立ち上がろうとするも身体がいうことをきかず、レフェリーがストップをかけた。


 馬渡はマイクを持つと「今コロナ禍もあって自分のじいちゃん、ばあちゃんが試合を見に来れなくて。でも今日久しぶりに応援に来てくれました。自分が弱いところから応援してくれていて、メインの舞台で立派にKOを見せられたので喜んでいると思います。80超えても元気なのでこれからも元気でいて欲しいですね。長生きしてください」と、祖父母にメッセージを送った。


 激しい試合をTKOで制した馬渡には、大会プロデューサーの武田幸三からMVP賞が贈られた。

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