MMA
インタビュー

【UFC】フェザー級王座戦「ヴォルカノフスキーはまるで超サイヤ人、“コリアン・ゾンビ”のイメージだけだとジョン・チャンソンを見誤る」、バンタム級は「崩れないヤンをスターリングが崩すための秘策を持ってきているか」=4.9『UFC 273』

2022/04/07 10:04

ボクシングが得意なヤンにスターリングの雑さが残っているパンチが当たれば

――続いて、正規王者アルジャメイン・スターリングと暫定王者ピョートル・ヤンによるバンタム級王座統一戦。両者は2021年3月、王者ヤン、挑戦者スターリングとして対戦し、ヤンが優勢に試合を進めたものの4Rにヤンが反則の膝蹴りを入れてしまい、反則負けで王座が移動した因縁の再戦です。

前回の試合だけを参考にするのはよくないですけど、あの試合を観た限りは正直、実力差があったなと自分は感じたんです。ヤンが途中で遊び出したというか、“これ、いけるわ”って感じで、実力差を見せつけるかのようにコカすだけの大外刈りや、いなすような投げを2~3回やってましたよね。そういうところで精神的なマウントを取ろうとしているのが見え隠れする試合だったので、スターリングは新たな技術や戦略なしで今回の試合に臨んだら、ちょっと勝つのは難しいかなと思います」

――確かに前戦はとくに後半圧倒してましたからね。

「スターリングって、自分はすごく好きなタイプの選手なんです。アグレッシブだし、必ず一本極めにいこうとする。だからバンタム級のトップ3は、じゃんけんのような関係だと思うんですよ。スターリングはヤンに分が悪いけど、コーリー・サンドヘイゲンには完勝している。ヤンも前回、サンドヘイゲンに勝ってますけど、かなり手こずりましたからね」

――スターリングにとっては、ヤンが“天敵”なんですね。

「ヤンは何をやっても崩れない。テイクダウンディフェンスを繰り返してもフィジカル的に落ちない強みがある。だからこそ前回、スターリングは削られてしまったとも言えるんですね。タックルを何度も潰されていたので」

――スターリングからしたら、なかなかテイクダウンできずに自分の体力が削られてしまったことが誤算だったわけですね。

「そう思います。だから今回は、崩れないヤンをスターリングが崩すための秘策を持ってきているかどうかが、ひとつ重要なポイントかなと思いますね」

――前回のようなタックルを軸にするのではない戦い方が求められると。例えば、どんなことが考えられますか?

「ひとつ挙げると、スターリングの“雑さ”が残っているパンチというものがうまく働く可能性があると思うんですよ。ヤンのようなちゃんとしたボクシングが得意な選手って、意外と無軌道でがむしゃらに殴ってくるパンチをもらってしまったりするんです。そこで一発効かせてから組みの展開に持っていけば、勝機が見えてくるかもしれない。そうやって崩れないヤンのペースを狂わすことができるかどうかだと思いますね」(聞き手・文/堀江ガンツ)

UFC 273: Volkanovski vs. Korean Zombie

WOWOW『UFC -究極格闘技-』放送・配信スケジュール
『生中継!UFC‐究極格闘技‐ UFC273 in フロリダ ヴォルカノフスキーVSコリアン・ゾンビ、スターリングvs.ヤン Wタイトルマッチ!』メインカード

4月10日(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
WOWOWオンデマンドで同時配信)

4月15日(金)午後2:00[WOWOWライブ]※リピート
WOWOWオンデマンドで同時配信)

【収録日・収録場所】
2022年4月9日(現地)
米国フロリダ州ジャクソンビル VyStarベテランズ・メモリアル・アリーナ

【出演】
解説:高阪 剛、堀江ガンツ
実況:高柳謙一

生中継前後に出演陣のYouTube配信『スタジオ裏トークUFC273』
YouTube「WOWOWofficial」

WOWOW番組オフシャルサイト

【メインカード】※WOWOW

▼UFC世界フェザー級選手権試合 5分5R
アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)23勝1敗(UFC10勝0敗)※UFC10連勝中
ジョン・チャンソン(韓国)17勝6敗(UFC7勝3敗)

▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R
アルジャメイン・スターリング(ジャマイカ)20勝3敗(UFC12勝3敗)※UFC6連勝中
ピョートル・ヤン(ロシア)16勝2敗(UFC8勝1敗)

▼ウェルター級 5分3R
ギルバート・バーンズ(ブラジル)20勝4敗(UFC13勝4敗)
カムザット・チマエフ(スウェーデン)10勝0敗(UFC4勝0敗)

▼女子ストロー級 5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)11勝2敗(UFC6勝2敗)
ティーシャ・トーレス(米国)13勝5敗(UFC9勝5敗) 

▼ライト級 5分3R
ヴィンス・ピシェル(米国)14勝2敗(UFC7勝2敗)UFC3連勝中
マルク・マドセン(デンマーク)11勝0敗(UFC3勝0敗)UFC3連勝中

【プレリム】※UFC FIGHT PASS

▼ウェルター級 5分3R
イアン・ギャリー(アイルランド)8勝0敗(UFC1勝0敗)
ダリアン・ウイークス(米国)5勝1敗(UFC0勝1敗)

▼ヘビー級 5分3R
ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)12勝3敗(UFC6勝3敗)
マルチン・ティブラ(スリナム)22勝7敗(UFC9勝6敗)

▼女子バンタム級 5分3R
アスペン・ラッド(米国)9勝2敗(UFC4勝2敗)
ラケル・ペニントン(米国)13勝8敗(UFC10勝5敗)UFC3連勝中

▼ウェルター級 5分3R
ミッキー・ガル(米国)7勝4敗(UFC6勝4敗)
マイク・マロット(カナダ)7勝1敗(UFC0勝0敗)

【アーリープレリム】

▼ヘビー級 5分3R
アレクセイ・オレイニク(ロシア)59勝16敗(UFC8勝7敗)
ジャレッド・バンデラ(米国)12勝7敗(UFC1勝3敗)

▼ミドル級 5分3R
アンソニー・ヘルナンデス(米国)8勝2敗(UFC2勝2敗)
ジョシュ・フレムド(米国)9勝2敗(UFC0勝0敗)

▼女子ストロー級 5分3R
ピエラ・ロドリゲス(ベネズエラ)7勝0敗(UFC0勝0敗)
ケイ・ハンセン(米国)7勝5敗(UFC1勝2敗)

▼バンタム級 5分3R
フリオ・アルセ(米国)17勝5敗(UFC4勝3敗)
ダニエル・サントス(ブラジル)8勝1敗(UFC0勝0敗)

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