(C)ゴング格闘技
2022年3月12日(土)18時から、東京竹芝・ニューピアホールにて『skyticket Presents DEEP JEWELS 36~フライ級(56.7kg)GP 2022 1ST ROUND~』が開幕する。
セミファイナルでは、中井りんとともに注目のフライ級GPに参戦となる杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)が、前日計量で56.70kgのジャストでパス。ミッコ・ニルバーナ(AACC)と対戦する。
計量後の杉山は、減量について「フライ級の減量はびっくりするほど……大変でした。自分のなかで56.7kgは、一番下の体重になりました。すごく達成感はあります。ミスしなくてよかった」といいながらも笑顔。肌艶の良さを見せた。
GPに向け、「Me,Weでは、男子選手と練習することも多いですが、女子選手も増えて、レスリングや空手の強豪選手がいるので、練習相手にはこと欠かないです」と、充実した練習を送れたという。
同GPには、同じリバーサルジム新宿Me,Weの藤田翔子も出場するが、「翔子ちゃんはもう『やってもいい』という気持ちなので、それを聞くと私も、やらなきゃなと思いますけど……ほんとうの気持ちを言うと、同門対決はやりたくないです」と、複雑な思いも吐露するが、いまは目の前の相手に勝つことだけを考えている。
対戦相手のミッコは、DEEP JEWELSのアマチュア試合で藤田翔子に2勝、2020年10月大会で柔道出身のゆりなを2R2分51秒、パウンドによるTKOに仕留めると、12月大会ではARAMIにも判定3-0で勝利。3月大会では奈部ゆかりに柔道仕込みの投げでコントロールされて判定負けを喫しているが、AACCらしく打撃も寝技もバランスよく使いこなすファイターだ。
杉山は、ミッコについて、「トータルで浮上中、まだどんどん強くなっている選手という印象です。ただ、トータル的には出来るけど、どれか突出したものを持っているという感じではないので、“強い”“弱い”とは別に総合格闘技的に戦いやすいと思って、抽選で選んだ選手です」と、総合力で上回れる自信も覗かせる。
1回戦を突破して、フライ級での目標を「トップ」だという。
「私自身はこの階級にこだわって、というわけではなく、やってみればこれだけ(GPに女子選手が)集まったんだなという嬉しさがあります。それは佐伯代表が選手にくれたチャンスなので、トップを取ろうと思っています」
どんな試合に? と問われ、杉山は語る。
「正直に言えば、圧倒できたらと思っています」。
その先に“幻のカード”も見据える。
2018年の『RIZIN.11』で一度、杉山は中井りんとの試合が組まれたが、試合直前に中井が体調不良で欠場となり、ここまで実現する機会はなかった。
中井りんとは、「お互いが勝ち上がればいずれ当たる。そこで戦えばいい」──14年目のMMAキャリアに入った杉山は、しずかに闘志を燃やした。