(C)石渡伸太郎チャンネル
平本蓮(ルーファスポーツ)が「漢塾」に正式に入塾。3月6日の『RIZIN LANDMARK vol.2』での鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)戦に向け、石渡伸太郎のYouTubeチャンネルに出演した平本が、「自分の打撃スタイルと石渡さんのグラップリングスキルは、すごくマッチしている。ボコボコにして、打撃で格の違いを分からせてやろうかなと」と完勝を予告した。
2020年大晦日のMMAデビュー戦以来、1年3カ月ぶりの試合に臨む平本。RIZIN2戦目に向け、米国ミルウォーキーでBellator世界バンタム級王者セルジオ・ペティスが所属するルーファスポーツに所属し、北米MMAを体感し、昨年末に帰国してからは、GENスポーツでのプロ練習に加え、石渡伸太郎率いるCAVEで練習を積んできた。
北米でフォークスタイルレスリングを学び、ペティスともスパーリングをしている石渡との出会いは、「共通の知人を通して」だった。
もともと、さいたまスーパーアリーナで、平本のMMAデビュー戦を見ていた石渡は、「歩いてきたときに“あー、強い”と思った。立っているだけでバランスがいいのが分かる」と、平本の動きに目を見張り、初のMMAの試合を観戦後、「“組み手は知らないんだな、もったないな”と思って、共通の知人に『もし要望があれば僕だったらきっと力になれます』と言って繋いでもらった」という。
平本も「初めて喋ったときに、自分の考える格闘技の重心の話とか、“打撃ってこういう風に打っていて”という話をしたとき、身体の使い方、自分がやろうとしていたことを(石渡が)知っていた。それで“おおっ、分かる人がやっぱりいるんだな”と思って、それで飛び込んでみたら、いい結果が必ず来るだろうっていう確信を得て、案の定、すごくいい感じになっていると思う」と、会見や公開練習でも明かした通り、スタンスや姿勢、力の出し方、全体像でイメージすることなどが、ルーファスポーツで習ったことにも近く、互いの身体論で共感する部分が多かったと語る。
しかし当初、石渡塾長は及び腰だったようだ。
「とはいえ、ね。平本選手はSNSで結構、狂暴じゃん(笑)。会ったら『おー、石渡よろしくね』って言われたらどうしようと思ったんだけど……ばっと会ったら、いきなり格闘技の話ばかりしてるから、あっ“格闘技大好きマン”じゃんと。純粋に格闘技大好きな人だなって思って、“これは合うぞ”と思って」練習を見ることになった。
タッグを組んだ石渡は、平本の進化に驚きを隠さない。
「ほんとうにびっくりしているけど、毎日強くなっている。“なんで毎日強くなってんの?”って聞きたいくらいに毎日強くなっている。」と評すると、平本も「ほんとうに半年くらい経ったくらいですげー伸びたように感じます」と手ごたえを感じているようだ。
「3週間くらい詰めてやって、1日がほかの人の1カ月くらいの感じ。“ここはこうした方がいいよね?”って言うと、次は解決して出てくる。なんで?」と石渡が問うと、平本は「リアルにこの空間“精神と時の部屋”みたいな。それくらい充実度が違う」と、CAVEでの練習が『ドラゴンボール』ばりの異空間で集中出来ていると語った。
そこには、MMAの説明書の読み解き方があったという。
「アメリカの練習とかを実際、肌で体験してきて、すごいテクニカルだけど、ちょっと大雑把なところがある“いいんだよ、コレで”という。“あとは肌で覚えろ”みたいなところが若干あって。強い人に投げ飛ばされても感覚で掴むしかないってところがあったけど、それを説明書を持って、“こういう解読があったんですね”と、自分がやりたかった動きを説明してもらえて、それですごくいい感じになってきているのかなと」と、塾長の指導を語る平本。
石渡も、「毎日、技術を伝えると出来る。俺が技術を教えると、平本選手は新しいおもちゃを持った子供みたいになる。それが俺もまた嬉しい」と目を細める。