軍司とのエキシビションを終え、6月の那須川天心との一騎打ちへ突き進むだけとなった武尊
2022年2月27日(日)東京体育館で開催された『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~』の一夜明け会見が、28日(月)都内にて行われた。
第19試合のスペシャルエキシビションマッチ2分2Rで、K-1 WORLD GPフェザー級王者・軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)と対戦したK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者・武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。
「久しぶりにK-1のリングに上がれて、去年の3月ぶりの試合でK-1のリングで戦えたのでリングの感覚や会場の雰囲気を久しぶりに味わえたのが良かったし、軍司選手というこれからのK-1を代表する選手と拳を交えたのはいい経験になったし、パワーをもらいましたね」
武尊が初代王者となったスーパー・バンタム級のトーナメントが行われ、第3代王者(金子晃大)が誕生したことには「元々僕はスーパー・バンタム級から上げていって僕が最初に獲ったベルトを懸けたトーナメントだったので、僕がその時に出ていた時のことを考えていたことも思い出して。若い世代のパワーというか、軽量級でもKOが生まれるんだぞってところを出そうとしてる気持ちとか、僕が55kgで戦っていた時と同じようなことを感じたし、実際KOもあって衝撃的な試合もあったのでインパクトがあって凄く良かったと思いました」と評した。
これなら自分が留守にしてもK-1は任せられると思ったかと聞かれると、「僕が背負ってきた自負はありますが、55kgの新しい王者が生まれたり、軍司君も出てきたり、僕以外にも輝く選手がたくさんいるし、頼もしいなとか任せたとか上から言うつもりは全くなくて、それぞれのK-1をみんながやってくれたらいいなと思います。でも普通に嬉しいです。僕はK-1の火を消したくないし。僕がこれから先10年、20年できるわけじゃないので、僕が格闘技界からいなくなった後もK-1が盛り上がっていって欲しいし、そのためにも若い選手がもっともっと輝いていくことが必要だと思うのでそれが見れたのは嬉しかったですね」とK-1愛を語った。
事前には軍司と「拳で会話したい」と言っていたが、「軍司選手もエキシだけど打ち合いにも応じてくれたし、気持ちでつながり合えて楽しかったし、6月に向けて調整試合ではないですが身体作りを含めて試す部分があったので、そういう意味で軍司選手から応援メッセージじゃないけれどを拳でそれをもらえたと思いました」と、いい会話が出来たという。
調整の部分に関しては「今回で気付けて良かった部分が凄いあって。落とすだけなら食べることを辞めればいいので簡単なんですけれど、格闘家は落としてその状態で戦わないといけないので。次の試合はリカバリー制限があるので難しい部分がいろいろあるので、今回のでこういう落とし方をするとこうなるんだ、リカバリーもこうしないといけないとか減量の部分での修正点をいろいろ気付けたので1回試してよかったと思いました」と、大きな収穫があった。
当日はどんな強さになりそうだと自分では思っているか、その問いには「スピードが自分でも凄い上がっていると感じるし、動いていてもスピードとプラスで手数も出るようになって。その部分は強化されたと感じるし。あとは筋力を持続させることとパワーを落とさないこと。いろいろ課題は見つかったかなと。身体が動ける状態に持って行くのが大変なので、あと3カ月あるので6月は最高に仕上げたいと思います」と、すでに実感している部分もあるが最高の状態にしあげたいとした。
試合後のマイクアピールで『K-1最高!』と言ったのは久しぶりだったことについては、「『格闘技最高!』と言っていたのは格闘技界がまだ一つになれていなかった部分があって、格闘技界は一つなんだよっていうのを伝えたかったので格闘技最高って言っていたんですけれど、6月に格闘技界がひとつになる大会を決めることが出来て、改めてK-1に戻ってきてその状態でのリングだったし、僕の中では昨日のリングに上がったことは大きいものがあったのでK-1最高と言わせてもらいました」と理由を説明。
そのうえで「6月もK-1最高と言おうと思っています」と、那須川天心に勝って『K-1最高』を叫びたいとの想いを口にした。
また、那須川に敗れた引退すると公言しているだけに、もしかしたらこれが最後のK-1のリングになるかもしれないとの想いもあったのかとの質問には「それは、僕は毎回思っていることです。K-1デビュー戦からそうですが、1回でも負けたら引退するとずっと思っているので毎回その気持ちで。昨日もその気持ちでリングに上がりました」と、リングに上がる時は常に決意していることだと話す。
そして、4月2日の『RISE』で試合を控えている那須川へ言いたいことはないかと聞かれると、「怪我だけはしないで欲しいなって。お互い6月、万全の状態で思いっきりやり合いたいので。6月東京ドームで待っています、と言いたいですね」とメッセージを送った。