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【K-1】トーナメントは金子晃大が玖村将史にリベンジして優勝、武尊はバチバチ打ち合い、与座優貴が朝久泰央に延長戦で勝つ番狂わせ、KANAがダウン奪う復活勝利、芦澤竜誠が逆転KO勝ち

2022/02/27 13:02
K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~2022年2月27日(日)東京体育館 ▼第20試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント決勝 3分3R延長1R○金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)判定2-0 ※28-28、29-28×2×玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)※金子がトーナメント優勝。第3代王座に就く。  初代王者・武尊、第2代王者・武居由樹に続く第3代王者を決めるトーナメントの決勝戦は、共に1回戦と準決勝をKOで勝ち上がってきた金子と玖村の争いとなった。  1R開始と同時に激しく打ち合う両者。金子は右ローを蹴って左フックにつなぎ、玖村は左ボディを狙い撃ち。どっしり構える玖村は右ローを蹴り、左ボディから右ストレート。金子は右ストレートを打ち抜くが、玖村はすぐに左ボディと左フック。玖村は足を止めてワンツーを打ち、ゴングが鳴るとニヤリと不敵な笑み。  2R、金子は右ロー、玖村はジャブと左ミドル。金子は右カーフを蹴り、右ストレートを打ち抜く。さらに左フックをフォローしてこれで玖村がダウン。しかし、立ち上がった玖村はすぐにワンツーを返し、金子はまたも右ストレート。玖村の右を被弾する玖村だが、どっしりと構えて左フック、左ミドルからワンツー。金子もフルパワーの右を打つ。足を止めての激しい打ち合いで危険なフックが交錯する。玖村もパワーのあるワンツー、金子は右ローと右ストレート。玖村は飛びヒザ蹴りからワンツー、さらに右フックをねじ込むが金子は倒れない。  3R、玖村は左フックから右ストレート、そして強烈な左ボディ。さらに右ストレート、左ボディと次々強烈なパンチを打ち込む。金子はジャブで応戦するが、玖村は左ボディを狙い撃ち。両者ジャブを打つ中、玖村がワンツー、金子が右をヒットする。玖村の強い右がヒットするが、金子はジャブをしっかり返す。  最後まで激しい打ち合いが続き、判定は2-0で金子が勝利。第3代王者としてベルトを巻いた。  金子はマイクを持つと「決勝でやった玖村君、2年前に負けていてそこからめちゃくちゃ練習してやっと決勝という舞台で戦うことが出来て、それに勝ったのは嬉しいですけれど自分に負けを経験させてくれて、この2年間ひたすら努力させてくれて、本気で2年間自分に向き合って結果として出て。でもその結果よりもこういう経験をさせてくれたK-1に感謝しています。王者になったからにはK-1を広めるために、僕はアツい試合をして見せることしかできないけれど、ひとつひとつ出来ることを努力したいと思います。僕がやっていることを、会場で見ている人にも届けられるように努力してやっていきたいと思います」と、涙を流しながら王者としてK-1のために戦っていきたいと語った。 [nextpage] ▼第19試合 スペシャルエキシビションマッチ 2分2R―武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者)勝敗無し―軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1 WORLD GPフェザー級王者)  6月に那須川天心との世紀の対決を控えている武尊が、その前哨戦としてエキシビションマッチを行う。試合時間は2分2R、両者14オンスのグローブとレガースを着用する。  軍司はK-1アマチュア優勝を経て2015年2月にプロデビュー。2016年にK-1甲子園優勝を果たし、2017年9月にはKrushバンタム級王座を獲得(第2代)。2020年9月に2階級制覇を懸けてKrushスーパー・バンタム級王者の玖村将史に挑戦したが判定負け。12月からフェザー級に階級を上げると3連勝を収め、12月に椿原龍矢の持つK-1 WORLD GPフェザー級王座に挑戦。延長戦の末に判定勝ちで第5代王座に就いた。戦績は16勝(4KO)5敗1分。  1R、武尊は素早く右ローを蹴っていく。軍司はジャブと左ミドル。武尊も左ミドルを返す。軍司がワンツーを繰り出すと武尊は左右フックの4連打。軍司はジャブを上手く当て、右のクロスも打ち込む。武尊は右ヒザ、右フックからの左ボディ。武尊がジャブを伸ばすと軍司は右ストレートを打ち込む。ワンツーを打ち合って1R終了。  2Rは武尊がジャブを当てに行き、軍司は右フックから左フックで切り込む。武尊が左ボディを打つと軍司も負けじと左ボディ。武尊のヒザ蹴りに軍司が左フックを合わせると、武尊が一気に左右フックの連打。軍司も打ち合う。武尊はジャブ、右ストレート、軍司は下がって右ストレート左フックをヒット。さらに左右ボディの連打。武尊は胴廻し回転蹴りを放つ。前に出る武尊へ軍司がストレートをクリーンヒット。さらに足を止めて打ち合う中、軍司もヒットを奪った。  軍司は「こういう機会にでずっと活躍してきた武尊選手とやれて打ち合いができて最高です。これからのK-1は僕が引っ張っていくので任せてください。なので6月、思い切り楽しんでください。あと4月、僕ヒマなので4月出ます」と武尊にエールを送って出場宣言。  武尊は「6月に向けて減量だったり、次の試合へ向けてのコンディション作りとか大変だったんですが、軍司選手も男気を見せて58kgまで落としてくれて感謝しています。エキシビションで上がらせてもらったんですが、K-1は僕に夢を与えてくれた舞台だし、もし僕が出なくなったとしてもこれからもK-1には素晴らしい選手がたくさん出て来ると思うので最高の舞台をみんなで応援してもらえればと思います。6月、僕の人生を懸けた那須川天心選手との試合があるので、会場のみんなが僕の味方だとは思ってないですが、2人で最高の試合をして僕が勝ってK-1最高と叫ぼうと思うので、その時一緒に叫んでもらえると嬉しいです。命を懸けて頑張ります。K-1最高!」と、想いを伝えた。 [nextpage] ▼第18試合 スーパーファイト K-1ライト級 3分3R延長1R×朝久泰央(朝久道場)延長R 判定0-3 ※9-10×3○与座優貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)※本戦の判定は28-30、30-30、30-30。  朝久は福岡在住で、兄・朝久裕貴と共に兄弟で活躍するファイター。現Krush王者のレオナ・ペタスには2敗を喫しているが、大沢文也、大岩龍矢、安保璃紅、山本直樹らを撃破し、2020年3月には当時のK-1ライト級王者・林健太から番狂わせの勝利を奪った。これを機にスーパー・フェザー級からライト級に転向。9月には弘輝をハイキックで粉砕、12月には蓮實光もヒザ蹴りでKOした。2021年は7月にゴンナパーを延長Rで破り、第5代K-1ライト級王座に就いている。無尽蔵のスタミナから繰り出す攻撃と変幻自在のファイトスタイルで現在7連勝中。戦績は18勝(4KO)7敗。  与座は2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。その後は久保政哉、喜入衆に連勝したが、2021年3月の『KNOCK OUT』で宮越慶二郎に判定2-1で惜敗。12月にKrush初参戦を果たし、蓮實光を左ハイキックで豪快KOすると「2月、自分が極真時代に世界一になった東京体育館でK-1やると聞いたので、ぜひ試合をやらせてください」を出場をアピールしていた。戦績は10勝(5KO)2敗。  1R、ローの蹴り合いからスタートし、与座の軸足蹴りで朝久が転倒。互いに左右にスイッチして蹴りを繰り出し、与座は左ローで崩しての前蹴り。朝久はパンチで強引に前へ出ていくが、与座が重い左ローを蹴る。  2R、与座が左の上段前蹴りを2発、その後も前蹴りを連発し、朝久を近付けさせない。朝久は与座のミドルに左ストレートを伸ばす。与座は左インローでカーフを蹴り、パン氏からローへつなげていく。朝久はワンツーで前へ出るが与座は回り込んでかわす。ロープに詰めた朝久がボディを打つと与座は顔面へヒザ、離れると左ミドル。与座の左で朝久が仰け反る。それでも朝久は前へ出て左右のストレート連打。与座は徹底して左ローを蹴る。  3R、朝久が左右のストレートで前へ出ると与座は一度下がるが左ミドルで反撃。与座は飛び込んでの左フックから左ミドル。朝久が飛びヒザを出せば与座も飛びヒザ、さらにしつこく左ローを連打。徹底した与座のローに足が流れる朝久だが、それでも前へ出てパンチを放っていく。顔面前蹴りの応酬、ショートの距離でのフックを交わす中、至近距離でもハイキックを蹴る与座。  ジャッジ1名が与座を支持するも延長戦へ突入。近い距離でパンチを打つ朝久とローを蹴る与座。顔面前蹴りも放つ与座に朝久も前蹴りを繰り出してローを蹴る。至近距離でローを蹴り合う両者、与座の右ストレートがヒット。与座は左右のボディにヒザ蹴り、朝久もローを蹴る。両者ボディを打ち合う中、ヒザも出す与座。ラスト30秒で与座がローの連打から胴廻し回転蹴り。両者最後までローを蹴り合って終わった。  判定は3-0で与座の勝利。K-1初出場にして現K-1王者を破る番狂わせを起こした。  マイクを持った与座は「ずっとK-1に出てくて出られなくて苦しい想いをしていたんですが、KRESTに移籍してここまで来れました。凄い怖くてプレッシャーもあったんですが、みんなを信じてやってきてよかったです。いろいろ言われたんですが、結果で証明したので次はベルトを懸けて挑戦させてください。文句のある選手は僕が全員倒すので。僕は王者になるためにK-1に来たので」と、次はタイトルマッチでの朝久との再戦をアピールした。 [nextpage] ▼第17試合 スーパーファイト K-1女子フライ級 3分3R延長1R○KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/王者)判定3-0 ※30-27×3×RAN(MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO)  KANAはK-1&Krush女子部のエースとして活躍。2016年4月に紅絹との王座決定戦を制し、第2代Krush女子フライ級王者となった。同王座は2017年1月にメロニー・ヘウヘスに奪われるも、同年12月に奪回。2019年12月に行われた初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝し、初代K-1女子フライ級王座も手にした。2020年11月にノンタイトル戦で壽美に判定で敗れ、しばらくリングから離れていたが今大会で復帰。戦績は17勝(7KO)3敗。  RANは第7回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-55kg優勝。2020年2月の『RISE GIRLS POWER』でAKARIとの女子高生対決に敗れたが、9月の同大会ではAYAに判定勝ちしている。2021年3月、Krushに初参戦するとファエゼ・ウィラサクレックに勝利したが、7月に真優、12月は池内紀子に敗れた。戦績は4勝6敗。  1R、前に出るKANAにRANは前蹴り、クリンチになってもKANAは右フックを連打して攻撃の手を休めない。ジャブで入ったKANAが右ストレート。RANは前蹴りをフェイントしての左フックを狙い、さらに右ローを蹴る。KANAの右ミドルをキャッチして右ストレートを打つがこれは注意を受ける。ワンツーを繰り出すRANにKANAは右カーフを蹴る。  2R、KANAは右ミドルをしっかり当てていき、RANが左フックから右アッパー。KANAは左ボディを打つと、打ち合ってくるRANに右のカウンターをクリーンヒットさせてダウンを奪う。立ち上がるとRANは負けじと右フックをヒットさせ、右ストレートから左フックそして右アッパーのコンビネーションを見せる。KANAはヒザ、そして左右ボディ。KANAはボディを攻めつつ、左右フックの連打。RANをグラつかせる。  3R、KANAの右ハイをかわしたRANが右ハイのお返し。KANAに臆することなく攻めの姿勢を見せる気が強いRAN。KANAの左右フックにも左右フックを返してくる。KANAの右フックからの左フックに一度は下がるRANだが再び前へ。KANAは左ボディを攻め、右カーフも蹴る。RANが前へ出来るところにはヒザ蹴りを突き刺す。思い切って左右フックを放つRANだが、KANAの左フックもヒット。打ち合いになるとしっかり左右フックを当てるのはKANA。それでもRANは立ち続けて打ち合う。  RANも根性を見せたが、判定3-0でKANAが復帰戦に勝利した。 涙を見せるKANAは「今日ここに戻ってこれて本当に幸せです。この負けてからの期間もたくさん支えてくれて、サポートしてくれて応援してくれた人たちのおかげでKOにはならなかったですが勝利できました。もっともっと先頭を引っ張っていく立場として魅せる試合をしたかったんですが、RAN選手も気持ちが強くて倒せなかったので次は倒します。このK-1を目指す選手がどんどん増えていて、自分が先頭としてK-1女子をひとつ上のレベルのステージに持っていきたいと思います。これからもK-1女子を盛り上げるために頑張っていきます。K-1最高!」とアピールした。 [nextpage] ▼第16試合 スーパーファイト K-1スーパー・ライト級 3分3R延長1R○佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定3-0 ※30-27×3×ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ・闘英館)  佐々木は2008年にK-1甲子園でベスト8入り、同年5月にプロデビューし、2016年にKrushライト級王者となった。2018年4月の2度目の防衛戦で同王座を失い、スーパー・ライト級に転向すると同年11月のK-1スーパー・ライト級王座決定トーナメントでは準優勝。2019年6月大会では不可思をTKOで下している。2020年2月大会で鈴木勇人を破り、ライト級に続いての2階級制覇に成功。7月に近藤拳成を相手に初防衛し、12月のK-1では大和哲也を判定3-0に降している。今年5月には平山迅を破り2度目の防衛に成功。9月のK-1では元同門の林健太にも勝利して怒涛の8連勝中。戦績は30勝(6KO)17敗1分。  トファネリは世界闘英館空手道選手権大会70kg未満級優勝。MMAとキックボクシングの二刀流で、キックボクシングでは2018年5月の『RISE』で直樹に判定負け、2020年7月のRISEで原口健飛に敗れたが、中野椋太や麻原将平を鮮やかなバックスピンキックでKOしている。2020年11月のK-1に初参戦し、ウェルター級で野杁正明に判定負け。スーパー・ライト級に階級を落とした2戦目では元Krush王者・鈴木勇人からTKO勝利を収めた。2021年5月の林健太戦ではKO負けし、それ以来の試合となる。戦績は15勝(10KO)10敗1分。  1R、右カーフを蹴ってくるトファネリに佐々木は右ローを蹴り返す。ワンツーの連打でヒットを奪うトファネリ。さらに前へ出て後ろ廻し蹴りを繰り出す。佐々木はジャブと右フックで反撃、右ボディからの左フックでダウンを奪う。ここで深追いせず、佐々木はジャブを突いて左ミドル。トファネリは変わらず前へ出ていく。  2R、佐々木は真っ直ぐのワンツーを打ち、右ローを蹴る。トファネリのハイをかわすとすぐに右ロー。ジャブを突く佐々木にトファネリが右ストレート。これで佐々木がグラつくが、佐々木はワンツーで打ち合う。またもトファネリの右をもらって大きく仰け反る佐々木。それでも左フックを打ち返し、近距離での左右フックでトファネリを棒立ちにさせる。佐々木は左ボディを突き刺しての左右フック、左ミドル。トファネリはバックハンドブローを繰り出すが、佐々木はかわしてワンツーの連打。  3R、ジャブを出しながら左へ回り込む佐々木。右ローとワンツー、トファネリはハイキックを狙う。佐々木は右ローを蹴りながら前へ出てワンツー、トファネリは左ミドルを返すが、佐々木は細かくパンチを当てて左ミドルにつなぐ。右のスネをぶつけるような佐々木独特の右ロー。残り10秒で両者足を止めての打ち合いを見せたが、どちらもクリーンヒットはなく試合終了。  ダウンを奪った佐々木が判定勝ち。これで9連勝となった。 [nextpage] ▼第15試合 スーパーファイト K-1スーパー・ウェルター級 3分3R延長1R]○アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール/志村道場)KO 1R 2分13秒 ※3ノックダウン×松下大紀(BELIEVE MAN)  アビラルは2016年1月に来日し、4月からキックボクシングを始めてキャリアは7年。2020年1月にHEATミドル級王座を獲得し、9月には初防衛にも成功している。12月のK-1両国大会で初参戦を果たすと、1Rに木村“フィリップ”ミノルから打ち下ろしの右でダウンを奪い、2Rに逆転TKO負けを喫したものの大きなインパクトを残した。2021年3月のK-1で小鉄に初回KO勝ち、4月のHEATではKNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王者&INNOVATION同級王者・吉田英司にも初回KO勝ちと波に乗っていたが、7月のK-1では和島大海のローキックで3RにKO負け。10月にホームリングであるHEATでの再起戦で、藤村大輔を1Rわずか57秒でTKOに追い込み2度目の防衛に成功している。  松下はスーパー・ライト級で戦い、2019年1月には鈴木勇人と第7代Krushスーパー・ライト級王座決定戦を争ったが、その試合を最後に一気に2階級上げてのスーパー・ウェルター級に転向。第1戦では2021年1月にEITOを初回KOに降したが、3月の城戸康裕戦では1Rに先制のダウンを奪うも2Rに逆転KO負けを喫した。8月のBigbangではジョージとドローと勢いはストップしている形に。戦績は10勝(8KO)6敗2分。  1R、いきなり左フックを繰り出すアビラルに松下はヒザで対抗。強いジャブを打っていくアビラルが左ストレートでダウンを奪うが、松下はすぐに立ち上がる。松下は右フック、アビラルはジャブから右ストレート、左アッパー、さらに右カーフ。  松下は強気に打ち合いに行くが、アビラルが右ストレートから打ち下ろしの右でダウンを追加する。さらに畳みかけるアビラルが左フックからの右ストレートをヒットさせ、松下がグラついたところでレフェリーがストップ。  KOで快勝したアビラルは「去年7月、まだ忘れてないです。チャンピオンの和島選手に初めてのKO負けして。毎日悔しい想いで練習を続けてきて今日こんなKOを見せることができました。次の試合じゃなくてもいいし、次の次でもなくてもいいし、いつでもいいので僕にタイトルマッチをやらせてください。あと何試合やってからでもかまわないあので。HEATの王者としてK-1王者を目指していく」と、K-1のタイトルマッチをアピールした。 [nextpage] ▼第14試合 スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R延長1R○芦澤竜誠(DRAGON FISH)KO 2R 1分58秒 ※左ボディブロー×西元也史(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)  芦澤は2018年6月の第2代K-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメントで第3位に輝き、9月には小澤海斗に勝利。スーパー・フェザー級に階級を上げて臨んだ2019年6月に大岩龍矢に敗れて引退を表明したが、2020年9月のK-1 DX「芦澤竜誠を殴りたいやつ、大募集」で現役復帰を宣言。12月のK-1両国大会で島野浩太朗にTKO勝ちして復活したが、2021年3月の村越優汰戦では判定負け。9月にはかつて敗れた卜部弘嵩と約3年ぶりに再戦し、リベンジに成功した。戦績は23勝(14KO)12敗1分。  西元は伝統派空手をバックボーンに持ち、2019年9月大会からKrushに初参戦。友尊をハイキックでKOするインパクト大のKrushデビューを飾ったが、朝久泰央、松本涼雅、TETSUに泥沼の3連敗。しかし、2021年3月のKrushでSATORU成合をKOして連敗から脱出すると、5月のK-1ではMOMOTAROをKO撃破した。9月のK-1では村越優汰に敗れるも、12月には”DYNAMITE”高橋佑太をKO。戦績は12勝(12KO)6敗2分と、勝った試合は全てKOというKOマシーンだ。  1R、芦澤は蹴りから右ストレート。西元はプレッシャーをかけて前へ出ると、芦澤は時折ノーガードになって右を繰り出す。西元がジャブ、左フック。芦澤がコーナーやロープを背負う場面が目立つ。西元が右ストレートから左フックを打ち込むが、芦澤はもらっても左右フックを返してくる。顔面ではなかなか倒れないと思ったか、西元はボディを打つ。  2Rもコーナーへ詰めていく西元。左インローを蹴りながら、芦澤が打ち返してくると左フックで西元がダウンを奪う。さらにジャブから右ストレート、左フックで追い詰める西元。ここで芦澤も足を止めて打ち合い、左右フックでダウンを奪い返す。芦澤の右ストレート、西元の左フック。芦澤が左右ボディから左フック、さらに左ヒザで芦澤が2度目のダウンを追加。  場内が大いに盛り上がる中、芦澤は身体ごと行くような左ボディをめり込ませ、逆転KO勝ちを飾った。  芦澤はマイクを持つと「みんなありがとう。前まで俺一人で戦っていると思って、今は仲間がいるのでもっと強くなります。本日のK-1は芦澤竜誠でした。ありがとうございます。6月、俺が出ないと始まらないでしょう。誰と見たいかはSNSでつぶやいてください。みんながつぶやいた通りの試合をします。どうも芦澤竜誠でした。ピース」と、6月のメガイベントへの参戦をアピールした。 [nextpage] ▼第13試合 スーパーファイト -61kg契約 3分3R延長1R×卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 3R 2分51秒 ※右クロス○島野浩太朗(菅原道場)  卜部は初代・第4代Krushスーパー・フェザー級王者として5度の防衛に成功、2015年11月には卜部功也との兄弟対決に勝利して、第2代K-1スーパー・フェザー級王者となった。2017年2月の初防衛戦に敗れるとフェザー級に転向。2019年3月、2階級制覇を目指して村越に挑戦したが判定負けを喫した。11月の「K-1 WORLD GP第3代フェザー級王座決定トーナメント」では準決勝で敗退。約1年ぶりの試合となった2020年12月の才賀紀左衛門戦では、計量を1.9kgオーバーしたうえに試合ではヒザ蹴りがローブローとなってしまい、才賀が試合続行不可能となって反則負け。2021年9月の再起戦では芦澤竜誠に敗れた。戦績は37勝(18KO)19敗3分。  島野はMA日本キックボクシング連盟をホームリングに、2011年からK-1 JAPAN GROUPに参戦。強打を武器にトップ戦線で活躍し、北井智大、レオナ・ペタスらをKOし、皇治、卜部功也、卜部弘嵩らトップファイターたちと拳を交えてきた。2018年6月に郷州征宜を破り第7代Krushスーパー・フェザー級王座に就くと、同年12月に大岩龍矢を退けて初防衛に成功。しかし、2019年3月の2度目の防衛戦で西京佑馬に敗れ、ベルトを失った。前戦は2021年5月のK-1で佐野天馬に判定負け。戦績は26勝(15KO)15敗。  両者は2014年11月、第4代Krushスーパー・フェザー級王座決定戦で対戦し、この時は卜部が判定3-0(28-27、27-26、28-26)で勝利し、王座に就いている。  1R、卜部が右の強打を繰り出して前へ出る。左ハイキックも。島野はジャブから右ストレート。一発一発が力強い卜部は後ろ蹴り、島野はジャブを伸ばして前へ出ると右ストレート。卜部は得意の飛びヒザ蹴り、島野は受け止めて投げ捨てる。前へ出る卜部は右を繰り出し、島野は左右フック。卜部の左ミドル、左ハイ。卜部のアグレッシブさが目立った。  2R、前に出る島野に卜部は右ハイ、右ミドル。島野もワンツーからヒザを打つ。島野の左右ボディに卜部は後退、島野はパンチからのヒザ蹴り、さらにボディと卜部のボディを攻める。卜部は飛びヒザを繰り出し、島野の入り際に左ミドル。島野はジャブで卜部を下がらせ、左ボディを打ち込む。前へ出てくる卜部に右カーフも蹴る。卜部のジャブ3発に島野は左右ボディ。島野がペースを握った。  3R、再び前に出る卜部を島野はヒザで迎え撃つ。卜部は左右ミドルを蹴り、島野とパンチを交錯させる。島野はしっかりジャブを突き、右ストレートや右カーフ、左右ボディへつなげる。卜部は蹴って強打へつなげるがパンチは当たらない。島野は卜部がパンチで来ると右カーフ。それでも卜部は前へ出て右ストレートを繰り出す。  打ち合いに行ったところで卜部の左ジャブに島野が右のクロス。これがズバリと決まり、島野が鮮やかなKO勝ち。  マイクを持った島野は「この一戦は自分にとって夢の始まりで特別な試合でした。時代を作った選手に感謝したいです。そしてこの試合は菅原道場という場所、先輩方の存在があったからあったものです。感謝したいです。もうひとつ、最後に特別な感謝を言いたいと思います。会長、自分の夢がかないました。ありがとうございました。押忍。この試合を経験した以上、今以上に強くなっていけるように精進します」と語った。 [nextpage] ▼第12試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝(2)3分3R延長1R○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)KO 1R 1分37秒 ※左フック×佐々木洵樹(POWER OF DREAM)  1回戦で鬼山桃太朗を初回KOした玖村と、内田晶に延長戦の末に辛勝した佐々木が決勝進出を懸けて準決勝を争う。  1R、サウスポーの佐々木はステップを使って左右へ動く。玖村はジャブでプレッシャーをかけていく。佐々木はジャブを出すが玖村は左フックを合わせ、飛び込んでの左ボディからの右フックでダウンを奪う。  思い切って打ちに行く佐々木だがダメージは深く、クリンチ後の玖村の左フックをもらって2度目のダウン。玖村が1回戦に続いての初回KO勝ちで決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼第11試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝(1) 3分3R延長1R]○金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)KO 2R 2分23秒 ※右カーフキック×璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)※金子が決勝へ進出。  1回戦で黒田勇斗を3RでKOした金子と、一航に判定勝ちした璃明武が決勝進出を懸けて準決勝を争う。  1Rは蹴り合いからスタート。長い距離でローを出し合う。金子は徹底して左右ロー、璃明武は時折連打で前へ出る。左ミドルも蹴り合い、初回は蹴り合いとなった。  2Rもローを蹴り合う両者。金子は強力な右カーフも蹴る。璃明武は左ミドルを蹴り返すが、金子は次々とローを蹴っていく。ローと同じモーションで右ミドル、右ストレートも放つ金子。璃明武は得意のジャブを突いて左ミドル、金子が右カーフを蹴って飛び込んでの左フックでダウンを奪う。  再開後、ジャブを突く璃明武だが、金子がジャブからの右カーフキック。これで崩れ落ちる璃明武。金子が1回戦に続きKO勝ちで決勝進出を果たした。 [nextpage] ▼第10試合 スーパーファイト K-1女子ミニマム級 3分3R延長1R○高梨knuckle美穂(Y’ZD GYM)判定2-0 ※30-29、29-29、30-28×Yuka☆(SHINE沖縄) 高梨は2018年9月に『KHAOS』でプロデビューし、強打を武器に4戦全勝(2KO)。2019年5月の第2代Krush女子アトム級王座決定戦でC-ZUKAをKOして王座に就き、同年10月にはパヤーフォンを延長戦の末に降して初防衛に成功している。Krush女子アトム級王座は返上し、一階級上の女子ミニマム級に転向すると2020年6月の真美戦でダウンを奪って勝利。9月のK-1ではMIOを判定で降し、K-1の洗礼を浴びせた。2021年3月と7月はMARIに連勝し、12月には空手出身の美伶に延長戦の末に勝利した。戦績は9勝(2KO)無敗。  Yuka☆は沖縄からの参戦で、K-1 JAPAN GROUPには2021年11月の『Krush-EX 2021 vol.7』に初参戦。Krushでは2戦目となるMMAファイターのKAIと対戦し、重い右ストレートを多用して判定3-0で勝利を収めた。戦績は4勝無敗。  1R開始と同時にパンチを繰り出したのは高梨。左右のストレート、右ミドルで前に出る高梨にYuka☆も右ストレートを返す。高梨は左右のボディも打つ。  2R、Yuka☆は前蹴り、右ローから右ストレートを繰り出すが、高梨は距離を詰めて連打を繰り出す。回転力を活かして倍以上の手数で攻める高梨はヒットも奪う。しかし、Yuka☆も下がらず打ち返し、ストレートの連打が高梨の顔面を捉える。前へ出るYuka☆に左右へ回り込む高梨。互いに右を打ち合う。Yuka☆は顔面の前蹴りも。手数が増えるYuka☆は右をクリーンヒット、高梨も負けじと右を打ち返す。  3Rが始まると同時に真正面から打ち合う両者。互いに右をヒットさせる。互いに相手を下がらせようとするが下がらず、足を止めての打ち合い。手数でも負けないYuka☆は右ストレートをヒットさせ、ボディを打つ。高梨も右フックで一進一退。意地と意地のぶつかり合いとなった。  判定は2-0で高梨の勝利となったが、Yuka☆の健闘が光った。 [nextpage] ▼第9試合 スーパーファイト K-1ウェルター級 3分3R延長1R×山際和希(谷山ジム)延長R 判定0-3 ※9-10×3○中野滉太(POWER OF DREAM)※本戦の判定は29-29、28-29、29-29。  中野はウェルター級に階級を上げての第1戦。  1R、中野は右ロー&右カーフを蹴り、いきなり大きなフックを放つ。山際が右ミドルを蹴ると中野は左ボディから左フック。その後も思い切りパンチを振り回す中野。山際はどっしりと構えて右ミドルを蹴っていく。  2R、中野はパワフルな左ボディと左フック。しかし、山際の右ミドルを中野はキャッチしてしまい警告を受ける。どんどん右ミドルを蹴っていく山際に中野は右カーフ。飛び込んでフックを打つ中野に山際の蹴りがローブローに。中野はバックキックを繰り出すと、左右フックを振り回して前へ出る。山際も右フックを繰り出して応戦。  3R、中野のワンツー、山際は徹底して右ミドル。中野は癖なのかまたも右ミドルをキャッチしてしまい警告を受ける。右カーフと左右フックで襲い掛かる中野だが、またも右ミドルをキャッチしてしまいイエローカード(減点1)に。すぐにボディを攻める中野に山際は右ミドル、中野は左右フック。中野は左右のボディを強打するが、山際も右フックで応戦する。前に出る中野を蹴りで迎え撃つ山際。  本戦の判定はジャッジ1名が中野を支持したがドロー。延長戦へ突入する。荒々しく左右フックを振り回しながら前へ出る中野。山際はロープを背負いながらも右ミドル。両者クリンチが目立つ中、空振りながらも積極的に手を出して前へ出るのは中野。中野のワンツーを山際は右ミドルで迎え撃つが、どちらもヒットはない。  判定は3-0で前に出て攻めた中野の勝利となった。 [nextpage] ▼第8試合 スーパーファイト -73kg契約 3分3R延長1R○神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)判定3-0 ※30-27×3×ダニロ・ザノリニ(ブラジル/ブラジリアンタイ)  リングサイドには前日にTRY HARD GYMから独立を発表したKNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級王者・松倉信太郎の姿が。  1R、ダニロは左ミドルを蹴り、神保は左右のロー。ダニロが右フックを振りかぶると神保は左ミドルを合わせる。右カーフを蹴り合い、左右フックから右ヒザにつなげるのは神保。気合いの声を発しながら攻撃を繰り出す神保にダニロは下がらず前へ。右ハイを放つと左ボディを打つ。神保も左ボディ。ダニロは右ストレートから左右フックへ前へ出るが、神保が右ヒザ2発で迎え撃つ。  2Rも右カーフの蹴り合いとボディの打ち合い。神保は左ヒザ、左ミドルも蹴る。ダニロの右カーフに身体が流れる神保はオーソドックスにスイッチ。ダニロはハイキック、ミドルを見せつつ右カーフ。神保はヒザを突き刺し、左ボディとボディを攻めるが、ダニロはバックキックを命中。神保は構えを左右に変えるが、ダニロの右カーフに動きが止まる。  3R、ダニロが右フックの強打とバックハンドブロー、神保も同じ技を返すとダニロは後ろ廻し蹴りを繰り出す。前に出るダニロだが右ローを蹴ったところで神保の右ストレートを合わされてダウン。両手を広げて「ダウンじゃない」とアピールするダニロ。神保は右ヒザを突き刺し、右ストレート。ダニロは後ろ廻し蹴りから左右フックのラッシュで巻き返しを狙ったが、判定3-0で神保が勝利を収めた。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーファイト K-1フェザー級 3分3R延長1R×小澤海斗(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)判定0-3 ※29-30×3○玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス)  小澤は空手とアマチュアボクシングをバックボーンに2014年6月のKrushでプロデビュー。11戦目で武尊の相手に抜擢され、乱闘騒ぎを起こすなど武尊に喧嘩を売って注目を浴びた。2016年8月には大岩龍矢を破り、第2代Krushフェザー級王座に就く。武尊には2016年11月の初代フェザー級王座決定トーナメント決勝戦で連敗を喫するもののライバルとして君臨。しかし、西京春馬に連敗を喫して2戦目でタイトルを奪われると、その後は連勝と連敗を繰り返している。前戦は2021年9月に國枝悠太に判定勝ち。戦績は15勝(7KO)9敗2分。  玖村は空手を学び、キックボクシング転向後は2017年6月にNJKFバンタム級王座を獲得。2018年6月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、2019年6月には「K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント」に出場。同年10月の試合を最後に網膜剥離(全治3カ月)で戦線離脱していたが、階級を上げて復帰。2020年11月の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準決勝で新美貴士に敗れて涙をのんだ。その後は2021年3月に鷹大に勝利、5月には椿原龍矢に敗れるも、12月には才賀紀左衛門を1Rでマットに沈めて注目を集めた。戦績は16勝(8KO)9敗1無効試合。  1R、積極的に前へ出るのは玖村。パワフルはローとミドルを蹴る。サウスポーの小澤もローを返すが、玖村のパワーにやや押され気味。小澤が左右フックを打つと玖村は右フックを返してヒットを奪う。小澤は左ヒザを突き刺すが玖村は構わず右ミドル、右フック。至近距離でフックを繰り出す小澤に玖村も打ち合い、離れると右ミドル。玖村のパンチからの右ミドルが何度も小澤を捉える。  2Rも蹴りからパンチにつなぎ、前へ出ていく玖村。小澤は左ミドルをクリーンヒットさせると、飛び込んでの左ヒザを突き刺す。玖村の右カーフに小澤は右から大きく回す右フック。玖村の右ミドルと小澤の左ミドルの蹴り合いとなる中、玖村の右フックがクリーンヒットして小澤がグラつく。パンチをまとめる玖村に小澤は防戦一方となり、またも右フックをもらうがこのラウンドは耐えきった。  3R、飛び込むような左ヒザを突き刺す小澤に玖村は右の三日月を蹴り返す。小澤も負けじとまた左ヒザ。さらに左ヒザをどんどん突き刺しって行き、玖村も右ヒザを蹴り返す。小澤の右フックで玖村がグラつき、小澤が攻め込むが玖村も右ヒザで反撃。ヒザの蹴り合い、両者至近距離でのワンツー。玖村がワンツー打ち込んでいき、右で小澤のアゴが上がる。小澤も必死に打ち返すが玖村のパンチの手数とヒットが目立つ。  両者譲らずのシーソーゲームとなったが、判定3-0で玖村が勝利を収めた。 [nextpage] ▼第6試合 スーパーファイト K-1ライト級 3分3R延長1R×瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)判定0-3 ※29-30×3○篠原悠人(DURGA)  瓦田は 伸びのある右ストレートを武器にアグレッシブなファイトスタイルでデビューから5連勝。東本央貴、川崎真一朗、ワン・ジーウェイに敗れたが、その後は覚醒して2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」で優勝し、王座に就いた。現在破竹の8連勝中。戦績は14勝(6KO)3敗。  篠原はK-1甲子園2015 -65kgで優勝し、2016年4月にK-1初参戦。2018年K-1ライト級世界最強決定トーナメントでは1回戦でゴンナパーをKOする大番狂わせを起こして3位になり、2018年8月にはKrushスーパー・ライト級王座に就いた。同王座は返上してライト級に本格転向し、2020年6月ゴンナパーが保持するKrushライト級王座に挑んだが判定で敗れ王座奪取ならず。9月のK-1大阪大会で卜部功也、2021年3月のK’FESTAで西京佑馬に敗れて3連敗を喫したが、7月に谷山俊樹に判定勝ちすると続く12月も石田勝希に判定勝ち。戦績は15勝(6KO)6敗。  1R、両者とも慎重な出足。肩でフェイントをかけガードを固めて前へ出る瓦田に篠原はガードを下げた低い構え。ジャブを打つ篠原は瓦田のパンチをガードすると左ボディを打ち返す。  2Rもガードを固めて前に出る瓦田。篠原はジャブを突き、瓦田が打って来ると右ストレートを返す。ガッチリとガードを固めて前へ出てくる瓦田をステップでかわし、ガードの上からでも打っていく篠原。ジャブ、ワンツー、ボディを打っては篠原がステップで離れていく。瓦田は前に出るも攻撃が出ない。  3Rもガードを固めて前に出ていく瓦田。篠原はガードの上からでも構わずジャブ、ワンツーを打ち、左ボディを入れる。瓦田はようやくジャブが出始めるが、篠原はガードの上からパンチを叩きつけてしっかりボディを打つ。篠原はガードの上から叩きつけるパンチ、そしてローキック、瓦田の突進をステップでかわす。  展開は変わらず篠原がリズムに乗って攻撃を当て、前に出るも手数が出なかった瓦田。判定3-0で篠原が勝利を収めた。勝者・篠原はスペシャルラウンドスターを務めた美輪明宏と記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第5試合 スーパーファイト K-1ライト級 3分3R延長1R○里見柚己(team NOVA)延長R 判定2-1 ※9-10、10-9×2×龍華(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER)※本戦の判定は29-30、29-29×2  龍華は2018年11月にプロデビュー。K-1甲子園では2018年こそ準優勝に終わったものの、2019・2020と-65kg級で史上2人目の連覇を達成した。2021年3月には弘輝を1Rでマットに沈め、9月も蓮實光を左ハイキックでKOした。怒涛の8連勝中(3連続KO中)で戦績は8勝(5KO)1敗。多彩な蹴り技を持つサウスポーだ。  里見は2019年8月にベテランの山本真弘から得意の左ストレートでKO勝ちして名を上げた。スーパー・フェザー級からライト級に階級を上げて連敗を喫したが、2020年1月の金子大輝戦では得意の右のパンチを炸裂させてKO勝ち。7月の瓦田脩二戦で敗れ、ジムを移籍しての再起戦では堀井翼に勝利。2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」では川崎真一朗にKO勝ち、弘輝に判定勝ちで決勝へ進出するも瓦田脩二に敗れて戴冠ならず。戦績は16勝(8KO)10敗1分。  1R、両者サウスポー。ローを蹴っていく里見に龍華は左ハイ。お互いにジャブを突く。左ハイからバックブローにつなぐ龍華だがこれは里見がかわす。  2R、龍華はジャブを突きつつ上中下へと蹴りを散らしていく。里見はローからワンツーを狙っている様子。龍華は左カーフ。蹴りを当てていくのは龍華で、里見もローを蹴るが龍華の攻撃が目立つ。龍華のジャブで仰け反らせてからの左ハイがクリーンヒットし、里見が大きく崩れる。龍華がラッシュを仕掛け、ハイ、ヒザ、前蹴りと攻撃をまとめた。  3Rも龍華が左カーフ、右の三日月も蹴る。里見はじりじりと前へ出るがそこを右カーフで狙われる。龍華はジャブでも距離を取り、里見はなかなか手が出ない。距離を支配する龍華に里見の攻撃はなかなか当たらず、龍華は左ミドルと左ローを当てる。思い切って左ストレートを打ち込んでいき、一気に連打をまとめた里見が右フックをクリーンヒット。同時にゴング。  最後に巻き返した里見の執念が身を結び、本戦はドローで延長戦へ。前へ出る里見が左ボディストレート。龍華は蹴りをフェイントして里見を入らせないようにする。なかなか手が出ない両者。里見が入り込もうとしたが龍華は下がって距離を取る。里見が入ろうとするところへ右フックを打って回り込む。細かくローとヒザを蹴る龍華。ラスト10秒で里見が勝負をかけ、ラッシュで打ち合いに持ち込む。龍華は里見のパンチをかわしていったが、アグレッシブが評価されたか里見が判定2-1で勝利をつかんだ。 [nextpage] ▼第4試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦(4)3分3R延長1R○佐々木洵樹(POWER OF DREAM)延長R 判定3-0 ※10-9×3×内田 晶(チーム・タイガーホーク)※佐々木が準決勝へ進出。  佐々木は元プロボクサーで、OPBF東洋太平洋フェザー級13位、日本フェザー級7位になった実績を持つ。2019年2月からKrushに参戦すると、11月には晃貴を判定で破り、僅か3戦目にしてKrushバンタム級王座に就いた。2020年になると王座を返上し、8月のKrushでスーパー・バンタム級転向第一戦を行い龍斗に判定勝ち。12月K-1初参戦では璃明武との無敗対決も制した。2021年5月のラット戦で判定勝ちした後に引退を示唆していたが、今大会で復帰を果たす。戦績は6勝(1KO)無敗。  内田は2014年12月からKrushに参戦するも引き分けを挟んで4連敗。2021年5月大会で三井大揮を3R3分ちょうど、右ストレートでKOすると、8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」に出場。1回戦で優勝候補の一角と目されていた小倉尚也を判定で破る番狂わせを起こしたが、準決勝で鬼山に判定3-0で敗れた。戦績は3勝(2KO)5敗1分。  1R、サウスポーの佐々木はステップで左右へ動きながらパンチを狙い、サウスポーの内田は左ロー&右ミドル。佐々木はジャブを繰り出して近付いていく。そこへ内田も右ストレート、左フックを合わせる。  2Rもジャブを突いていく佐々木は左のオーバーハンド。内田の右ストレートはヘッドスリップでかわす。左インロー蹴りつつジャブで追い詰めていく佐々木に内田は右ミドルを蹴る。  3R、内田はジャンプしての蹴りを放つ。佐々木はジャブを出して顔面への前蹴り、左ストレートを思い切り放つがこれは内田がかわす。コーナーへ詰めて左ボディを打つ佐々木。佐々木の大きな左フックもかわされる。そこへ内田が右ハイ。佐々木は前へ出て顔面からボディへとつなげていくが、内田の蹴りをもらう場面が目立つ。  ジャッジ1名が内田につけたが判定はドロー。延長戦へ突入する。古川会長の檄を受けてコーナーを飛び出した佐々木は、内田の右ミドルに左フックを合わせる。後ろ蹴りには内田が右ストレート。ジャブと前蹴りで前へ出る佐々木が内田をコーナーへ詰めて左右フックを見舞う。佐々木が左ボディストレート、内田が前に出てくると左ミドル。しかし、内田もカウンターの右ストレートを放つ。  判定3-0で佐々木が辛勝。準決勝へ不安の残るスタートとなった。 [nextpage] ▼第3試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦(3)3分3R延長1R○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)KO 1R 1分24秒 ※左三日月蹴り×鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)※玖村が準決勝へ進出。  玖村は2018年1月にKrushデビューを飾り、同年に行われた第6代Krushスーパー・バンタム級王座トーナメントで優勝して王座に就いた。2019年6月にはK-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメントに参戦するも決勝で武居由樹に敗れ、K-1 JAPAN GROUPでの11戦で唯一の黒星を付けられる。同年11月には林勇汰を破りKrush王座の初防衛に成功。2020年3月には無敗の金子晃大と注目の大一番を戦い、勝利を収めた。9月の2度目の防衛戦でも軍司泰斗を退け、2021年3月にはダウサコンを2RでKO撃破。Krush王座を返上した後は、しばらく試合を行っていなかった。戦績は17勝(8KO)3敗。  鬼山は岡山県出身で「鬼に育てられた桃太郎」というキャラクター設定なのだという。2020年11月の『Super Bigbang』にてMA日本キックボクシング連盟スーパーバンタム級王者・戸井田大輝を破りBigbangスーパーバンタム級王者となった。Krushでは2020年1月に桑田裕太、7月に蒼士と連続KOを飾っていたが、2021年3月のK-1で金子晃大にKO負け。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では決勝に進出したが、璃明武にKOで敗れた。戦績は6勝(2KO)3敗。  1R、互いに左フックを繰り出し、玖村は左ボディからの左フック。鬼山は右カーフを蹴る。玖村の左ボディからの左フックがよく決まり、右フックと左三日月も。ボディ攻めに下がる鬼山。玖村は右三日月、顔面への右ヒザ、右フックと右の攻撃を連続し、左三日月蹴りで鬼山がダウン。悶絶させ、玖村が圧勝で準決勝へコマを進めた。 [nextpage] ▼第2試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦(1)3分3R延長1R○璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)判定3-0 ※30-29×3×一航(新興ムエタイジム)※璃明武が準決勝へ進出。  璃明武は空手のバックボーンを持ち、第15回「K-1アマチュア」Aクラス-55kgトーナメントで優勝。2018年4月にプロデビューを果たし、デビューから5連勝を飾ったが、7戦目で元Krushバンタム級王者・佐々木洵樹に判定で敗れ初黒星。2021年2月の再起戦で蒼士に判定勝ちして再起を飾ると、8月から開幕した「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」で優勝して王座に就いた。戦績は10勝(4KO)1敗。  一航は2019年4月の『BOM』でWMC日本バンタム級王座、11月の『NJKF』でNJKF同級王座を獲得して高校生二冠王者を達成すると、2020年9月にはINNOVATION三階級王者の岩浪悠弥とWBCムエタイ日本統一王座を懸けて対戦。チェアマン判定で王座を獲得して三冠王となった。2021年2月にはRISEに参戦して大崎一貴と対戦、判定2-0で敗れるも大崎を蹴りで苦しめている。戦績は14勝(3KO)3敗2分。  1R、ローの蹴り合いからスタートし、互いに前蹴りで距離を取り合う。強い左ミドルを蹴るのは一航。璃明武は左ボディを連打して前へ出ると、一航も左ボディを打ち返す。ジャブを突く璃明武に一航は左右ミドル。静かな立ち上がりとなったが、やや璃明武が手数とアグレッシブで優ったか。  2R、一航が蹴りを出すとストレートの連打を見舞う璃明武。ジャブもよく出て、一航が右ストレートを放つとすぐに璃明武が連打で打ち返す。ジャブを突いていき、一航のパンチはステップでかわす璃明武。このラウンドも大きな展開はなかったが、璃明武が手数で優った。  3R、一航は右ロー、左ミドルを蹴るが璃明武はジャブを突いて右ロー。一航のパンチはなかなか当たらない。しっかりジャブを突いて右ローを蹴る璃明武に一航は蹴りを当てるもパンチが届かず、璃明武の判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第1試合 K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦(1)3分3R延長1R○金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)KO 3R 1分00秒 ※右ストレート×黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)※金子が準決勝へ進出。  金子は第2回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス-55kgで優勝し、2006年9月にKrushでプロデビュー。無敗のまま6戦目で軍司泰斗を破りKrushバンタム級王座を奪取、第3代王座に就いた。卓越したテクニックと攻撃力で9連勝を飾っていたが、2020年3月に玖村将史に判定で敗れ初黒星。2021年3月に1年ぶりの復帰を果たすと鬼山桃太朗にTKO勝ち、9月は晃貴に初回KO勝ちと連続KO勝利している。戦績は11勝(6KO)1敗。  黒田は2018年5月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、林勇汰、森坂陸、蒼士、椿原龍矢、小倉尚也らと対戦して2勝5敗1分。前戦は5月に晃貴と延長Rまで戦い、判定2-1で惜敗した。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では準決勝に進出するも、璃明武に判定で敗れている。戦績は5勝10敗1分。身長174cmは8人の中で最長身。  1R、黒田の右ローに金子がワンツー。黒田はジャブに左右のロー、金子は右カーフを蹴って右ストレート、さらに飛びヒザ蹴り。金子は飛び込んでの左フックを繰り出し、左ボディも打つ。黒田はワンツーで距離を取ろうとするが、金子は難なく入り込んで左ボディを打つ。強打を出して前に出るのは金子。  2R、金子は右ロー&左インロー、黒田はジャブで突き放そうとする。金子はこのラウンドは蹴りを多用し、右カーフも蹴る。金子は飛びヒザで距離を詰めるとワンツー、黒田は回って下がる。金子は右カーフから左フック。  3Rも左インローと右ローで黒田の前足を蹴っていく金子。黒田はジャブ、ワンツーを出すが金子のバックステップでかわされる。かわしたところで金子が左フックでダウンを奪う。立ち上がった黒田はワンツー、ヒザ、右ストレートで反撃するが、金子の大きい右フックをもらい、コーナーを背負ったところで金子が右ストレートを打ち抜いてKO勝ち。  黒田は担架に乗せられた。 [nextpage] ▼K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント・リザーブファイト 3分3R延長1R○倉田永輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 1R 2分28秒 ※左ハイキック×愛瑠斗(健成會)  1R、序盤から両者ともパンチを繰り出して接近戦を繰り広げる。愛瑠斗はバックハンドブロー。永坂はパワフルな右フックを叩きつけていき、これでダウンも奪う。愛瑠斗はバックハンドブロー、バックキックで対抗し、左ミドルを連打するが倉田は全力の右。そして強い左フックから右ストレートを叩きつけておいてから意表を突く左ハイ。これがズバリと決まり、倉田の豪快なKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第4試合 K-1スーパー・バンタム級 3分3R×光佑(WSRフェアテックス三ノ輪)KO 3R 1分19秒 ※右フック○“狂拳”迅(WIZARDキックボクシングジム)  迅は首の大手術から約2年ぶりの復帰戦。戦績は1勝1敗。光佑は2勝4敗2分の戦績を持ち、前戦はKO勝ちしている。  1R、軽快なステップを踏みながらジャブを出す迅に、光佑はガードを固めながら右ローを蹴る。迅の右カーフに光佑の足が流れる。迅は蹴りの距離を保ちながら多彩な蹴り技、光佑は左ミドルを蹴る。ラウンド終了間際、迅が飛びヒザ、後ろ蹴りで魅せる。  2R、迅はステップで前後に距離を調節しながらジャブ、右ロー&カーフ。光佑は距離詰めての左右フック。迅は飛び込んでの右ストレートも繰り出す。右アッパーからの前蹴りも。ジャブ&右カーフと完全に距離を支配する迅。  3Rもジャブから右カーフを狙い撃ちにし、右ストレートを顔面とボディに打ち分ける迅。右ストレートで前に出る光佑だが、迅の右ストレートをボディと顔面へもらってからの右カーフでスローモーションのようにダウン。立ち上がった光佑は前へ出てワンツーを打つが、迅の右カーフでもんどりうってダウン。迅の鮮やかなKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第3試合 K-1スーパー・フェザー級 3分3R○古宮 晴(昇龍會/K-1甲子園2021 -65kg王者)判定3-0 ※30-28×3×下村泰平(TOP STAR GYM)  古宮は聴覚障害のハンディを持ちながらもABEMAの『格闘代理戦争』で史上初の3人抜きに成功するなど大活躍。2020年4月にプロデビューし、現在まで3勝1敗の戦績を持つ。2021年のK-1甲子園では-65kgで優勝した。下村はK-1アマチュア全日本大会で優勝し、プロ1勝の戦績。  1R、古宮はさっそく得意の顔面前蹴りを炸裂させる。下村はワンツーと右ロー。下村の右ローにワンツーを合わせる古宮、下村は頭を振りながら入ってワンツーを当てに行く。パンチ主体の下村に古宮は顔面前蹴りやヒザを交えながらワンツーを出す。  2Rも前に出るのは下村。ワンツーを繰り出していく。古宮はサウスポーに構えての左ミドル、入ってくるところに右フック&ヒザ、ジャブ。古宮は下村が攻撃を出す出鼻を挫くように攻撃を出す戦い方に変える。下村の蹴りがローブローになって中断。再開後、すぐにまたも下村の蹴りがローブローとなって中断に。再開すると古宮が蹴りを繰り出して距離をとる。下村の入り際にはヒザや左ストレートを合わせる。  3Rもワンツーで前へ出る下村に古宮はヒザと右ジャブ、左ミドルで迎え撃つ。下村は強引に入り込んでいって左右フック、古宮は下村は入り込んでくるところを狙い撃ちする。下村のパンチを巧みにかわして左ストレートを当てる古宮。さらに左ハイキックもヒット。追い打ちの左ヒザ。それでも前へ出てパンチを出し続ける下村だが、古宮はダッキングでかわし、オーソドックスに戻ってジャブ、右ストレート、顔面前蹴り、左ハイを当てていく。  古宮がオフェンスとディフェンス両方のテクニックを見せつけ、判定勝ちを収めた。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第2試合 K-1フェザー級 3分3R×天野颯大(キング・ムエ/K-1甲子園2021 -60kg王者)TKO 3R 2分51秒○田中 聡(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)  天野はK-1甲子園2021 -60kg王者で2021年11月のプロデビュー戦ではKO勝ちしている。今回が2戦目。田中も1勝(1KO)の戦績を持つ。  1R、両者ともスイッチして左右に構えつつ、カーフ&ローを蹴る。このラウンドは様子見。2Rが始まると同時に天野が前へ出てパンチの連打で田中をコーナーへ追い詰めるが、田中が顔面へヒザを伸ばして天野を突き放す。またも打ち合いに行く天野だが左フックをもらってグラつく。  右ストレート、右ハイをもらって下がる天野。それでも右へ回り込みながらワンツーを出す。サウスポーに構えて奥足へ左ローを蹴る田中。天野もワンツーで反撃するが、田中の狙いすました右フックをもらって大きくグラついた。  3R、田中の左カーフ&ローに足を上げる天野。それでもワンツーとヒザで前へ出る。田中は奥足へ左ローを狙い撃ち。田中は鼻からの出血が酷くなり、ドクターチェックに。再開後も天野はパンチで襲い掛かるが、田中の左奥足ローで大きくバランスを崩す。さらに左ストレート、右フックもヒット。  天野も右ローを返して打ち合いにいくが、田中の左ローで大きく身体が流れる。パンチから左ローにつなぐ田中に、天野は棒立ちになってスタンディングダウン。ここでレフェリーが試合をストップした。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第1試合 -52kg契約 3分3R○大久保琉唯(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/K-1甲子園2021 -55kg王者)判定3-0 ※30-27×2、30-26×西林翔平(K-1ジム福岡チームbeginning/初代九州プロキックボクシングバンタム級王者)  大久保はK-1アマチュアチャレンジ、K-1アマチュア全日本大会、K-1甲子園と階段を上がってきたK-1純粋培養ファイター。今回がデビュー戦となる。対する西林はローカルタイトルも保持した2勝3敗の熊本県ファイター。  1R開始早々、大久保が右顔面ヒザ蹴りでダウンを奪う。2Rもリーチを活かしたワンツー、右ミドル、前蹴り、高い角度のヒザ蹴りで大久保が試合をリードする。西林は思い切り踏み込んでの左ボディ。中に入り込んで左右フックとっ右アッパーも繰り出す。しかし、離れると大久保のロングリーチのストレート、ヒザ、前蹴りが襲う。  3Rはさらに西林がインファイトを仕掛けて左右フック&左ボディで襲い掛かる。大久保は左ヒザを顔面とヒザに打ち、左ミドルを蹴る。大久保の顔面前蹴りで西林は転倒。さらにワンツーから左ヒザをボディに突き刺す。西林は左右フックでアタックを仕掛けるが、大久保の蹴りやワンツーに突き放される。大久保が前蹴りから後ろ蹴りで魅せ、試合終了。  大久保がリーチを活かした多彩な技を魅せて大差の判定勝利を収めた。
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