キックボクシング
レポート

【RISE】一馬がテーパリットをパンチで粉砕、宮﨑小雪はテクニシャンぶり発揮して百花に完勝、山川賢誠が復帰の森本“狂犬”義久をKO撃退

2022/02/23 22:02
RISE 1552022年2月23日(水・祝)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第11試合)SuperFight! スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R○一馬(MONSTAR GYM/RISEフェザー級暫定王者)KO 2R 1分10秒 ※3ノックダウン×テーパリット・ジョウジム(JOE GYM/元WBA世界スーパーフライ級王者)  一馬は中学時代に野球で日本代表になった経歴を持ち、海上自衛隊・航空士として体力測定で全隊員中トップの成績を収めたという身体能力を持つ。早くからYouTuberとしても活動していた選手で、2018年6月にはボクシングからキックボクシングにカムバックした白鳥大珠の復帰第一戦の相手を務めた(1Rで白鳥がKO勝ち)。その後は竹内皇貴を初回KO、前口太尊を3RでKO、ノラシンを初回KOと3連続KO勝ち。スーパーフェザー級王者チャンヒョン・リーへの挑戦が決定していたが、コロナの影響で王者が来日できず、2021年10月に石月祐作との暫定王座決定戦が行われ、大激闘の末にTKO勝ちで一馬が王座に就いた。戦績は13勝(7KO)6敗3分。  テーパリットはムエタイで200戦以上を経験し、160勝を収めてボクシングに転向。2011年に世界初挑戦でWBA世界スーパーフライ級暫定王座に就いた。同年12月には亀田大毅の挑戦を受け、判定勝ちで初防衛に成功。2012年4月には正規王者の清水智信にTKO勝ちして王座統一。同年9月には名城信男の挑戦も退けた。同年12月、河野公平に敗れて王座を失い、現在は大阪に住んでおり、キックボクシングの試合に出場。2019年5月にはABEMAの番組企画『那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円』に出場し、那須川と3Rのボクシングルールで拳を交えた(勝敗なし)。2021年7月にはRISEで鈴木真彦と対戦して判定まで粘ると、11月にはRIZINに参戦して市村大斗を2Rに右オーバーハンドでKOしている。  三日月蹴りと、相手のアゴを三日月蹴りで蹴る“上弦ノ三日月”を得意とする。1年に1~2試合しかしない“RISEのレアキャラ”でもある。  1R、ローの蹴り合いからスタート。右へ回りこもうとした一馬へ左フック、すぐに間合いを詰めて右フックを打つテーパリット。さらに一馬の右ストレートに左フックを被せようとする。右ボディを叩くテーパリットだが、すぐに一馬も左ボディをお返し、右フックもフォロー。右は相打ちとなるが、一馬はジャブをしっかり当てていく。大きくフックを振り回すテーパリットだが、一馬はよく見てかわす。  2R、ワンツーから左の三日月を蹴る一馬。思い切りフックを振り回すテーパリットに一馬は右ストレートで対抗する。その右ストレートで足がもつれて身体が泳いだテーパリットへ一馬はすかさず右ボディ、そして左フックでダウンを奪う。一馬は続いて右ストレートからの左フックでテーパリットを大きくグラつかせ、連打の猛攻。スタンディングダウンを追加する。  最後は右ボディ、右フックをヒットさせ左右フックの連打を見舞ったところでレフェリーがストップ。一馬のKO勝ちとなった。  勝ち誇る一馬は「これで5戦連続KO勝利でメインイベンターとしてしっかり仕事が出来たと思います。4月どうでしょう? 空いてますかね。枠があれば4月出たいなと思っているんですけれど。よろしくお願いします。そしてですね、(正規王者の)チャンヒョン・リーが来れないので、今年はどんどん格上とやりたいなと思っています。直樹選手、出来ますかね? 次の王者対決決まっているんですけれど、ぜひその後に僕とやっていただけたらなと思っています」と、一階級上のライト級王者・直樹との王者対決をアピールした。 [nextpage] ▼セミファイナル(第10試合)SuperFight! アトム級(-46kg)3分3R延長1R○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/第2代RISE QUEENアトム級王者)判定3-0 ※30-28×2、30-27×百 花(魁塾/同級3位、元NJKFミネルヴァアトム級王者)  宮﨑は“宮﨑姉妹”の妹で、小学3年生から空手を学び、2019年8月のKAMINARIMON全日本女子トーナメントで優勝。アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月にプロデビュー。2021年1月「アトム級NEXT QUEENトーナメント 2021」で佐藤レイナ、小林愛理奈に勝利して優勝すると、3月にはRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑戦し、判定2-0で破り18歳にして第2代王座に就いた。9月には伊藤紗弥を延長戦の末に判定で破っている。戦績は6勝1敗1分。  百花は中学2年生でキックボクシングを始め、2010年12月にプロデビュー。2012年5月に『JEWELS』で行われたキックルールトーナメントで優勝して注目を浴びた。2017年9月にミネルヴァ・アトム級王座を奪取。2020年11月の『QUEEN of QUEENS 2020』ではベスト4に進出。2021年1月、erikaに敗れてミネルヴァ・アトム級王座を失った。9月のRIZIN初参戦ではぱんちゃん璃奈と対戦し、敗れはしたものの好試合を展開。11月もRIZINに参戦して未來に圧勝した。戦績は21勝(1KO)18敗3分。  1R、両者ともローとミドルの蹴り合いから入り、百花が右ローを蹴ると宮﨑はすかさず前へ出ながらのワンツー。宮﨑はジャブ&ローを出しながら右へ回り込み、矢のような左ストレートを打ち込む。百花は宮﨑の足を止めるためか、ローを多用する。ジャブを突き、回り込みながら左ミドルを蹴る宮﨑。  2Rもジャブと左ミドルを多用する宮﨑は、百花が右を伸ばしてくるとすかさず右フックを合わせる。宮﨑が飛び込んでのワンツーをヒットさせると、大きくバランスを崩す百花。右回りに追って来る百花に宮﨑が左ストレート、百花は鼻血を出してドクターチェックを受ける。再開後、百花は一気に距離を詰めてパンチを打ち、宮﨑は前蹴りで押し返す。  3Rも前に出てくる百花をジャブと左ミドルで迎え撃つ宮﨑。百花はワンツー・ローで行くが、必ず宮﨑は貰いっぱなしにならず攻撃を返す。次第に百花の鼻からの出血が酷くなり、2度目のドクターチェックに。再開後も前へ出てワンツーから蹴りへつなぐ百花。宮﨑は左ボディから右フックを返し、百花が近付いてくると右ロー。宮﨑は百花の突進を回り込んでかわすと左ストレート、百花がリターンする頃にはもうその場にはいないステップワークで翻弄する。  宮﨑がテクニックで完封する形で判定3-0の勝利を収めた。マイクを持った宮﨑は「私は今日を迎えるにあたって、自分の不甲斐なさとか自分の弱さに打ちのめされて、自分って弱い人間だなって思った時もあったんですけれど、でもいろいろな人が手を差し伸べてくれて支えてくれて、今日こうやって勝利することが出来ました。いつも本当にありがとうございます。私は辛い時や苦しい時に世界中には自分以外にも頑張っている人がたくさんいると思うと凄く踏ん張ることが出来るし、前に進むことが出来ます。  だから自分も誰かにとってそういう存在になれるように、もっとチャンピオンとして強くなって頑張りたいと思います。そして姉の若菜が王者になるまで、姉妹同時王者という夢を叶えるまで私は王者で居続けます。自分の夢がかなうということは誰かの夢を奪うことになるし、誰かの夢を踏みつぶすことになってしまうけれど、それでも私にはかなえたい夢があるので、王者として認められるようにもっともっと頑張ります」と、涙ながらにマイクアピールした。 [nextpage] ▼第9試合 -59kg契約 3分3R延長1R○山川賢誠(Kickboxing Academy Sapporo/フェザー級8位)KO 2R 2分14秒 ※右フック×森本“狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラAKK/フェザー級9位)  山川は北海道在住のファイターで、2018年にはRISEバンタム級王座決定トーナメントに出場。2019年4月大会からフェザー級に階級を上げ、11月に初開催された『RISE NORTH』では堂々メインを務め、タイ人選手に勝利。サウスポーからの蹴りを得意とするが、打ち合いも辞さない。対戦相手の欠場によりキャンセル、追突事故に巻き込まれて負傷により欠場と不運が重なっていたが、2021年4月にホームリングの『BOUT』でNJKFスーパーバンタム級王者の久保田雄太を右フック一発で初回KOに沈めて復活した。前戦は7月に梅井泰成にTKO負け。戦績は14勝(7KO)8敗2分。  森本は空手出身のアグレッシブファイターで、パンチ、ハイキック、ヒザ蹴りとどの技でも倒せる破壊力の持ち主。RISEを盛り上げてきた主力選手の一人だったが、2019年7月の『ONE』でジョシュ・トナー、9月のRISE幕張大会でタリソン・ゴメスに判定負けを喫し、スーパーフェザー級に階級を上げての前口太尊戦でも判定負けで3連敗。今回はその前口戦(2020年9月)以来の復帰戦となる。  1R、サウスポーの山川とオーソドックスの森本の蹴りが交錯。森本は山川の蹴りに右ストレートを顔面とボディに合わせていくが、バックハンドブローにいったところでかわされて山川の右フックでダウンを奪われる。立ち上がった森本は右ストレートでどんどん前へ出るが、山川は左ミドルと前蹴りで突き放す。森本はコーナーへ追い詰めようとしたが、山川はジャブで脱出。森本の右オーバーハンドがヒット、さらに右ストレートを顔面とボディへ打つ。  2Rも森本は右を放ちながら前へ出る。山川はヒザと前蹴りで迎え撃ち、森本は思い切り右オーバーハンドを繰り出して山川を下がらせる。森本の入り際に右フック、左ストレートを合わせて離れる山川だが、森本が思い切り伸ばす右に後退。しかし、左フックからの右フックがヒットすると山川が一気にラッシュ。左ストレート、右フックを何度も被弾し、森本がダウンを喫する。  山川はここぞとばかりに右フックを連打、一方的に打たれてフラつく森本を見てレフェリーが試合をストップ。山川が狂犬を撃退した。  マイクを持った山川は「ランキングは自分の方が上ですが狂犬選手という凄い名前のあってタイトルマッチをやっている強い選手だったので、凄いプレッシャーとか恐怖心が初めてあったのですが結果として出てよかったです。今までは勝ったり負けたりだったんですが、自分もフェザー級のタイトル戦線に食い込んで行くので応援よろしくお願いします」と、朴訥とした雰囲気の喋りでアピールした。 [nextpage] ▼第8試合 第3代ウェルター級(-67.5kg)王座決定トーナメント 準決勝 3分3R延長1R×都木航佑(ボスジムジャパン/KROSS×OVER認定KICK初代-67.5kg王者)判定0-3 ※28-29×2、27-29○稲井良弥(TARGET/第4代DEEP☆KICK-70kg王者)※稲井が決勝へ進出。 “ブラックパンサー”ベイノアが階級アップのため返上したRISEウェルター級の新王者を決めるトーナメントが4選手で行われる。今大会ではDEEP☆KICK-70 kg王者で6勝(5KO)無敗の稲井とKROSS×OVER認定王者で5勝(3KO)無敗の都木が対戦。DEEP☆KICK とKROSS×OVERの無敗王者対決となる。  1R、強い前蹴りと右ミドルを蹴る稲井に都木は右ローを返す。積極的に蹴りを上中下と蹴っていくのは稲井、都木は右ローから左ヒザにつなぐとロープを背負った稲井へもう一発左ヒザ。その後も左右に構えをスイッチしながら左ヒザを狙う都木に稲井は右ボディストレート。稲井はパンチで入り込んでいき左フックを打つ。  2Rは左ローを多用する稲井はいきなり左右フックで入り込む。都木は右を打ってからの左ヒザ。左右フックで攻める稲井に都木も打ち合ってヒザも蹴り合う。前に出る稲井が左右フックを振り続ける。都木も左ヒザをしっかり蹴り返す。飛び込んでの左右フックをヒットさせる稲井が手数で優ったか。  3Rもパンチから左ヒザのコンビネーションを見せる都木に稲井のワンツー・スリーがヒット。稲井が詰めると今度は都木の右強打がヒットし、稲井の身体が泳ぐ。それでも前に出る稲井に都木は左ヒザ。さらに右フックをもらってクリンチする稲井だが、離れると前へ出る。左フックを打ち、都木の右フックをかわしての稲井の左フックに都木が巻き込まれるように倒れ、これがダウンに。これが逆転の一打となり、都木はワンツーからの左ヒザで攻め込むが稲井の左フックに大きくのけ反る。都木のバックハンドブローに右フックを返す稲井。最後は打ち合いとなったが、ダウンを奪った稲井が判定3-0で勝利を収めた。  稲井は「本当はもうちょっとあっさり勝ちたかったんですけれど、僕の前の試合がKO続きで今やっとアップ出来たって感じで、今から何ラウンドでもまだまだやれます。タイトルマッチはもっともっと強くなって帰って来るので応援よろしくお願いします「と強がりのようなマイクで締めくくった。 [nextpage] ▼第7試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R○門口佳佑(EX ARES/同級3位)KO 1R 1分51秒 ※3ノックダウン×小崎貴誠(GREEDGYM)  参戦が決定していたJOE.TEPPEN GYMが新型コロナウイルス陽性のため欠場。代替選手として福岡の小崎が門口と対戦することに。小崎はリアルディールから独立し自身のジム=GREEDGYM を設立。選手としては2018年10月以来の現役復帰となる。戦績は12勝(7KO)7敗1分。元バンタム級8位。  門口は『ABEMA』で行われた企画『VS 那須川天心』でトーナメントを勝ち上がり那須川天心と対戦したことで名をはせた空手出身の選手。その後、RISEで2018年7月にプロデビューすると、攻撃力の高さを活かして9戦無敗(1引き分け)を誇っていたが、2020年12月のフェザー級王座次期挑戦者決定戦で竹内将生に敗れ、挑戦権を逃した。2021年5月には平野凌我に判定勝ちも、7月には魁斗に敗れて今回が再起戦。9勝(2KO)2敗1分。  1R、サウスポーの門口は速いワンツー、さらに左三日月蹴り。小崎も右ミドルを返す。門口が左ボディから右フック、三日月を蹴って前へ出る。右ストレートを返す小崎だが、門口のボディで下がって行く。門口がコーナーへ詰めて連打とヒザ蹴り、小崎はガードを固めたまま動かずダウンがコールされた。  左目をつむったままの小崎へ門口がパンチの連打からヒザ蹴り、小崎がコーナーを背にしたところで再びダウンコール。小崎にドクターチェックが入って再開後、すぐに襲い掛かった門口がパンチの連打から左の蹴り、一方的な展開でレフェリーがストップし、門口のKO勝ちとなった。  門口はマイクを持つと「前回負けて簡単に次頑張りますと言う気分になれなくて。僕はYA-MAN選手に壮絶な過去とか格闘技に何かが救われたとかはないんですけれど、4歳から格闘技を始めて格闘技が好きで22年間ここまで頑張ってきています。なので何か形に残るものを格闘技人生で獲りたいと思うので、フェザー級のチャンピオンが3月に決まると思うんですけれど、そこを倒して僕がチャンピオンになります」と、タイトルに挑んでいきたいとアピールした。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級(-55kg)3分3R延長1R×拓也(S-ROUND/同級5位)TKO 2R 0分49秒 ※セコンドからのタオル投入○京谷祐希(山口道場/同級7位)  拓也は2016年RISING ROOKIES CUPバンタム級優勝の実績を持ち、2017年6月から2019年3月までは破竹の6連勝。2019年11月に津田鉄平、2020年1月にはイ・スンヒョンに連勝するも、2020年11月に拳剛に初回KO負け、2021年10月に良星に判定負けと連敗中。1月大会で寺山遼冴との試合が組まれていたが、寺山の欠場で試合が中止となっていた。戦績は15勝(2KO)5敗。  京谷は強打と当て感の良さで連戦連勝。2010年に『DEEP☆KICK』で皇治と対戦し、当時無敗だった皇治に初黒星を付けた。2012年6月には『Krush』で武尊と対戦し、当時5戦5勝の武尊からダウンを奪った末にドクターストップでTKO勝利、武尊にプロ唯一の黒星を付けている。2016年10月には『HOOST CUP』にて玖村修平からも勝利を収めるなど実力者ぶりを発揮した“伝説の壊し屋”。その後、怪我のため試合から離れたが2019年9月のRISEで約3年ぶりに復帰。2021年は5月に寺山遼冴と引き分け、7月に川上叶に判定負け、11月の植山征紀戦では偶発的なバッティングで負傷判定による勝利とすっきりしない試合が続いており、そろそろ本領発揮といきたいところだ。戦績は17勝(10KO)8敗2分。  1R、サウスポーの京谷はジャブと左インローでジリジリと前へ出ていく。サウスポーのセオリーである右回りではなく、左回りだ。左ボディストレート、左ミドルとボディを攻める京谷に拓也は右ストレートを合わせに行く。京谷のインローがローブローとなって試合再開後、京谷の右アッパーからの左ストレートが奇麗に入ってダウンを奪う。再開後、左をボディと顔面に打ち分ける京谷。拓也はガードを固めて凌いだ。  2Rが始まると同時に拓也の左スネの腫れをドクターがチェック。再開後、京谷は容赦なくその左足の膝下へ左右のローを蹴る。さらに左ボディストレート。ワンツーの連打でダウンをとったところで、拓也のセコンドからタオルが投入された。  快勝を収めた京谷はマイクを持ち、「今日の僕、カッコよかったですか? 試合前に練習付き合ってくれた鈴木真彦、誕生日おめでとう。ナイスなプレゼントが出来たと思います。僕は今まで自分の良いところを隠していたんですけれど、今年6月のビッグイベント、僕を呼んでも面白いと思います。どんな相手が来ても完封して見せますので、良かったらお願いします」とアピールした。 [nextpage] ▼第5試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R×鳩(=あつむ/TSK Japan/WMCインターコンチネンタルバンタム級王者)KO 2R 1分11秒 ※パンチ連打○翼(TARGET/元ジャパンキックボクシング協会バンタム級王者)  鳩はムエタイで合計5本ものベルトを獲得するなど試合経験を積んでいるが、2021年4月のRISE参戦では金子梓に判定2-0、7月のNO KICK NO LIFEではHIROYUKIに2RでKO負けと連敗。9月と12月にはONEムエタイのオープンフィンガーグローブ戦でKOUMAとGANG-Gに引き分けている。  翼は2019年11月大会で流血戦を制してジャパンキックバンタム級王者となり、デビュー以来9戦無敗を誇っていたが、2020年11月の『ジャパンキック』でWBCムエタイ日本統一&NJKFバンタム級王者の一航に判定で敗れ初黒星。2021年7月の『NO KICK NO LIFE』では加藤有吾にも判定負け。ジムを移籍してRISEに初参戦する。RISEに参戦している金子梓の実弟であり、鳩はRISEで兄に続いて弟と対戦することになった。  1R、鳩はサウスポーの翼に対して左回り、翼は前へ出て距離を詰めながら左ストレートを打つ。鳩は左ボディから右フックを狙うが、翼は右フック。鳩は右ミドル。残り30秒を切ったところで翼が打ち合いに行き、ロープを背負った鳩も応える。両者とも距離が近い。前へ出て手数も出していくのは翼で、左右フック連打での右フックでラウンド終了間際にダウンを奪う。  2Rは翼の強い右ローからのスタート。鳩は思い切り左右フックを振って前へ出る。それに翼は左ミドルで対抗。積極的に打ち合いに行く翼に鳩も応戦するが、翼の勢いが優る。コーナーに詰めた翼の左右フックで鳩がダウン。再び左右フックの連打で前へ出る翼に鳩は防戦一方となり、左フックで倒れたところでレフェリーがストップ。翼が移籍第一戦を見事なKO勝利で飾った。  翼はマイクを持つと「僕はずっとRISEに出場することを目指していたんですけれど、そのためTARGETに移籍して今回初参戦ということでKOで勝てました。今日、僕のことを初めて知る方が多いと思うんですけれど今後も応援よろしくお願いします」と話した。 ▼第4試合 スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R×チャッピー吉沼(フリー/同級6位)判定0-3 ※28-30×3○麻火佑太郎(PHOENIX/元TENKAICHI G ライト級王者) ▼第3試合 ヘビー級 3分3R×チャン(MONSTAR GYM)判定1-2 ※30-29、29-30、28-29○針谷 耕(EX7) ▼第2試合 ミドル級(-70kg)3分3R延長1R○翔真(SEED GYM/同級11位)判定3-0 ※30-29×2、30-28×康輝(キング・ムエ) ▼第1試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R×嶋田将典(Stay Gold/同級5位)判定0-3 ※25-30×3○藤井重綺(トイカツ道場/King of Rookie 2021 -60kg級優勝)
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