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インタビュー

【ONE】五輪戦士と戦う猿田洋祐「家族と離れて狂気が目覚め研ぎ澄まされてきた」「バラートを下がらせたい」「ブルックスとやらないと終われない」=2月11日(金)

2022/02/08 16:02

無理に面白い試合をするのではなく、自分が勝ちにこだわって必死な姿を見せる

──どんな自分をこの試合で見せたいですか。

「もちろん、前回見せられなかった部分を見せたいし、前回よりも良い試合を見せたいとは毎回思っています。子どもが生まれて、家族のために頑張ろうという気持ちになるのかなって思っていたのですが、意外と変わらなくて。まだ赤ちゃんと一緒には住んでいないんですが、毎日写真見たりして可愛いなって思います。今奥さんが実家に帰っていて、自分は一人暮らしなんですね。それが1カ月くらい経ちました。

 それで初心に帰ったというか、結婚する前に似た気持ち、格闘技だけを考えていた時の気持ちになっていて、狂った部分というか、狂気が目覚めてきた。研ぎ澄まされてきたなって感じています。家族のことを考えることはもちろんですが、今は格闘技のことを考える時間が増えたし、集中できている。勝利に飢えている。ずっと観客を楽しませるというか、勝ちにこだわってONEにきたので、その気持ちに戻って、自分の気持ちを見せられる試合にしたい。そうすれば、自然と周りが楽しんでくれる。無理に面白い試合をするっていうのではなく、自分が勝ちにこだわって必死な姿を見せる、そんな試合をバラート選手とできれば面白い試合になると思います」

──どんな展開を想定していますか。

「もちろん良いイメージは持っているんですけど、激闘になると思っています。シーソーゲームになるのかなって。向こうが攻め込んで、自分が我慢する展開もあるし、逆にバラート選手が疲れてきたところで自分がグッと攻める展開もあるだろうし。激しい試合になると思いますね。苦しい試合になるという覚悟はあります。最後は、フィニッシュですね。打撃かサブミッションでフィニッシュする。そうすれば、自分の次の目標とか、ゴールに向かって良いアピールになると思いますので、狙っています」

──王者がジョシュア・パシオ、1位がボカン・マスンヤネ、2位がジャレッド・ブルックス、3位に猿田選手、4位が箕輪ひろば選手、5位にアレックス・シウバという、現在のONEストロー級についてどう感じていますか。

「盛り上がってきましたよね。ジャレッド・ブルックスが来て。彼のことは、5、6年くらい前から注目していたんです。HEARSで練習したことがあって、その時に自分がストロー級に階級を落として間もない時、修斗のチャンピオンにもなっていない時でした。本当に衝撃を受けましたし、練習してこんなに強い奴が同じ階級にいるんだって思いました。そんな風に思ったのは初めてでしたね。去年ONEに来るって聞いて、運命を感じました。約5年前に衝撃を受けて、あんな奴がいるんだってターゲットにしてきた相手だったので、彼とやるチャンスがあるんだったら、やらないと終われないなって気持ちがありますね」

──今の目標は……。

「前回の試合が終わってずっと考えていたんです。ベルトを目指すのか、またパシオと戦うのか。4回目ってあるのかなって、本当にそれを自分がやりたいのかなって。あとは、最後は日本に帰ってきた方が良いのかなとか。周りに色々な意見を聞いたりしながら過ごしていました。今の気持ちとしては、前回がああいう負け方だったので、すぐにタイトルマッチとは言えないですし、勝ってすぐにアピールする気もないです。でも、やっぱりONEに来た目的って、日本じゃ戦えない世界の強い選手たちと戦ってみたいっていう気持ちが強かったからONEと契約した。まだ戦っていない、ランキング内の選手、ランキング外の選手もたくさんいるので、そういう選手を一人ずつ倒していきたいなって気持ちがあります。

 それを勝っていくことによって、またタイトルマッチが見えてくるのかなって、違う目標が見えてくるのかなって思います。ストロー級のワールドグランプリをやって欲しいなって思います。ストロー級の層が厚くなってきたと思うので、グランプリをやったら面白くなると思いますし、ジャレッド・ブルックスが来たことによって、さらに注目度も上がってきたなって思うので、面白いんじゃないかなと思います」

──ONEでは5万ドル(約570万円)ボーナス制度が新たに出来ました。

「5万ドルって大きいですよね。モチベーションにも良い影響を与えていると思います。ストロー級でそれだけのファイトマネーをもらえる団体って他にないと思いますし、この一番軽い階級で。夢があるし、それによって日本人選手もそこを目指したいとか、そういう舞台で戦いたいっていう夢が生まれてくると思うので、すごく嬉しいですね」

──最後に、ファンに向けてメッセージをお願いします。

「前回の試合が自分のやりたいことがなかなか出せずに良い結果も出せなかったんですけど、引き続き、こういう良いオファーをもらったので、気持ちを切らすことなく全力で準備をしてきました。見てくださる方の中にも、年齢的に、もう引退した方が良いんじゃないかっていう方もいると思うんですけど、自分の中ではまだ選手として終わっていないですし、何も諦めていないです。このバラート戦に勝って新しい始まりにしたいと思っています。気持ちの込もった激闘になると思うので見てくれたら嬉しいですし、応援してくれたら嬉しいです」

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