中途半端な気持ちなら関わりたくない(榊原CEO)
そんな状況下、2021年6月のRIZIN東京ドーム大会で、朝倉未来に三角絞めで一本勝ちしたものの、大晦日前の斎藤裕とのタイトルマッチに至らなかったクレベル・コイケとの契約更改について、榊原CEOは、「お互いミスアンダースタンディング(誤解)もあったと思いますし、クレベル選手ともREALの山田(重孝)さんを通して進めています」と、交渉を再開したことを明かした。
9月末の時点では、「向こうから話もないです。実際、僕らとクレベルとは契約が無いんですよ。僕らから何か歩み寄る気持ちはまったく無い。まあ、どうするつもりなのかは彼らが決めること。少なくとも年内に出ることはない」と断言していた榊原CEO。
その後、「お互い“和解”と言ったらいいのか、僕らとしての憤りには理由があるんですね。そこをキチッとクリアした上で、起きたことは仕方ないので、今後、そういうことが無いように」話し合ったという。
クレベル陣営は、海外再進出も視野に入れながら、契約更改に臨んでいるが、榊原CEOは、RIZIN参戦にあたり「UFCを目指すのはいい。RIZINに参戦するなら(海外挑戦の)野心を隠しながら、ロイヤリティ(忠誠心)と誇りを持って戦ってほしい」と求めている。それは、ほか選手にも向けられていた。
「タイトルを持った選手たちが、UFCを目指すとかというのはいいんですよ。でも、ほかの選手も押しなべて、誰とはいいませんが、TRIGGERのリング上で、“一緒にUFCへ行こう”というようなことを言ってる選手がいたんだけど、勝手に行け、という感じなんですよ。いま金を貰ってやっているのがRIZINだったら、RIZINを盛り上げてRIZINでベルトを獲ることに全力で向き合ってくれないと。その先にUFCやBellatorという大きな目標があるのは、それはどうぞ、と。でもいまあなたが働いているのはここでしょうと。それだったらそこに対してのロイヤリティと誇りを持って戦ってほしいし、僕らもRIZINに命を賭けてやっているから、選手たちも中途半端な気持ちで関わるんだったら、僕はそういう選手と関わりたくない」と、RIZINでのチャンピオンシップを目指すファイターたちと共に進んで行きたいという。
さらに、「UFCという目標があるんだったら、自分たちは別の道を辿って(行けばいい)。でもUFCに“記念受験”で1回行って来ました、それで一生食えるの? という話で、UFCに行ってランキングに入って、そこで結果が出るまでの実力をつけて、押しも押されぬ形で、僕は選手には行ってもらうべきだと考えるし、そこまでの志と準備が出来ているんだったら、別にRIZINを通過しなくてもいい。ほかの道で行けと」と、UFCに出ることではなく、UFCで勝ち上がる実力を身につけているのかと疑問を呈した。