▼第2試合 キャッチウェイト(86kg) 5分3R
〇手塚裕之(日本)
[3R 3分45秒 TKO] ※左右フック
×アギラン・ターニ(マレーシア)
手塚は農家と格闘家の二足の草鞋を履くファイター。2018年8月から5連勝を飾るも、2020年11月の前戦でMMA9戦無敗の強豪ムラド・ラマザノフに判定負け。連勝がストップした。今回が約1年ぶりの試合となる。
対するターニは、2019年6月に秋山成勲に判定勝ちし、同年10月に岡見勇信にスプリット判定負けも接戦を繰り広げているマーレーシアのスターだ。岡見戦後、ダンテ・スキーロに判定勝ち後、2020年12月の前戦でタイラー・マムガイアに判定負けしており、今回が再起戦となる。
当初、11月に行われる予定だったこの試合が、10月29日実施に決まり、ターニの希望で86kg契約となった。
1R、ともにオーソドックス構えから。手塚の右の蹴りに、サウスポー構えにスイッチするターニは左の蹴りもローブローになり中断も再開。
左ミドルから左バックフィストのターニだが、その打ち終わりにボディロックからテイクダウンは手塚! ハーフから細かいパウンド、マウントを奪いリアネイキドチョークを狙うが、そこで落として立ち上がるターニ。
右ハイを打つターニ。その打ち終わりに組んでまたもテイクダウンは手塚。バタフライガードのターニはフルガードに戻すと、パウンドからパスガードは手塚! 再び背中を見せたターニにリアネイキドチョークも、またも正対して落とすターニ。手塚はその立ち際ヒザ蹴りもそれをボディロックからリフトしテイクダウンはターニ! 立ち上がる手塚。
2R、ターニのバックフィストをかわして組む手塚。切るターニはボディロックテイクダウン。上半身を金網で立てて立ち上がると、なおもダブルレッグテイクダウンを狙うターニ。しかし切る手塚。肩で息をするターニに右ローは手塚。さらに組んでボディロックから崩しもここは切るターニ。ワンツーから右を振る手塚。ターニもサウスポー構えから右ジャブを突く。
手塚は右ハイも空振り。右ローを当てる。ターニの左の蹴りを掴んで組みに行く手塚だが、切るターニはジャブ、右アッパーを突く。左右フックを肩口に当てる手塚。ターニは胴に組むが、それを突き放す手塚にターニは尻餅! 追ってパウンドの手塚の足を手繰るターニ。
3R、クリンチボクシングからヒザをマットに着いてのダブルレッグを狙うターニ。切る手塚は詰めるが、左の蹴りはターニ。左ジャブ、右ストレートも。手塚が入ると左ミドルを合わせる。詰める手塚は右ロー。左ジャブのターニ。右ロー! 左右ボディは手塚。左フックも振るがブロッキングするターニはワンツーから右ハイ!
テンプルにかすった手塚は両手をマットに着いてニアダウン。後退。しかし、手塚は左右フックを当てると、左アッパー、さらに右フックをしっかりターニの顔面を打ち抜き、棒立ちにさせると左右のラッシュ! 打たれるままのターニを見て、レフェリーが試合を止めた。
劇的な勝利に、手塚はバック宙。カメラに向かって母親に英語で感謝の言葉を述べた。
試合後、インタビュアーのミッチ・チルソンから「スゴイネ! 3R、ハイキックをもらってピンチに陥ったのになぜ逆転できたのか」と聞かれた手塚は、「ハイキックでピンチだったけど、米食ってコールドトレーニングを自然の中でやっているので回復出来ました」と、笑顔で語り、「米は裏切らない」を証明した。