ニュージャパンキックボクシング連盟『DUEL.22』2021年10月31日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
▽第1部
▼メインイベント ミネルヴァ アトム級ランキング戦 2分3R〇祥子JSK(治政館/ミネルヴァ アトム級3位)判定3‐0 ※30‐29、29-28、30-28×久遠(=渡辺久江/ZERO/初代DEEP女子ライト級王者) 今回、リングネームを久遠に変更する渡辺は2002年4月にMMAでデビューし、得意の打撃で活躍。パンクラスとスマックガールで一時は9連勝を飾り、2004年5月にはTBSのゴールデンタイムで2週にわたって放映された『黄金筋肉 女子総合格闘技最強女王決定トーナメント』で優勝。2006年8月にはしなしさとこを歴史に残る豪快KOで破り、DEEP女子ライト級王座に就いた。2007年12月に一度引退したが、2016年2月に復帰。2月に『WSOF GC JAPAN』でイ・イェジを右フック一発でKOし、大きなインパクトを残したがMMAは2016年6月の試合が最後に。
2002年9月からは女子ボクシングとの“二刀流”で2勝1敗1分の戦績を残す。さらに2003年1月からはキックボクシングとの“三刀流”で活動し、全日本キックボクシング連盟の女子大会『Girls SHOCK』のエースとして活躍。IKUSA -U50 初代戦女王決定戦、WPMF日本女子ミニフライ級王者決定戦などタイトルマッチも経験し、2010年8月にはシュートボクシングでRENAとも拳を交えている。キックボクシングでの戦績は9勝3敗1分(シュートボクシングも含む)。
今回は2016年大晦日に岡田敦子にキックルールで勝利して以来の試合となる。
対する祥子はアマチュアで試合を重ね、2012年6月にプロデビュー。出産から約6年間のブランクを経て、2019年1月にリングに復帰した。現在は2人の子どもを育てながら選手として活動するとともに、所属ジムとフィットネススタジオを代表として切り盛り。平岡琴、ぱんちゃん璃奈、Ayaka、伊藤紗弥といった強豪たちと拳を交え、タイトルマッチ経験も多い。前戦は2021年5月に『KNOCK OUT』でミネルヴァ・アトム級王者erika(=名前の後にハートマーク/SHINE沖縄)に判定で敗れている。
1R、祥子がプレッシャーをかけながら左ミドル。久遠は距離を取りながら下がり前蹴り、飛び込みながらパンチを振るう慎重な攻め。
2R、祥子は左前蹴り、左ミドルを久遠のボディに突き刺して削っていく展開。久遠は右ストレート、右ミドルを返すものの試合感覚が取り戻せてないのか、手数は少なく、このラウンドもひたすら下がるのみで印象は良くない。ジャッジ三者とも祥子を支持。
3R、勝負に出た久遠はようやくパンチを強引に当てていく。祥子も左の蹴りを出して、パンチでも応戦。ラッシュを仕掛ける久遠がパンチをヒットさせる場面もあったが、時間切れ。判定で勝利した祥子は大泣きした。
よほど悔しかったのか、久遠は試合後から翌日までSNSに投稿を連投。「1、2R行けなかった」「なんで蹴らなかったんだろう」「やっぱスタミナ怖くて行けなかったんだな」との反省から「もうね、色々取り戻した感。次の試合が楽しみ」「祥子選手リベンジするぞ〜!」「試合したい」「KOしたい」と徐々にポジティブなものへと変わっていった。
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▼セミファイナル ミネルヴァ スーパーフライ級ランキング戦 2分3R△IMARI(LEGEND/ミネルヴァ スーパーフライ級2位)ドロー 判定1-1 ※30‐29、29-30、29-29△NA☆NA(エスジム/ミネルヴァ スーパーフライ級5位)
IMARIはジュニアキック出身で、Bigbangアマチュア45kg・51kg級王者に輝くなどアマチュア戦績25戦23勝1敗1分。2018年8月にプロデビュー。レベルの高い技術を持ち、戦績は5勝1敗2分。2月にはNJKFミネルヴァスーパーフライ級王者・聖愛に挑戦したがドローで王座奪取ならず。今春に高校を卒業したばかりの18歳。
対するNA☆NAは2019年6月にプロデビューし、J-NETWORKで試合経験を積んできた。小柄な体型ながら果敢な打ち合いを挑むタイプで、2020年6月と2021年1月にKrushに参戦したが連敗。7月には『戦場』のリングで初のヒジ打ちありルールに挑戦し、有里から判定勝ちを収めた。
1Rから距離を詰めてワンツーからの連打で勝負に出るNA☆NAに対し、IMARIはパンチで応戦しながら左右の蹴りを交ぜていく。
2Rもパンチ連打のNA☆NAに、IMARIは右ローをこつこつ当て前蹴り。NA☆NAのパンチを被弾しながらも、IMARIは気持ちの強さを出すようにパンチも返す。
3Rも勢いの止まらないNA☆NAはパンチ主体の攻めで前進し、IMARIも左ロー、左ミドルを返していく。お互いに手数を出し合う攻防は引き分けに終わった。
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▼第2試合 58kg契約 3分3R 〇パヤヤーム浜田 (キング)KO 3R 1分25秒 ×渡部瞬弥 (エスジム)
12戦1勝11敗の浜田と、4戦1勝3敗の渡部の共に2勝目を懸けた戦い。1Rから渡部が右ミドル、左右ロー主体の攻めで主導権を握る。2Rも渡部が前進し、浜田は攻撃を受けながらほぼ下がるのみの展開で印象は悪い。終盤には浜田が左ストレートを当て反撃。
3R、渡部は右ハイを当てるが、浜田は左ボディストレートをクリーンヒット。これで一気に後退した渡部に浜田はラッシュを仕掛けてボディへの集中打。浜田がテンカオを突き刺すと、渡部は倒れ立ち上がれず。浜田の逆転KO勝ちに場内は沸いた。
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▼第1試合 スーパーフライ級 3分3R 〇愛輝(ZERO)判定3‐0 ※30-28×3×佐々木良樹(GRABS)※デビュー戦
▽第2部
▼メインイベント フェザー級 3分3R ※ヒジあり×獠太郎(DTS)判定0‐3 ※28‐30×3〇財辺恭輔(REON)▼セミファイナル 57.5kg契約 3分3R ×渋谷昂治(東京町田金子)判定0‐3 ※28‐30×2、27-30〇大稚YAMATO(大和)
▼第2試合 スーパーフェザー級 3分3R 〇史門(東京町田金子)TKO 2R 1分42秒 ×細川裕人(VALLELY)※デビュー戦
▼第1試合 ミネルヴァ ピン級 2分3R×斎藤千種(白山道場/ミネルヴァピン級7位)判定0‐3 ※27‐30×3〇撫子(GRABS)