2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMMにて『Yogibo presents RIZIN.31』が開催され、混沌としてきたフェザー級戦線について、大会後、榊原信行CEOがワールドGP開催プランを明かした。
メインイベントでは、RIZINフェザー級王者の斎藤裕(パラエストラ小岩)が、挑戦者・牛久絢太郎(K-Clann/DEEPフェザー級王者)に2R4分26秒、TKOで敗れ、王座陥落。
そのほかの試合でも、元UFCの金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)が芦田崇宏(BRAVE)にTKO勝ち、中村大介(夕月堂本舗)が新居すぐる(ポテンシャル)に腕十字で一本勝ち、朝倉未来と同門の白川陸斗(トライフォース赤坂)がGRACHAN王者の山本琢也(パラエストラ千葉)にサッカーキックでKO勝ちでヴガール・ケラモフ戦をアピールするなど、フィニッシュ決着で存在感を示した。
また、同大会を解説した萩原京平(SMOKERGYM)が、11月28日の『RIZIN TRIGGER』神戸ワールド記念ホール大会のメインで昇侍(トイカツ道場)と対戦するなど、フェザー級戦線が活発化している。
そんな中、『RIZIN.31』横浜大会後に榊原CEOは、「年末に向けてどういうマッチメイクをどういうストーリー展開で進めるかは、もう一回、白紙に戻して考えるくらい、いろんなことが起きた、新しい選手の躍動がみられた素晴らしい大会でした」と総括。
「タイトルマッチは、今回メインの斎藤にオールベットして『I am the Champion』というコピーにして、ピンでポスターも作って……それが全部一気にガタガタと崩れる──本当に牛久の『これで自分もやってきて良かった陽の目をみます』と、ベルト巻く時に大喜びして言っていましたが──これがあるから止められないという結末でした。あの一瞬の刹那の跳びヒザでの怪我による試合の続行不可能、ドクターストップという結果は、今後の展開の中で、2人の再戦も見たいと思ってもらえるファンも多くいるんじゃないかと思うし、プロモーターとしてもその機会を作っていきたい」と、斎藤vs.牛久の再戦を組みたいとした。
その上でフェザー級について「フェザー級は混沌というより、すべてがシャッフルされて、さあどう展開しようかというところではありますが、すごく緊張感の詰まったいい試合ではありました。(大晦日も)これから考える感じになりますね。金原が言ってたみたいに『横一線』という言葉通りに並んだかな。牛久選手がベルトを獲ったので、チャンピオンとしてどういう戦いをしていくか、いきなりDEEP王者としてワンチャンかけて、初参戦でタイトルマッチをモノにして、今後RIZINでどういうドラマを見せるか期待がありますが、今ままでのRIZINでいうと、“ここからがスタート”なので、フェザー級を年末に向けどう進めるかはゆっくり考える」とした。
メインの勝者が朝倉未来と対戦という「既定路線」では無い可能性もあるという。
「牛久選手が斎藤選手に勝ったから、牛久と朝倉で一足飛びに持っていく感じではないです。そこも含めて、ファンの声にも耳を傾けてしっかり組み立てたい。もうすこしプロモーターとしてもひと捻り、ふた捻りする必要があると思っています。今大会も格闘技の魅力が全部詰まって、いろんなアップセットも起きて、どこをどうまとめていくかが、我々のこれからのアイデアとか知恵比べになるのかなと。ファンの人たちが求めるものをどう一歩、半歩先を行って、フェザー級の熱をどう大晦日、そして来年に向けてしっかり考えたいと思っています」と、再考し、大晦日以降にも繋げたいという。
そこで浮上するのが、Bellatorとの協力関係も含め、来日選手の緩和による、フェザー級ワールドGPの浮上だ。
「来年ワールドグランプリという形でフェザー級は面白いんじゃないかと。今日の東京はコロナの感染者数は19人。それが全てではないけど、その19人に出会うことのほうが奇跡に近いと思いますし、当然コロナとの共存共栄は必要で、イベントの半分という規制やソーシャルディスタンスということではなくなってほしいと思っています。外国勢の入国緩和も大きく前進を期待していますし、外国勢を入れた形でグランプリをやりたいし、その最有力はフェザー級となります」
「横一戦」のフェザー級戦線で、実績的に頭ひとつ抜けている感があるのが、クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)の存在だ。しかし、「契約は無い」と発表後の進展は無い、という。
「特には(進展は)無いですね。“横一線”で抜けてるかどうかも分からない。、いずれにしても、クレベル選手サイド、マネージャーの山田(重孝REAL代表)さんからも、正式に僕らはアプローチはない。どうしようもないという状態なので、メディアの方とかにアナウンスして、取材を受けて、記事を通じて知る状態です。契約もどんなイベントもそうですが、真っ先にプロモーターと話すべきじゃないかという気がしていますけどね」と、今後のクレベルの参戦については、陣営からの連絡次第とした。