「虎の穴に入らないと虎の子を得られない」──京平はそれが出来る(吉鷹)
打撃では、所属のSMOKER GYMで松山誠代表の喧嘩空手を習い、出稽古の「チーム吉鷹」ではK-1で活躍中の和島大海と、さらにボクシングでも元三階級制覇王者の長谷川穂積氏の教えを受け、元OPBF東洋太平洋&元日本スーパーウェルター級王者・細川貴之氏とも練習。さらに組み技では、CARPE DIEM BJJ 芦屋に通い、岩崎正寛の指導を受け、MMAではパラエストラ東大阪のプロ練習で金太郎らともスパーリングを積んできた。
「キツイ展開? そういう勝負を向こうがしたいと言っているのなら、こっちからすれば望むところ。その勝負になってもこっちは全然負ける気はしていないし、そういうしんどい試合をやる準備を僕もしてきているので、最終的には気持ちの差で勝敗が分かれるはず」と、追う者の強さを見せる。
チーム吉鷹ではサウスポーのK-1ファイター和島大海と練習を積んできた。
萩原を指導する元シュートボクシング日本スーパーミドル級王者の吉鷹弘氏は、2019年から5勝1敗の萩原について「京平は身体が柔らかいので打撃をかわすことができる上に、頑丈であまり打たれていないところが強みになる。どんなに強いムエタイの選手でも、10連勝10KOの日本人キックボクサーとの対戦は嫌がるもの。萩原は、その日本人キックボクサーと同じように相手が恐れる立場にいる」と評価。
その上で、「ウチには8人もサウスポーがいるので、そこも利点だった。朝倉選手に負けている選手は、みんな中に入れないで後退させられている。昔、マイク・タイソンにKO負けした選手は、みんな下がって負けた。そんな中でイベンダー・ホリフィールドは前へ出て、タイソンを破った。“虎の穴に入らないと虎の子を得られない”。これは技術だけの問題ではなく、気持ちが伴っていないとダメなんです。京平はそれが出来る」と、経験・実力差を埋めるものを持っていると後押しする。
また「相手の弱いところで勝負するのが格闘技」という朝倉未来が、組み技で来ることも萩原は想定している。平本蓮戦で組み技を指南したCARPE DIEMの岩崎正寛との練習は今でも続いている。
「そこの展開に関しては柔術家の岩崎さんとの練習で、作戦を練ってもらってやってきたので、向こうが組み付いてきても切ることができるし、そこから打撃を当てる練習もしてきています。その展開になってもこっちは準備できているし、向こうがそういう勝負を仕掛けてくるということは僕の打撃にビビっていて警戒しているんやろなと思うし、主導権をこっちが握って、準備してきたことを出すだけなので全く不安はないですね」
RIZIN初の『LANDMARK』で最後にリングの上に立っているのは、朝倉未来か、萩原京平か。