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7月21日(日)、東京・新木場スタジオコーストで開催される「PANCRASE 307」にて、ハファエル・シウバ(王者/ブラジル)vs 金太郎(パンクラス大阪稲垣組/1位)のバンタム級キング・オブ・パンクラス・タイトルマッチが行われることが決定した。また、同試合ではPANCRASE初の本格的なドラッグテストも行われる。
▼バンタム級 キングオブパンクラス タイトルマッチ 5分5R
ハファエル・シウバ(ASTRA FIGHT TEAM/第3代王者・防衛1/30勝6敗)
金太郎(パンクラス大阪稲垣組/1位/15勝8敗2分)
シウバは2018年5月、上田将勝の引退試合となったバンタム級暫定王座決定戦で判定勝利し戴冠。2019年3月大会で瀧澤謙太に1R、リアネイキドチョークで一本勝ちし、暫定王座の初防衛に成功した。その後、正規王者だった石渡伸太郎が同級ベルトを返上したため、ハファエルが正王者となっていた。
【写真】金太郎はサウスポー構えから身体を倒しての右のまさかりキックでTSUNEをKO
対する金太郎は、DEEP KICKやTHE OUTSIDER、ライジングオン、DEEPなどを経て、2012年11月にPANCRASE初参戦。白星と黒星を繰り返していたが、2017年12月の土肥潤戦以降、合島大樹、アラン“ヒロ”ヤマニハ、TSUNEを相手に4連勝。うち3試合でKO・TKOを記録している。2019年4月14日には、バンタム級1位のTSUNEを右ハイキックで1R KO。6位から1位にランクアップし、今回のベルト初挑戦となった。
強い右ストレート、ローキックなどを持ち、テイクダウンからの肩固め、リアネイキドチョークでの一本勝ちも多い王者シウバ。前日計量から当日体重の戻しもあり厚みのある身体で相手をドミネートし、挑戦者を退けている。
一方の挑戦者・金太郎は、同じブラジルのヒロ・ヤマニハにはテイクダウンで苦しめられながらも、スタンドに戻して左を当てて3R TKOに下しており、我慢の時間を経て、得意の“まさかりパンチ&キック”を繰り出す距離、体勢にいかに持っていくか。シウバの長期政権を阻みたいところだ。
ドラッグテスト導入、結果を公表し罰則も
なお、PANCRASEは同大会からタイトル戦、次期挑戦者決定戦について、米国ソルトレイクシティに本部を置くSports Medicine Research & Testing Laboratory(SMRTL)を通じて、ドラッグテストを行うことを発表。WADA(世界ドーピング防止機構)基準のドーピングチェックが可能なSMRTLで、まずは試合後の尿チェックから行う。PANCRASEは試合後、監視のもとで接種した選手の尿を同機関に送ることになる。
本格的なドーピングチェックには、多額の費用がかかることになるが、PANCRASEの坂本靖広報は、「外国人選手の筋肉増強剤の使用を疑う声が選手・関係者などから上がるようになり、ドラッグテストを導入することにしました。現時点では試合前チェックや全試合チェックは行えませんが、まずはタイトルマッチと次期挑戦者決定戦に置いて、試合後に尿チェックを義務付けることにしました」と説明した。
特筆すべきは、そのドラッグテストの結果を公表すること。坂本広報は、「ドラッグテストの結果は発表します。陽性反応が出た場合は、王座剥奪やサスペンド期間を設けるなど、罰則規定も検討中です」と、今後の運用についてコメントした。