ハビブ「話すことは誰にでも出来るけど、行動出来る人は限られる」
格闘王国ダゲスタンで育ち、UFCでパウンド・フォー・パウンドとして語り継がれるようになったハビブ・ヌルマゴメドフは、コーチとしての成功にもかかわらず、フルタイムのプロコーチとしての地位を求めていない、という。
引退後のインタビュー動画では、「プロのコーチになるつもりはありません。しかし、“兄弟”が戦うとき、私はオクタゴンでの経験が豊富なので、良いアドバイスができると思います。彼らの長所と短所、対戦相手との相性などを知っているから。ただのコーチになるのではなく、もっといろいろなことができると思っています」と語っている。
その後、コナー・マクレガーと同じように、億万長者としてプライベートジェットでの移動もこなすようになったヌルマゴメドフだが、格闘技への情熱は失われていない。
かつての父のように母国で選手を育成し、北米での試合前には、父のように慕うハビア・メンデスのAKA(アメリカン・キックボクシング・アカデミー)で、後輩たちを叱咤し、トレーニングする姿が見られている。同じようにマゴメドシャリポフ兄弟も、ヒカルド・アルメイダを通してマーク・ヘンリーからボクシングを習い、自身のMMAを構築している。
ダゲスタンで培ったフリースタイルレスリングを軸に、AKAで習得した打撃やブラジリアン柔術を融合させ、強豪たちを退けてきたハビブ・ヌルマゴメドフ。スクランブルが主流になったMMAで相手を立たせずコントロールし、フィニッシュしていたハビブのように、“ダゲスタンの戦士たちは、外と交わることでより強さを増してきた。
【写真】前列にハビア・メンデスAKA代表、マーク・ヘンリー、後列にハビブの姿が見える。
Bellatorで、ウスマン・ヌルマゴメドフ、イスラム・マメドフ、ガジヒ・ラバダノフ、ハサン・マゴメドシャリポフたちが勝利した日、チームでひとつの写真に収まったハビブは、「みんな、僕らの夜だった」とコメント。
そして、AKAでの写真をバックに、「言葉よりも行動を。何かを証明しようとしたり、言葉で説明しようとしたりするのではなく、メッセージがあるならば、行動すること。話すことは誰にでも出来るけど、行動出来る人は限られる」と記している。
日曜日の試合後、ダゲスタンファイターたちは、10月23日のBellator初のロシア大会への参戦を希望しているという。