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レポート

【PANCRASE】“稲垣組祭り”神田T800周一に勝利した三村亘「人間の根っこを見せたい」。中村勇太をKOした20歳の“スーパールーキー”木下憂朔は高木健太と対戦へ「海外も視野にベルトが欲しい」

2021/07/28 17:07

スーパールーキー 木下憂朔「まだ20歳、トップまで上って行ける」

 アマチュアの「JMMAF関西」などで5戦全勝(4つの一本勝ち、1TKO勝ち)、プロでもDEEPで2連勝と現在7連勝中の稲垣組の木下は、同年代で『格闘DREAMERS』の宇佐美パトリックとも練習する20歳の新鋭。180cmの長身だ。対するは、PANCRASE東京大会やQUINTETでも活躍中のベテラングラップラー中村勇太(39歳)。

▼セミファイナル ウェルター級 5分3R
〇木下憂朔(パンクラス大阪稲垣組)
[1R 2分34秒 TKO] ※左ストレート
×中村勇太(T-REX JIUJITSU ACADEMY/4位)

 1R、ともにサウスポー構え。左ローから入る木下に、中村は右を振ってコーナーまで押し込むが、すぐに左で差して体を入れ替える木下。離れて左ストレートを突くと、右ハイキックへ。スリップする木下だが、突進してくる中村を左回りでいなす。左のヒザ蹴り、さらに左の蹴りを放ち、そのままオーソドックス構えにスイッチする木下は、サウスポー構えに戻すと、右ジャブ。中村の右ローにカウンターの右を当てる。

 右前手を伸ばして距離を測る木下。右ローを突くが、その打ち終わりに中村は左ストレート! 一瞬、ヒザが落ちた木下は後退。詰める中村に左で差してクリンチは木下。体を入れ替え離れる。なおも右を振り詰める中村に、木下はワンツーの左ストレート! 後方にダウンした中村を見て、レフェリーが間に入った。

 試合後、木下憂朔はリング上で、「パンクラス稲垣組スーパールーキーの木下です。どうでしたか? 次は東京でタイトルにからめるような試合をお願いします。世界を狙っていくようなファイターになるので、皆さん期待していてください!」と笑顔で挨拶した。

【追記】これでアマチュア5戦無敗・プロ3戦無敗。promising young man木下憂朔は9月12日・新木場大会で関東進出も決定。7月大阪大会で中村勇太を1R TKOに下すなど、将来有望な20歳の若者はどこまで駆け上がるか?

 対する高木は1年ぶりの試合。手塚裕之、アレキサンダー・ラカス、菊入正行という強豪相手に3連敗中で、白星をつかみたいところ。いじめっ子気質の本領発揮で、木下にプロの洗礼を浴びせるか。

 試合後の木下との一問一答は以下の通り。

ランカー一人ずつ戦って倒していってもいい

──MMAを始めたのは?

「6歳から空手をやっていて、MMA自体は高校に入って15歳でアマチュアから始めて5年くらい。長いのか分かりませんけど、プロレスを見て育ってきたので、マイクでも盛り上げたくて“スーパールーキー”と言いました。アガってしまって何言ったかよく覚えてないんですけど(笑)、自分のなかではいいマイクでした」

──1R決着が多いが?

「ちょっともう煽りで『豪快なKO』と言ってしまったんで、そこを狙えてよかったです。ワンツーの左ストレートがここ(アゴ)にジャストで入って、追撃も無く終わったんでしっかり効かせられたのはよかったです」

(ランカーの中村に勝ったことは)僕からしたら、有名人と戦っている感じで、アマチュアのときから見ていて、いつか当たるんだろうなとは思っていました。どちらかというとワクワクが大きくて、そんな選手を1RでKO出来て、無茶苦茶嬉しいですね」

──今後の目標を。

「近い目標としてはPANCRASEのベルトが欲しいですね。中村選手が4位で、確実に4位に入ると思うので(※4位にランクイン。3位が高木健太、2位が村山暁洋、1位が菊入正行、王者が手塚裕之。9月12日・新木場大会で木下は高木との対戦が決定)、まだまだ時間はあるんで、ランカー一人ずつ戦って倒していってもいいです。もう(ベルトは)ばっちり見えてます。

 まだ20歳で、まだまだ伸びる可能性は大きいので、トップまで上って行けるかなと。国内だけでなく海外を視野に入れて全然、行けると思っています。今後も今まで以上の試合を見せます。プレッシャーは感じない方なんで、期待されればされるほどワクワクします。どんどん期待してほしいです!」

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