MMA
インタビュー

【修斗】SASUKE「しんどい勝負もどんと来い。修斗に来て良かったと思ってもらえるような試合をお見せします」=7月25日(日)後楽園で工藤諒司と世界王座決定戦

2021/07/23 13:07
 2021年7月25日(日)後楽園ホールで開催されるプロ修斗公式戦のメインイベント(第8試合)にて、「世界フェザー級チャンピオン決定戦」(5分5R)として、環太平洋王者のSASUKE(同級1位・マスタージャパン東京)と、7連勝中の工藤諒司(同級7位/TRIBE TOKYO MMA)が対戦する。  前王者で現RIZINフェザー級王者・斎藤裕が、2021年3月末付けでベルトを返上したたため、空位となっていた王座を両者が争う。  SASUKEは、MMA8勝1敗1分。2016年12月に山本健斗デリカットに判定負けしたが、2019年11月に判定勝ちでリベンジ。2021年1月の前戦では内藤太尊を2R リアネイキドチョークで極めるなど、6連勝中だ。  対する工藤は、MMA10勝1敗1分。2020年12月の前戦では、2年前に判定負けした唯一の黒星の相手・山本健斗デリカットにも左右ラッシュで1R4分28でTKO勝ちで雪辱を晴らし、7連勝をマークしている。  右手前腕尺骨骨折から怪我を繰り返し、長期欠場を経ての覚醒。「世界」に王手をかけた環太平洋王者は、対戦相手の工藤について、「必ずどかかのタイミングで当たると思っていた。危険な匂いがする選手。技術、メンタルを超えた所で強い、生物的な強さを感じる」と評価。  試合展開を「向こうは序盤から飛ばしてくるでしょうね。でも僕は長く戦うつもり。僕は後半にかけて調子を上げていくタイプで、しんどい勝負もどんと来いという気持ちでいます」と、5分5Rで競り勝つ自信を語っている。  一方の工藤も、インタビューで「特に組際の強さは自分が勝っていると思う。もつれた展開になると僕が上回れる。この勝負は先に隙を見せた方が負ける」と語る通り、ひとときも気の抜けない試合になることは間違いない。 「僕の強みはグランドでもスタンドでも勝負できる所です。穴を見つけたら、そこをどんどん突いていく」という“格闘忍者” SASUKEは、「皆さんの期待、想像を越える選手にならなければならない」と、抱負を語った。  なお、同大会のチケットは完売。ABEMA「格闘チャンネル」にて、生中継される。 [nextpage] 試合が終わった時、もの凄く価値のある一戦になっている ──1月の内藤太尊戦での勝利、環太平洋タイトル初防衛おめでとうございました。 「ありがとうございます。周りの皆さんからも『獲るより守る方が難しい』とか『気を引き締めろ』とか色々お言葉を頂きました。でも自分の中ではどの試合も同じ気持ちで挑むように心掛けています。もちろん今持っているタイトルへの想いもありますが、気持ちを変えずに試合に臨んでいます。どの試合でも同じ、腹を括って試合をしています」 ──ジンクスとかは気にしない? 「全然気にしないです(笑)。ネガティブなジンクスは気にしないようにしています。内藤戦も落ち着いて試合に臨めました。プランとしては、相手は簡単に諦めない印象だったので、パウンドアウトよりしっかりサブミッションさせるというものでした。絶対に3Rに息を吹き返すと思っていたので、2Rにフィニッシュできたのは良かったです。作戦を立てて一つずつ潰していくような戦いになりましたね」 ──これで大怪我から復帰以来6連勝となりました。とても大怪我をしていたとは思えない活躍です。 「長かったですもんね(苦笑)。2015年の全日本選手権決勝で右手前腕の尺骨を折りました。バックハンドブローで折って。その時は治ったのですが、次にデビューから2戦目の直前にまた同じ所を折って。折れた腕のまま試合に出て、そのどちらも相手が飯田健夫選手という(笑)。そこから2戦、右手は折れたままで左手一本で戦っていた状態でした。  2016年の年末から治療に入るのですが、そこからが長かったんです。人工骨を入れる手術を受けたんですが、復帰後すぐにまた同じ箇所を折ってしまって。その後は固定具を入れて、ひたすら休ませるようにしました。完全に骨が安定するまで休ませて。安定させるまでに約2年7カ月かかりました」 ──その間ずっと修斗スタッフから「焦るな、休め」と言われていましたね。 「言われてましたね(苦笑)。怪我をしている間、チームメイトの黒部(三奈)さんがベルトを獲ったり、同級生の榎本明が有名選手に勝ったりとか、そういう姿を見て自分の中でも焦りがあって休まなかった……休めなかったんですね。それで長引いてしまった所もあります。21歳の時かな、それくらいの年齢の時って、肉体的にも精神的にも大きく成長する時期だと思うんです。そこで焦りを加速させてしまった。若かった自分には精神的にキツかった」 ──諦めそうになったことはなかったですか? 「ありました。でも辞められなかったですね。何も出来なくてもずっとジムには来ていたんです。シャドーだけでもやりに来ていました。そしたら来る度にジムの会員さんたちが声をかけてくれて、それで救われました。弘中(邦佳)代表が作ったジムのカラーというか、みんなが家族みたいに仲が良くて。それが心の支えになりました」 ──その支えがあったからこそだとは思いますが、復帰後はその思いが一気に爆発するような活躍で6連勝を飾ります。 「ありがたいことです。結果として勝てていますが、弘中さんからも常々言われている事で、連勝して調子の良い時こそ気を引き締めるよう心がけています。もちろん嬉しい気持ちはありますが、連勝中でも気を抜く事はなかったです。もっと上を目指すならば、さらに勝ち星を重ねなければならないし、次に求められる事はもっと高い内容になります。僕はみんなの期待、想像を超える選手にならないといけないと考えています」 ──さらなる高みを目指し、いよいよ世界チャンピオン決定戦のオファーが届きました。対戦相手はこちらも7連勝中の工藤諒司選手です。 「工藤選手とは必ずどかかのタイミングで当たると思ってましたので驚きはありませんでした。もっと早いタイミングで当たると思っていました。うん、“ようやく来たな”という感じです」 ──工藤選手にどういう印象をお持ちですか? 「危険な匂いがする選手。技術、メンタルを超えた所で強い、生物的な強さを感じています」 ──物静かで感情が読み取れない部分を感じます。 「言葉も交わした事がないので、性格的な事は分からないのですが、試合を見てるだけで強さは感じています」 ──打撃で押して組み勝って、トップを取ってパウンド……スタイル的に2人は似ている部分が多いと感じます。 「それはよく言われます。似ているかもしれませんが、お互いベースが違うので、質の違いは感じています。僕は柔道がベースだし、工藤選手はレスリング。タイプは似ていても、中の技術は全然違うものです」 ──その中で勝負のポイントになる所はどこになると感じていますか? 「一発の破壊力は向こうが勝ってると思うので、僕はその一発をいかにもらわないようにするか。一瞬でどんどん状況が変わるような展開になると思います。僕の強みはグランドでもスタンドでも勝負できる所です。穴を見つけたら、そこをどんどん突いていきます」 ──短期決戦になるか、長期戦になるか……。 「向こうは序盤から飛ばしてくるでしょうね。でも僕は長く戦うつもりでいます。僕は後半にかけて調子を上げていくタイプ。しんどい勝負もどんと来いという気持ちでいます」 ──今回ばかりは本当にしんどい勝負になりそうですね。 「際の上手い選手なので、少しでも集中力を欠くとやられるんじゃないかと思います」 ──見ている側としてはとてもゾクゾクする試合です。 「そう言って頂けるのは嬉しいです。多くの方に、この試合が見たかったと言われます。皆さんが『楽しみだ』と言って頂けるのが嬉しい。勝敗はどっちに転ぶか分からないですが、試合が終わった時には、もの凄く価値のある一戦になっていると思います」 ──そしてSASUKE選手といえば勝った後のマイクパフォーマンスにも注目が集まっています。 「最近はマイクのハードルも上がってますよね(笑)。もちろん抜かりなく準備しますよ」 ──SASUKE選手の後押しをするように、当日は大応援団が来場されますね。 「ありがたい限りです。チケットの完売がなければもっと増えていました。皆さんから温かい言葉が力になります。感謝してもしきれないです。当日は声は出せませんが、皆さんの気持ちが爆発するような試合をお見せしますよ。しっかり準備はしてきたので、皆さんの期待と想像を超える勝負を見せて、世界チャンピオンになります。時期的にオリンピックと被りましたが、修斗に来て良かったと思ってもらえるような試合をお見せします。当日は第1試合からメインまでをストーリーとして見て頂きたいです。絶対に後悔はさせません」 ──今大会は当日券の販売もなく、完全完売となりました。会場に来れない方はABEMAでの生中継でお楽しみ頂くようになります。 「今はABEMAさんのご協力があるからこそ、修斗の大会も行えてると思います。格闘技を広める為に凄く尽力頂いてます。ぜひこれからもABEMAさんで格闘技を、修斗を見て楽しんで頂きたいと思います。僕の試合は画面越しでも何かを感じてもらえる試合になると思います。ABEMAを見て楽しんでいただけたら、次回はぜひ会場に観に来てください!」 [nextpage] プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.5 Supported by ONE Championship2021年7月25日(日)後楽園ホール[開場]17:15 [開始]18:00※全席完売、当日券販売は無し※ABEMA「格闘チャンネル」生中継 ▼メインイベント 第8試合 世界フェザー級チャンピオン決定戦 5分5RSASUKE(同級1位・環太平洋王者/マスタージャパン東京)工藤諒司(同級7位/TRIBE TOKYO MMA) ▼セミファイナル 第7試合 女子世界スーパーアトム級次期挑戦者決定戦 5分3RSARAMI(同級2位/パンクラスイズム横浜)中村未来(同級4位/マルスジム) ▼第6試合 バンタム級 5分2R論田愛空隆(心技館)中村倫也(EX FIGHT)※デビュー戦 ▼第5試合 ライト級 5分2Rエドモンド金子(BRAVE)岡澤弘太(佐山道場) ▼第4試合 フェザー級 5分2R仲山貴志(総合格闘技津田沼道場)結城大樹(マスタージャパン福岡) ▼第3試合 バンタム級 5分2R齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場/FIGHT FARM)野瀬翔平(マスタージャパン福岡) ▼第2試合 フライ級 5分2R山内 渉(FIGHT FARM) ※デビュー戦植木“令和”新(シューティング宇留野道場)※デビュー戦 ▼第1試合 トライアウトルール フェザー級 3分2R村山大介(マスタージャパン東京)スソン(KRAZY BEE)
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