2021年6月19日(土)東京・竹芝ニューピアホールにて「skyticket Presents DEEP TOKYO IMPACT 2021~2nd ROUND~」が開催された。
▼メインイベント 第10試合 フェザー級 5分3R〇神田コウヤ(パラエストラ柏)[判定3-0] ※29-28×3×平田直樹(K-Clann)
神田はレスリングで明治杯ベスト8、東日本学生選手権優勝、全日本学生選手権準優勝、天皇杯ベスト8という結果を残してMMAに転向。2020年8月にRIZINで、ZSTフェザー級王者の関鉄矢にTKO負けしたが、2020年11月のDEEPでの再起戦では鬼山斑猫に2R TKO勝ち。今年2月のDEEPではDJ.taikiを判定3-0に破る大物食いを達成した。
対する平田はONEで活躍する平田樹の兄で、2020年2月のDEEPフューチャーキングトーナメントを制し、11月の「DEEP98」で修斗新人王の星野豊に2R 腕十字で一本勝ち。2020年12月には「朝倉未来1年チャレンジ」で連勝中だった畠山祐輔(トライフォース赤坂)にも判定3-0で完勝している。2021年3月にはフェザー級トップクラスの横山京亮にもTKO勝ちして本戦3戦全勝。
1R、サウスポー構えの神田にオーソドックス構えの平田。広いスタンスの神田に平田は細かくステップを踏む。神田はジャブ&ロー。ワンツーからガード固める平田に右ミドルに繋ぐ。平田も右前蹴り。神田の左ハイをブロックしてダブルレッグに入る平田。これを切った神田。近づいて組んでの大内刈テイクダウンは平田!
抑え込んで右で脇差しパスガードするが、金網背に立ち上がる神田。詰める平田を突き放す。右ボディストレートは平田。左ハイをガード上に当てる神田。左インローを入れてゴング。
2R、平田のダブルレッグを切る神田。なおも左で差して組む平田を突き放す神田。平田のヒザ着きのシングルレッグも切る神田。圧力をかける神田は右ロー。平田は右ボディストレート! 右ローを変える。平田の振ってくる右を切る神田は近づき右ヒザ!
平田はシングルレッグへ。金網背に片足立ちの神田。四つに持ち込み体を入れ替えるとヒザ、肩パンチ。さらに金網に詰めて左跳びヒザ! 平田も受けながらテイクダウンを狙うが、神田は切る。
3R、先に中央を取る神田。平田は右を差して左をオーバーフックで絞り詰めるが、切る神田。左インローを当てる神田。右ローも前足に。右奥足ローを打つ平田はそのまま左で差して詰めに。体を入れ替えヒザを突く神田! 際でバックを狙う平田に正対する神田!
この際の攻防でバックを取らせなかった神田は、またも四つに組んだ平田の足技も切り、体を入れ替え右ヒジ! 詰めると平田のシングルレッグに跳びヒザ! なおも足を掴む平田だが神田は倒れず。上で組んで肩パンチで詰める平田だがゴング。判定へ。
判定は3-0(29-28×3)で神田が勝利。平田に初黒星をつけた神田は「平田選手、噂通り強かったです。彼は3回勝ってここに上がってきて、自分は3回負けてここに来ました。絶対に負けるわけにはいきませんでした」とマイクで語った。
また、試合後は「期待してくれた人たちに感謝したいです。(平田は)スタミナがあって気持ちに強い選手でした。苦労してきた分、負けるつもりはなかったですし、彼も負けて強くなって帰ってくるだろうから、追い越されないように頑張ります。(勝因は)タックルに合わせてヒザ蹴りが決まったこと。相手は自分以上に疲れていたと思います。チャンピオンが誰か分からない状態なので、ちゃんとチャンピオンと戦ってベルトを巻きたいです」と今後を語った。
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▼セミファイナル 第9試合 フェザー級 5分2R〇オーロラユーキ(KIBAマーシャルアーツ)[判定3-0] ※20-18×3×小川顕広(宇留野道場)
1R、先に圧力をかけるオーロラ。右ストレートをヒットさせると、金網に詰めるが、右を返した小川が金網際で体を入れ替える。半身につくオーロラはヒザ、離れるとワンツーを打ち込む。
2R、頭を下げた左フックを当てる小川。しかしオーロラは左ミドル! 頭を下げて入ってくる小川に左ジャブも! しかしタフな小川は左右のフックを打ち返す。ブロッキングするオーロラもジャブから左ハイ! その打ち終わりに右アッパーから左フックと連打で詰める小川。オーロラは組んで左ヒザを突いたところでゴング。
判定は有効打を当てたオーロラが勝利。「なんとか弟の樹里に繋げるために、勝ててよかったです」と、7月4日(日)の『DEEP 102 IMPACT』後楽園ホール大会で大木良太(KRAZY BEE)とのDEEPライト級暫定王座決定戦に臨む大原樹里にエールを送った。
オーロラユーキ(65.85kg)「殺される覚悟を持って全力で倒しに行きたいと思います」
小川顕広(66.15kg)「試合間隔は空きましたが、新しい動きを取り入れたので出せたらいいなと思います」
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▼第8試合 バンタム級 5分2R〇力也(フリー)[2R 0分29秒 TKO] ※パウンド×伊澤カズト(フリー)※伊澤壱斗
1R、ともにサウスポー構え。詰めて左右の右を当てる力也! 下から足を手繰ろうとする伊澤をがぶり、立ち上がり際をバック狙い。正対する伊澤。スタンドに。左右で詰める力也に体を入れ替えバックテイクする伊澤。離れ際、伊澤は左をヒット! ダウンする力也に伊澤はパウンド連打も残り10秒を凌ぐ。
2R、伊澤の入りに力也が下がりながら右を当てると、腰を落としてダウンした伊澤。そこに力也は鉄槌を連打し、レフェリーが間に入った。力也のTKO勝ち。
力也(61.65kg)「一生懸命戦います」
伊澤カズト(61.45kg)「明日は勝ち負けに拘らずアグレッシブな試合をします」
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▼第7試合 フェザー級 5分2R鬼山斑猫(KRAZY BEE)高塩竜司(KIBAマーシャルアーツクラブ)
1R、ワンツー振る高塩のヒジ狙いに、体を入れ替えた鬼山がダブルレッグテイクダウン。すぐに立ち上がる高塩は内股テイクダウンも、ここは鬼山がすぐに立ち上がり下から足を手繰り高塩をテイクダウン。しかし、高塩も金網背に立ち上がり鬼山を突き放す。詰め直す高塩になおもダブルレッグテイクダウンは鬼山! 互いに四つから離れ際の打撃は高塩! 鬼山も打ち返し組みに行くがゴング。
2R、ダブルレッグテイクダウンで尻餅を着く高塩だが、立ち上がると打撃で前に。左で差して組む鬼山に体を入れ替える高塩。しかし離れても鬼山は組んでボディロックから尻下でクラッチ、テイクダウン! 尻で立つ高山は立ち上がりに成功すると、スタンドで互いの右が交錯! 右で差す高塩は後方に崩してテイクダウン! 向き合って立ち上がった鬼山はローを当てるも続く左右で詰める高塩。鬼山のローブロから再開した高塩は気合十分に、最後のラッシュもかけてゴング。
判定は2-1でリベンジに燃える高塩が勝利。「コロナ禍で大変ななか、自分にチケットと時間を費やしてくれてありがとうございました。鬼山選手に前回一本負けして、鬼山選手にとって全くメリットが無い試合を受けていただきありがとうございました。いま盛り上がっているフェザー級戦線に僕も入って、DEEPを盛り上げて日本の格闘技を盛り上げてチャンピオンになりますので、応援よろしくお願いします」と力強く挨拶した。
鬼山斑猫(66.0kg)「やることは変わらず前回(後ろ三角十字で一本勝ち)と同じく極めます」
高塩竜司(66.15kg)「約1年も経たずにリベンジのチャンスをくださりありがとうございます。明日は誠意を持って戦います」
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▼第6試合 DEEP JEWELS 58kg契約 5分2R×熊谷麻里奈(ウィラサクレック・フェアテックス札幌/K-Clann)[2R 2分54秒 腕十字]〇Te-a(AACC)※村山多笑
熊谷は“北の女武芸者”と呼ばれるマルチファイターで、元々はアマチュアボクシングで活躍しキックボクシングに転身。さらに2018年5月にはMMAにも挑戦(Road FC 47の女子バンタム級でジン・インチャオに判定負け)、同年9月には素手にバンテージのみを巻いて戦う超過激格闘技ラウェイにも出場し、4R判定無しのドローとなっている。
2020年8月と9月の『DEEP』でKINGレイナとキックボクシングルールで連戦。初戦はKINGレイナが判定勝ちも物議を醸し、再戦はKINGレイナが計量オーバーのため減点2とイエローカード2枚提示で試合開始。今度は判定3-0(30-26×2、30-25)の大差で熊谷がリベンジを果たして名を挙げた。
その熊谷と対戦するte-aは、今回がプロデビュー戦。3月のDEEP JEWELSアマチュア大会で強烈な右のパンチをヒットさせるなどして判定勝ちし、今回のプロデビューを決めた。
そのプロフィールを聞くと「元々、陸上自衛隊に所属していて徒手格闘をやっていました。その中で教官に総合格闘技を勧められ、本格的にプロを目指すために除隊し、その時にAACCを勧められ本格的に格闘技を始めました」との経歴を持つことが分かった。
対戦する熊谷については「自分が総合格闘技を始めてすぐにYouTubeなどで試合を見ていて、凄く美人で素敵な選手という印象が強いです」との印象。試合については「技術に関しては大きな差があるのでフィジカルでの強さを見てほしいと思います」と、陸上自衛隊員として鍛えたフィジカルの強さで勝負したいとした。
「趣味は食べる事でAACCの中では1番の大食いです」というTe-aが尊敬する格闘家は、同門の大先輩であるRIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加だと答えた。フィジカルの強さがモノをいう女子格闘技。そこに技術をプラスしていって駆け上がることができるか。
1R、Te-aの組みに金網を掴んだ熊谷にイエローカード。再開、すぐにダブルレッグテイクダウンはTe-a。金網背に上体立てる熊谷だが、中腰からマウントでまたぐTe-aが上に。パウンドに後ろを向く熊谷をバックマウントから伸ばそうとする。しかし熊谷も正対してリバーサル。インサイドからパウンド! 立ち上がるTe-aに右ストレート! Te-aは再びダブルレッグテイクダウンを決め、上になりゴング。
2R、先に中央を取る熊谷。右を振るが、そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンはTe-a。ハーフからパウンド。背中を着く熊谷だが、金網で上体を立てて上を取り返しパウンドも。しかし、手首を掴んだTe-aは腰を切って腕十字へ! 熊谷からタップを奪った。
熊谷麻里奈(57.80kg)「この半年間、東京で練習してきたのでそれを出せるように頑張ります」
Te-a(57.60kg)「今回がデビュー戦になるので記憶に残る試合にしたい」
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▼第5試合 フライ級 5分2R〇RYOGA(フリー)※福地諒河[判定2-1] ※20-18, 19-19マストRYOGA、19-19マスト風我風我(フリー)DEEP FKT2020同級優勝 ※伊澤風我
フライ級5分2RでRYOGA(フリー)と対戦する風我(フリー)。DEEP JEWELSで無敗の快進撃を続ける伊澤星花の弟で、2016年柔道インターハイ66kg級で準優勝、今年3月のDEEPフューチャーキングトーナメント・フライ級で優勝している。
1R、ともにオーソドックス構え。右ロー、ボディストレートのRYOGAに、風我は左ハイを掴まれると足関節へ。粘るがパウンドを落とされる。
2R、ダブルレッグから金網まで押し込む風我に、RYOGAは体を入れ替え離れる。なおもダブルレッグから金網の端までドライブしてテイクダウンする風我。RYOGAの立ち上がりにバック狙うが、正対するRYOGA。風我は左サイドキックをヒット! しかしRYOGAもすぐに反撃。ボディ打ち。風我の低いシングルレッグをスプロール。終了間際、風我はダブルレッグテイクダウンを決め、尻を着かせてゴング。
判定は割れ、2-1でRYOGAが勝利した。
RYOGA(56.90kg)「3月デビューして2戦目。前回自分を出し損ねたので、もっと闘争心を持って相手も思い切り来ると思うので思い切り行きます」
風我(56.85kg)「今回、(伊澤)3兄弟で土日に試合をするのでその先陣を切れるように全力で倒しに行く」
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▼第4試合 ストロー級 5分2R〇竜己(KRAZY BEE)[2R 2分59秒 KO] ※左ハイキック×キンタ・ジ・エンド(KIBAマーシャルアーツ)
左ミドルを蹴るキンタに、竜己は右フック、右ロー、蹴り足を掴んでの組みを織り交ぜ、離れて左ハイ! キンタが後方に倒れた。竜己のKO勝ち。竜己(52.15kg)「急遽の出場、キンタ選手ありがとうございます。明日はいい試合をしてかましたい」
キンタ・ジ・エンド(52.65kg)「竜己選手、KRAZY BEEの皆様、急遽の代打出場ですがご迷惑をおかけしてすいませんでした。やるからには全力で倒しに行きます」
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▼第3試合 アマチュアSPルール DEEP JEWELS ストロー級 3分2R×吉川桃加(トライフォース赤坂)[判定0-3] ※18-20×3〇SAKI(K-Clann)
2Rにテイクダウン奪った吉川だが、立ち上がりギロチンから上を取ったSAKIが強い鉄槌を打ち下ろす。判定は後半を制したSAKIが勝利。
▼第2試合 アマチュアSPルール バンタム級 3分2R〇木村琉音(K-Clann)[1R 0分15秒 KO] ※左フック×西原大貴(夕月堂本舗)
▼第1試合 アマチュアSPルール DEEP JEWELS ストロー級 3分2R〇サラ(坂口道場)[1R 0分16秒 KO]×野中はる(Y&K ACADEMY)