2021年6月19日(土)東京・ニューピアホールにて『skyticket Presents DEEP TOKYO IMPACT 2021~1st ROUND~』が開催された。
▼メインイベント 第12試合 メガトン級 5分2R×酒井リョウ(レンジャージム)[1R 0分43秒 KO]〇SAINT(Y&K ACADEMY)
酒井はDEEPメガトン級の日本人エースとして活躍。誠吾、川口雄介らから勝利を収め、ロッキーマルティネスやシビサイ頌真らとも対戦。MMAだけでなく新日本キックにも出場し、2020年2月には『RIZIN.21』でBigbangヘビー級王者・実方宏介ともキックルールで対戦した。
2020年8月には関根“シュレック”秀樹を2Rにパウンドで葬っている。対するSAINTは米国出身の28歳、横須賀海軍基地に勤務しているということ以外は不明だが、所属ジムによると「令和のボブ・サップかと思われます」とのこと。
前日計量では、メインイベント(第12試合)のメガトン級5分2Rで対戦する、酒井リョウ(レンジャージム)が104.8kg、SAINT(アメリカ/Y&K ACADEMY)は103.05kgだった。
酒井は「初めてDEEPのメインを任されたので、得体のしれないめちゃ強そうな外国人選手が来てくれたので激しい試合をしましょう」とメインにふさわしい試合をすると意気込み。
一方、初参戦となるSAINTはニューヨーク州ブレントウッド出身で、6人姉弟の末っ子として生まれ、ジョージア州のDacula High Schoolではフットボールをプレーしていたという。日本に来て4年目、横須賀海軍基地に勤務している。
前日計量では「日本語少ししか分からない」と英語でコメント。付き添いで来ていた6月27日(日)「RIZIN.29」大阪大会で、矢地祐介(フリー)と対戦する川名“TENCHO”雄生(北海しゃぶしゃぶ湘南藤沢店)が通訳を買って出て、「私は小さい時からクロコダイルやアナコンダといった危険生物と戦って生きてきた。そして今の生活がある。今は人の壊し方を訓練していて私に死角はない。ピンチになってギブアップしないと何かの間違いが起きてしまう、と彼は言いたいのだと思います」と、かなり誇張した訳をして「そんなこと言ってないだろ!」と場内からツッコミを受けていた。
1R、右ローを打つ酒井。脛で外受けするSAINTは、続く酒井の右ローに左フック! 続くて右ストレートも酒井は右にかわす。追うSAINTは金網に詰めると右ストレート! この一発で酒井は崩れ落ち、SAINTの秒殺KO勝ちとなった。
勝利したSAINTは「ジャングルの奥地から陽の当たるところに来ました。自分はアメフトをやっていたので、是非、日本の相撲レスラーとやりたいです。ナントカ剛選手、どうですかね?」とスダリオ剛に対戦をアピールした。
大会MVPのSAINTは賞金10万円を獲得。
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▼セミファイナル 第11試合 ライト級 5分2R〇鈴木琢仁(ボンサイ柔術)[判定3-0] ※20-18, 19-19×2マスト鈴木×石塚雄馬(AACC)
ライト級5分2Rで、鈴木琢仁(Bonsai Jiu-Jitsu) と石塚雄馬(AACC)が対戦。鈴木はホベルト・サトシ・ソウザ、クレベル・コイケを擁するBonsai Jiu-Jitsu所属で、PANCRASEネオブラッドトーナメント2016フェザー級優勝者。ZSTフェザー級王者・関鉄矢、大原樹里らに敗れるも窪田泰斗、レバナ・エゼキエルには勝利。前戦は2021年3月のDEEPで大木良太(KRAZY BEE)に判定1-2で惜敗した。 石塚はZST、PANCRASE、HEATから海外豪州やドイツで戦って来たキャリアを持ち、2020年10月の『DEEP 98』ではトライフォース赤坂の佐々木大に2Rにリアネイキドチョークで一本勝ち、前戦3月の『DEEP TOKYO IMPACT 2021』ではケンヤスキー(ALIVE沖縄/SHIMAZILIANS)に判定勝利と波に乗っている。
1R、オーソから右の蹴りは鈴木。石塚の詰めにガードを取り立つ鈴木は谷落とし気味にテイクダウンを奪う。2R、鈴木の右の蹴り足を取ってテイクダウンは石塚! そのマウントの際で鈴木は潜りシングルレッグでスイープ。パウンド。石塚は鼻血。足を手繰り立ち上がる石塚に左の踵落とし気味の蹴りは鈴木。そこを詰める石塚がテイクダウン。ガードの中に入れる鈴木は、三角絞めを狙いながら防御。判定は3-0で鈴木が勝利した。
鈴木琢仁(ボンサイ柔術)=70.50kg「自分のチームがいい流れで来ているので、その勢いに乗ってしっかり勝って、来週に試合を控えている仲間に繋ぎます」
石塚雄馬(AACC)=70.50kg「鈴木選手に勝った選手はみんな出世しているので、自分も明日勝って出世したいと思います」
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▼第10試合 フライ級 5分2R〇鮎田直人(CAVE)[2R 4分51秒 反則] ×加藤瑠偉(KRAZY BEE)
1R、四つからヒザを突く加藤に、首相撲ヒザ蹴りは鮎田。ダブルレッグからリフトしテイクダウンも。2R、ボディロックテイクダウンは鮎田。バックも奪うが、正対した加藤が立ち上がり、反則のサッカーキック。鮎田が続行不可能。鮎田の反則勝ちとなった。
鮎田直人(CAVE)=56.85kg「相手がスピードが速いのは分かっているのでパワーでねじ伏せたい」
加藤瑠偉(KRAZY BEE)=56.95kg「明日の試合は今結構スピードとかめっちゃいいので明日はバチバチにぶちかまします」
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▼第9試合 ウェルター級 5分2R〇グラント・ボグダノフ(米国/KUSSANO TEAM)全日本ノーギ選手権アダルトエキスパートミドル級優勝[1R 2分05秒 リアネイキドチョーク]×田中一矢(Tri. Hstudio成増)
ウェルター級5分2Rでグラント・ボクダノフ(アメリカ/KUSSANO TEAM)が参戦 。ボクダノフは、2019年全日本柔術選手権アダルト紫帯ミドル級&オープンクラス優勝、ZST-GTF.4 90kg以下トーナメント準優勝、全日本ノーギ選手権アダルトエキスパートミドル級優勝、QUINTET出場などの実績を持つグラップラーだ。今回がMMAデビュー戦。
1R、サウスポー構えの田中の左の蹴りがかすめるボクダノフ。右を振ってからダブルレッグテイクダウン、田中の立ち上がり際にバックへ。背中に跳び乗り4の字ロックからリアネイキドチョーク! 田中がヒザから崩れて、ボクダノフが一本勝ち! 草野柔術の黒帯を巻かれた。
グラント・ボグダノフ(米国/KUSSANO TEAM)全日本ノーギ選手権アダルトエキスパートミドル級優勝)=77.50kg「明日は柔術の力をしっかり見せます」
田中一矢(Tri. Hstudio成増)=75.55kg「急遽決まった試合ですが自分の仕事をするだけです」
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▼第8試合 DEEP JEWELS ミクロ級 5分2R×KYOKA(SAI-GYM)[判定0-3] ※18-20×2, 19-19マスト古林〇古林礼名(GSB多治見)※当日計量
1R、入りのKYOKAは組んでバックに回るも落とした小林は右を差してテイクダウン。2Rも差してテイクダウン。立ち上がるKYOKAをバックから崩してコントロール。判定3-0で古林が勝利した。
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▼第7試合 メガトン級 5分2R〇KENNY中村(MAXI GYM)[判定3-0] ※1者マスト中村×関野大成(三河幕府)
15歳で地下格闘技の試合に出て、16歳で家出して暴力団に入ろうとしていたという関野とは対照的に、中村は7歳で剣道を始め8年間続け、2段の腕前。高校でレスリングに転向し、グレコローマンで全国3位の成績を残す。
日本大学経済学部に進み、元UFCファイターのマキシモ・ブランコ(日本大学卒、SRC育成選手、パンクラスや戦極で活躍)がレスリング部に練習に来た時に出会い、「彼の魅了に取りつかれ MMAを始めました」という。マキシモには「MMAの師匠としてセコンドを務めてもらいます」という。
1R、サウスポー構えから左の蹴りを当てる関野。ショートでダウンを奪う。2Rも打撃を軸とする関に、中村はいったん腰を落とすが下からシングルレッグで立ち上がりテイクダウン。立ち上がる関野をドミネートし、パウンドで出血も誘い、ゴング。判定は3-0(1者マスト判定)で中村が勝利した。
KENNY中村(MAXI GYM)=113.40kg「明日は緊張せずに倒したいと思います」
関野大成(三河幕府)=96.0kg「ケニー選手も自分もDEEP2戦目ですが、今後が懸かった大事な試合なので1Rから殺しに行きます」
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▼第6試合 フェザー級 5分2R〇吉村海飛(和術慧舟會HEARTS)DEEP FKT 2020同級優勝[2R 2分02秒 ギロチンチョーク]×山口コウタ(パラエストラ八王子)
フェザー級5分2Rで、吉村海飛(和術慧舟會HEARTS)と山口コウタ(パラエストラ八王子)が対戦。
吉村は、極真会館山口支部出身。2015年に全日本高校生空手道選手権で優勝し、その後はTEAM TEPPENでアマキックを経験。現在は、大沢ケンジ代表率いる和術慧舟會HEARTS所属で、2020年12月のPANCRASEアマチュア全日本オープントーナメントライト級優勝。さらに2021年3月のDEEPフューチャーキングトーナメントフェザー級でも優勝し、この2つのトーナメントで7試合連続KO勝ちという驚異の新人だ。『格闘DREAMERS』では漆間蒋生を相手に“外敵”として対戦。スプリット判定勝利を収めている。
対する山口は柔術やグラップリングなど多数のアマチュア大会で経験を積み、満を持してのプロデビュー戦を迎える。
1R、ともにサウスポー構えから右の蹴りは吉村。山口はボディロックテイクダウン。金網使い立ち上がる吉村を再びテイクダウンする。
2R、ボディロックから足をかけてテイクダウンする山口。立ち上がる吉村をなおも崩すが、頭を出して押し込む山口に吉村はアームインギロチンチョーク! マウントからタップを奪った。
吉村海飛(和術慧舟會HEARTS)DEEP FKT 2020同級優勝)=65.50kg「精一杯頑張ります」
山口コウタ(パラエストラ八王子)=65.60kg「今回自分も吉村選手もデビュー戦なので激しい試合をしましょう」
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▼第5試合 ライト級 5分2R×Street♡★Bob洸助(LEGION TOP TEAM /ISHITSUNA MMA)[判定0-3] ※18-20×3〇拳太郎(KRAZY BEE)
自ら組みに行く洸助に差し上げる拳太郎。右をもらった洸助は果敢にダブルレッグからアンクルピックでテイクダウン。立ち上がる拳太郎は、ヒザを突き2Rにダブルレッグテイクダウンも洸助もすぐに立ち上がる。判定は3-0(20-18×3)で拳太郎が熱戦を制した。
Street★Bob洸助(=Streetの後ろにハートマーク/LEGION TOP TEAM /ISHITSUNA MMA)=70.40kg「名古屋から来ました。僕は2連敗中で凄い悔しくて今回血を吐くくらい自分を追い込んで練習してきて今までで一番仕上がっているので楽しみです。たくさんの仲間がいてたくさん応援されていて期待を背負っているので感謝しています。負けてもオファーをしていただけるDEEPにも感謝しています。明日は一番楽しい面白い試合を見せましょう」
拳太郎(KRAZY BEE)=70.80kg「DEEPデビュー戦なのでしっかり勝って、その後に控えている選手に力を与えたいと思います」
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▼第4試合 ストロー級 5分2R〇林 豊(パラエストラ柏)[1R 1分14秒 TKO]×中村真人(レンジャージム)
1R、中村の引き込みにインサイドガードからリーチある林は強いパウンド! 勝利した林は、「次、もっと強い相手と戦いたいです。ベルトを狙ってるんで」と語った。
林 豊(パラエストラ柏)=52.35kg「前回の試合から10カ月経っています。その10カ月は毎日トレーニングしてきたのではるかに強くなっていると思います。楽しみにしていてください」
中村真人(レンジャージム)=52.70kg「今回減量の水抜きが結構しんどかったのでその分を彼にぶつけます」
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▼第3試合 ストロー級 5分2R×多胡力翔(ネックスイチムエ)[判定0-3]〇根本元太(パラエストラ柏)
1R、多胡力のボディロックテイクダウンから立ち上がる根本が右ストレートでダウン奪い、ギロチンチョークマウントへ。立ち上がる多胡力。2R、小手に巻き内股でテイクダウン奪う根本。スクランブルから立ち上がる多胡力を最後はバックに回り、リアネイキドチョーク狙い。判定3-0で根本が勝利した。
多胡力翔(ネックスイチムエ)=52.55kg「1年ぶりに帰ってきました。進化した姿を見せられるように頑張ります」
根本元太(パラエストラ柏)=52.65kg「多胡力選手と明日はバチバチ打ち合えることを期待しています」
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▼第2試合 フェザー級 5分2R×渡辺 純(リバーサルジム立川ALPHA)[2R 3分22秒 リアネイキドチョーク]〇高橋辰也(和術慧舟會HERATS)
渡辺 純(リバーサルジム立川ALPHA)=65.60kg「やってきたことを全部出し切って必ず勝ちます」
高橋辰也(和術慧舟會HERATS)=65.75kg「今回初参戦です。今コロナ禍で試合ができることに感謝。こうしたDEEPという舞台に立たせてもらえることに感謝しています。僕が一番盛り上げますので必ず倒す・倒されるの試合をします。それが僕のプロの覚悟だと思います。必ず盛り上げて日本の格闘技界を盛り上げられるようになります」
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▼第1試合 アマチュアSPルール DEEP JEWELS ストロー級 3分2R〇高本千代(高本道場)[2R 0分48秒 腕十字]×愛温(CAVE)※当日計量