メインでクレベル・コイケに敗れた朝倉未来。現役続行か、引退か
2021年6月13日(日)東京ドームで『Yogibo presents RIZIN.28』が開催された。
大会終了後、榊原信行RIZIN CEOが総括を行い、引退の考えがあることを口にした朝倉未来(トライフォース赤坂)について話した。
榊原CEOは「個人的な感想ではありますけれども、全然シチュエーションは違うけれども、圧倒的な現実を突きつけられた24年前の高田延彦vsヒクソン・グレイシーの『PRIDE.1』の時の、あの時に高田さんが負けた時ほどの衝撃ではないけれども、格闘技のひとつの魅力である圧倒的な現実を突きつけられたあの瞬間が今日の朝倉未来vsクレベル・コイケ戦で訪れたことになんとなくオーバーラップする、そんな想いがありました」と、高田vsヒクソン戦に重ね合わせたとする。
そして「未来が引退をすることも視野に入れながらしっかり考えてみたいとのコメントを残していますが、しっかり考えて欲しいと思いますけれども、高田延彦は24年前、ここからが始まりだと言ってこの東京ドームを逃げるように去りましたけれども、未来は堂々と会見に出てきてその想いを伝えたと思う。
まあ、逃がしはしないというかですね、こんなところでやめさせる気は全くないので、猛然と朝倉未来復帰戦へ向けての交渉を、今日いきなりというわけにはいかないのでちょっとクールダウンして身体もオーバーホールしたタイミングで、未来には熱烈なラブコールを送りたいと思います。僕はやめることはないと信じているし、辞められないと思っています。
真っ向勝負を挑んだ未来の姿に胸を打たれた多くのファンたちが、今日の残念な想いを持って帰る、その想いを晴らしてあげるには未来がまたドームなのか、違う会場なのかは分からないけれども、ファンの留飲を下げてあげる、そんな戦いに彼が挑んでいく姿を見たい、その姿をRIZINの舞台で作り出したいなと強く思っています」と、引退を引き留めると強く語った。
どんな復帰ロードを考えているかと聞かれると「プロの格闘家ってだんだんと周りの人たちが神格化するというか、どんどん大きく見られていったり、幻想まとわされたりいろいろするんですけれども。未来も自分自身に落胆したと言っているんだよね。多分、自分自身をもう一度彼が見つめなおすいい機会になったんじゃないかな。何が足らないのか。そういう意味で言うと今の練習環境も含めて、この先を目指す、またニュー朝倉未来として生まれ変わるためには、彼は本当に頭のいい努力家でもあるのでいっぱい考えると思います。
死をも覚悟して負ける勇気をもって上がる格闘家、男の色気は凄いなと。高田さんの時もそんな気がしましたけれど、今日の会場に入ってからの未来を見ても何か期するものがあるなという感じがしました。彼にとっても想いを持って戦った試合なので、大きな今後の方向性に及ぶような発言をしたと思うんですが、しっかりニュー朝倉未来としてどう彼自身が自分のレベルアップに挑んでいくのか。当然ベルト戦線からすると一歩二歩後退したと思いますが、また何試合か実績を積んで、外国勢が入ってくるようになればがらっと環境も変わるので挑んでもらえるような話をして方向性を決めたいと思います」と、時間をおいて朝倉と話をして決めたいとした。