2021年6月13日(日)東京ドームで「Yogibo presents RIZIN.28」が開催された。
▼第10試合 メインイベント 66kg契約 5分3R ヒジ打ちあり×朝倉未来(トライフォース赤坂)[2R 1分51秒 三角絞め]〇クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)
2020年11月の「RIZINフェザー級王座決定戦」で斎藤裕(パラエストラ小岩)に判定で敗れた未来は、斎藤との再戦を希望。大晦日の前戦では、前DEEP王者の弥益ドミネーター聡志を1R KOに下している。
一方の元KSW王者クレベルは、2020年大晦日にRIZINに初参戦。カイル・アグォンから右のオーバーハンドフックでダウンを奪った後 ダースチョークで一本勝ち。さらに、齋藤裕を苦しめた摩嶋一整を相手に2Rに三角絞めを極め、MMA3連勝を飾っている。
ブラジルと日本の国旗のハチマキを巻き、柔術衣で入場のクレベル。マルキーニョス、鈴木博昭がセコンドにつく。コールに右手を挙げる。
対する朝倉未来はシャドーを見せて、花道を登場。弟・海と堀鉄平がコーナーにつく。コールに両手を挙げる。
1R、サウスポー構えから圧力をかける朝倉。先に右ローの2発はクレベル。左前蹴りで牽制し、さらに左ローも。じりじりと詰める朝倉。右ジャブのフェイントで反応を見る。右ハイキックはクレベル。手を挙げて避ける朝倉。
クレベルの左ローに左ストレートを当てる朝倉。しかしクレベルも右ミドル、左ローを返す。右アッパー、左ストレートを打ち込む朝倉。続く左アッパーは空を切る。
かわしたクレベルは右ローをヒット。さらに右ローから右ミドルに繋ぐ。得意の前手の右フックを打つ朝倉。かわすクレベルも右は空振りも右ストレートから組みに。
首相撲から右ヒザを突いてから右腕をオーバーフックして引き込みはクレベル! 腰を抱いて腕を差し出さない朝倉は頭を胸につけると下からヒジを突くクレベル。
頭を上げて上体を立ててところに、朝倉の両手首を掴むクレベル。またもクローズドガードに組み、下から腕十字狙いも、足を掴んで頭にかけさせない朝倉はすぐに離れる。
そこに上体を立ててシングルレッグ狙いのクレベルを切る朝倉。クレベルはすぐに右ストレートで突っ込んで行く。しかしそこに下がりながら右を当てるとクレベルはバランスを崩して後退。詰める朝倉だが、クレベルは効かされてもステップを踏んで、落ち着きを取り戻す。
鋭い左インローから、左ハイで詰める朝倉。右ローを返すクレベル。さらに左ローを打つが、さおこにワンツーの左は朝倉! しかしクレベルも頭を下げながら、ガチャガチャと左を振り、右ミドルをヒット。
頭を振って近づき右ローから右ミドルハイと右のダブルの蹴りはクレベル。さらに右を振って朝倉をコーナーに詰めると四つ組みからボディロックして、リフトしテイクダウン! コーナーを使って立ち上がるとバックテイクしようとするクレベルに朝倉は正対。
その瞬間にクレベルは頭を抱えて引き込んでクローズドガードに。スイープを狙うクレベルに左のパウンドを放つ朝倉はすぐに相手の組み手を切り、立ち上がる。
右を振り前に出るクレベル。さらに右ハイ。朝倉は右サイドキック。クレベルの右ロー2発にボディ左フック。しかしすぐにクレベルは蹴りを返す。左ミドルを当てる朝倉の打ち終わりに左オーバーハンド、右の蹴りを返すクレベルは、果敢に右オーバーハンドを打ち込み、朝倉に「打って来い」と挑発する。
2R、先に前に出る朝倉。右インローのクレベル。朝倉の右前足が赤くなる。朝倉も右インロー。クレベルも右インローを返す。さらに、右ミドル、右の前蹴りのダブル。コーナーに下がる朝倉。右に出ようとするが、クレベルは左ハイで止めると、右のフェイントで朝倉の上体を立たせておいてダブルレッグへ。
ここは右手で差し上げる朝倉。右で差して、右足をかけようとするクレベル。その際で左を差し返してボディロックするクレベルは、朝倉のアゴ下に頭を入れて、右ヒザ、さらにコーナーに押し付けて左を差している朝倉の無防備な顔面に右のパンチを連打!
さらに押し付けての右ヒジ! 突き放す朝倉の左にカウンターで中に入ったクレベルは、左腕を頭後ろに巻き、ジャンピングガードで引き込み。
この際で、コーナー下のスペースが無いところにクレベルを落とした朝倉。クレベルはコーナーマットの下で朝倉をガードの中に入れると、頭が詰まりながらも右手で朝倉の左手を掴む。
朝倉の左手を後方に送り込んで、右足を朝倉の左手の前に潜らせて、一気に朝倉の首に右足をかけて左足とロック! 同時に朝倉の右手を手前に引き寄せて右足を左足ヒザ裏で組んで、一瞬のセットアップ!
さらに右手で朝倉の左足を手繰り寄せ、両足で組んだ三角を狭くさせて、朝倉の頭ではなく自身の右ひざを抱え込んで絞めると、朝倉の右手の力が抜けて失神! 朝倉は予告通りタップすることなく、マットに沈んだ。
試合後、リング上でクレベルは、「皆さん、今日、どうですか。今日、私すごい嬉しい。メインベントで。一人じゃない、家族、お父さん、お母さん。(涙を流しながら)マルキーニョス、サトシ、ミサキ、サカモト、みんなありがとう。みんな今日はYouTubeじゃない、私、ファイターだよ! 自分のおじいちゃん、コロナで亡くなった。みんな覚えてください。クレベル・コイケ!」と絶叫した。
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▼第9試合 那須川天心 vs. 3人スペシャルマッチ(ボクシングに準じたルール)1R3分×3人△那須川天心(TARGET/Cygames)全て時間切れドロー△大崎孔稀(OISHI GYM)※1人目△HIROYA(TRY HARD GYM)※2人目△所 英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)※3人目※1人目あるいは2人目が那須川をKOした場合、その時点で試合終了。※バックハンドブロー、スーパーマンパンチはOK
那須川は若手キックボクサーの大崎孔稀、ベテランキックボクサーのHIROYA、そして当日発表の3人目「X」所英男と、1人1Rずつ、3R連続(インターバルはあり)で戦う。ルールはボクシングに準じたルールだが、バックハンドブローとスーパーマンパンチは認められる。那須川は1人目、2人目をKOしても3人目と戦い、3人のうちの誰かが那須川をKOすればその時点で試合は終了。2人目のHIROYAは体重差があるため、前日計量で74.30kgに当日のリカバリーは5kg以内と定められ、グローブは10オンスを使用(那須川は8オンス)。 1Rは大崎。両者シューズを着用。那須川がまずジャブ。大崎は思い切った右を放つが、那須川はそれに左を合わせる。那須川がジャブ2発からボディ。大崎も速い右ストレートを繰り出すが、那須川は右フックから左ボディまで返す。このコンビネーションが何度も決まる。ステップで前後する那須川に大崎が右ストレートをヒットさせるが、那須川は右フックを打って回り込む。左アッパー、左ボディと那須川が最後に連打を見せる。そして大崎の初回が終了。 2R、2人目はHIROYA。体重差は13kg。ガードを高く上げてじりじりと前へ出るHIROYA。那須川はジャブ、左ボディ。HIROYAは右フックを被せに来たが、これは当たらず。那須川はすぐに左ボディを返す。打っては相手の右側に移動する那須川。HIROYAが右フックを放ってもバックステップでかわす。那須川はガードの上から叩いてからのボディ打ちを多用。HIROYAはプッシュを繰り出す。那須川が打ってくると右フックを繰り出すが、これは空振り。那須川は左フックのフェイントから右アッパーを打ち、左ボディを打つと素早く足を引っかける。これにHIROYAがスリップするが、判定はダウン。残り時間は少なく、那須川はスーパーマンパンチを繰り出したが時間切れとなった。
3R、3人目はまさかの所。いきなり左フックで襲い掛かるが、那須川はバックステップでかわしての右フック。所は得意のバックハンドブローを繰り出すが、那須川はしっかりとダッキングでかわす。前に出て思い切り一発を打ってくる所に那須川も打ち返す。那須川の左ストレートが連続ヒット。那須川は右を見せておいての左ボディ。飛び込んでくると左のカウンター、さらに右フックで所が大きくグラつく。それでも思い切りパンチを繰り出して前へ行く所。バックハンドブローを空振りさせての左ストレート、アッパー。所も前に出てバックハンドブロー。そして時間切れ。
全力を出した所は終了と同時に大の字に。
3人と戦い抜いた那須川はマイクを持つと「こうやって1vs3マッチ、賛否あってドキドキしました、こういう試合をやってもいいのかなとも思ったんですが、東京ドームだし、テレビで生放送されるということでやると決めました。戦ってくれた3選手、ありがとうございます。なかなか僕の対戦相手が決まらない中で、勇敢に向かってきてくれた選手はなかなかないないので戦えて嬉しかったです。僕は来年3月をもってキックボクシングを卒業してボクシングの道に専念します。悲しいんですけれど、次の年末、RIZINで最後の試合になります。大晦日でRIZINは最後なのでそれにふさわしい試合をしたいと思います。RIZINは今ブームだと思うので、ドームで試合ができて嬉しかったです。ボクシングに挑戦するのは怖くないかと言われるんですが、僕は挑戦しない方が怖い。僕は本気でボクシングの世界チャンピオンを獲ろうと思っています。皆さん、那須川天心というものに夢を託してください。僕は絶対にやってやります」と語った。
───休憩──
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▼第8試合 RIZINライト級(71.0kg)タイトルマッチ 5分3R ※ヒジあり×トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)[1R 1分12秒 三角絞め]○ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)※サトシが新王者に
アゼルバイジャンからRIZINライト級トーナメント優勝のトフィック・ムサエフが来日し、ライト級初代王座を賭けてホベルト・サトシ・ソウザと対戦する。
ムサエフは、MMA18勝3敗。アゼルバイジャンの英雄として戦争から復帰して、1年半ぶりのRIZIN参戦を果たす。2018年大晦日のRIZIN初参戦から大尊伸光、ダロン・クルックシャンクを破ると、2019年10月から開幕の『RIZINライト級トーナメント』に参戦。ダミアン・ブラウン、ジョニー・ケースを衝撃の1R TKOで下すと、大晦日2試合目となる決勝でパトリッキー・“ピットブル”・フレイレを判定3-0で下し、GPトーナメント優勝を遂げた。 日系ブラジリアンのサトシはMMA11勝1敗。2019年10月の『RIZINライト級トーナメント』でジョニー・ケースに敗れ、初黒星を喫したものの、2020年8月に矢地祐介を1R TKOに下すと、2021年3月にハードパンチャーの徳留一樹に1R 三角絞めで一本勝ち。2連勝で王座戦のチャンスを得た。
タイトルマッチ前の国歌斉唱。サトシは希望で「君が代」、続いてアゼルバイジャン国歌が流れる。王座戦認定宣言後、ゴング。
1R、拳を合わせた両者。ともにオーソドックス構え。ムサエフは時折スイッチ。ダブルレッグに入るサトシをがぶるムサエフ。その離れ際に右ヒザを狙うサトシ。
離れて右フックを振って近づき、ムサエフの左手をオーバーフックしようとするサトシだが、ここも突き放すムサエフ。しかし、なおもサトシはヒザ着きの低いシングルレッグからすぐにボディロックに移行し、バックテイク狙いも、右腕を背中に回したムサエフにサトシは引き込み!
ガードの中にムサエフを入れたサトシ。下から左腕を差して右腕は頭後ろに巻くサトシに、上のムサエフはサトシの後ろ頭で両手をクラッチしてスペースを無くす。
その両手を解いて上体を立てたムサエフにサトシは、瞬時にムサエフの右手を左手で掴んで、前方に押し出すと同時にガードの足を大きく開いて、まずは「四角」に組んで、同時にムサエフの左手を手前に引き寄せる!
反対側の右手を三角の中に入れているムサエフ。サトシは左手でムサエフの右足を手繰り寄せながら、同時に四角を解いて、右手で自身の左足を引き寄せてムサエフの頭を下げさせると、右ヒザ裏でロック! このセットアップが速かったサトシ。
ムサエフは左ヒザを立てて防御するが、サトシは掴んだムサエフの左腕を伸ばしていったん逆側に捩じってから、その腕を内側に流して頭を引き付ける。最後は、ムサエフの右肩上から両手でクラッチして引き寄せると、ムサエフはたまらずタップ!
サトシは涙する兄のマルキーニョス、鈴木博昭とがっちりハグ、そこにメインに出場するクレベルもリングインして抱き合う。日の丸を背にコーナーで歓喜するサトシ。
試合後、サトシは、リング上で「自分を信じてくれた人いますか? ほんとうに嬉しい。私にムサエフ、完全に勝てるという人多いけど、私のチーム、私の家族、神様いつもいるから信じてる。日本、約束出来たよ! RIZINのベルト日本に戻したよ!」と絶叫。
続けて、サトシに黒帯を渡して亡くなったボンサイ柔術の父・アジウソン・ソウザに向けて、「お父さん、見てて出来たよ。ごめんちょっと時間かかったから、お父さんここにいない。でも出来たよ。生活、変わった、出来たよ、ほんとうにありがとう」とメッセージ。
最後に、「いつも応援してくれてありがとう。チームの人もたくさん来た。最後(メイン)だけ、私の弟(クレベル)もやるから、みんなミクル好きだから、私の弟も応援してね」とクレベル・コイケの勝利を願い、愛妻と記念撮影に応じ、キスをかわしてリングを下りた。
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▼第7試合 バンタム級トーナメント1回戦 5分3R×渡部修斗(ストライプル新百合ヶ丘)[1R 3分22秒 TKO] ※パウンド〇朝倉 海(トライフォース赤坂)
海は17年年末のRIZINでデビュー戦すると才賀紀左衛門、マネル・ケイプ、トップノイ・タイガームエタイ、ムン・ジェフンに連勝。19年8月のRIZIN.18では堀口恭司をわずか68秒でマットに沈め大番狂わせを演じた。続く10月には佐々木憂流迦をKOし、大晦日には堀口が返上したバンタム級王座をマネル・ケイプと争ったがTKO負け。再起戦となった20年8月ではマネルのUFC移籍により空位となった王座を賭け、修斗フライ級世界王者の扇久保博正と対戦。1R終盤に右アッパーからの飛び膝蹴りでマットに沈め、第3代バンタム級王者に輝いた。9月にはベテラン昇侍を1Rでマットに葬ったが、20年大晦日に堀口恭司との再戦でTKO負けを喫し王座を失った。今回が再起戦。 渡部は父に修斗初代ウェルター級チャンピオンの渡部優一を持つ。小学5年生より柔道を学び、中学からは並行してレスリング部に所属。12年にパンクラスでプロデビューを果たして以降はZSTで経験を積み、18年にはFighting NEXUS初代バンタム級王座決定トーナメントを制し、王座を戴冠した。19年にはDEEPに初参戦。そのDEEP初戦では、小林博幸を必殺のマジカルチョークで破っている。RIZIN初参戦となった20年8月のRIZIN.22では元UFCファイターの井上直樹に一本負けを喫したが、20年12月のNEXUS×PFCでの寺田隆戦ではRNCできっちり一本勝ち。21年3月のRIZIN.27では修斗の若き天才・田丸匠と対戦し、1Rは劣勢だったが2Rにその必殺技で田丸を絞め上げタップを奪った。
中川翔子リングアナのコール。
1R、ともにオーソドックス構え。先にシングルレッグは渡部。バックに回ろうとする渡部だが、手を伸ばして後ろは取らせない朝倉はパウンド! 立ち上がる渡部は足を手繰りに行くが、がぶる朝倉はヒザ。その右手を亀で手繰る渡部。頭を落とさせてヒザを突く朝倉!
渡部はヒザ蹴りに頭を防御。立ち上がる朝倉にすぐに渡部はついていきシングルレッグから、引き込み4の字い組んでノーアームギロチンチョーク狙い! ハイエルボーに角度を変えて絞るが、首を抜く朝倉をガードの中に入れる渡部。クローズドガードの中から渡部に、朝倉は強烈なパウンド! 打たれ続ける渡部を見て、レフェリーが間に入った。朝倉のTKO勝利。
快勝した朝倉海は、リング上で「東京ドーム、最高過ぎました。去年の大晦日、たくさんの人の期待を裏切ってしまいましたが、強くなって戻ってきました。このトーナメント、絶対に僕が勝つと約束します。メインの兄貴の応援、よろしくお願いします」と、笑顔で挨拶した。
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▼第6試合 バンタム級トーナメント1回戦 5分3R〇井上直樹(Serra Longo Fight Team)[1R 1分58秒 TKO] ※タオル投入×石渡伸太郎(CAVE)
石渡は2006年3月にプロデビュー。2011年にパンクラスでバンタム級王者になると、2012年9月には宇野薫に勝利。2013年6月、堀口恭司に壮絶な試合の末に5RでKO負け。2014年大晦日に大塚隆史に初回TKO勝ち、2015年12月にはビクター・ヘンリーに判定勝ち。2017年にはRIZIN世界バンタム級GPに参戦すると、決勝へ進出して堀口との再戦を実現させたがKO負けでリベンジならず。扇久保らとRIZINバンタム級四天王と呼ばれる存在となり、佐々木憂流迦に一本勝ち、扇久保には判定2-1で惜敗。その2019年大晦日の扇久保戦で拳を骨折し、長期欠場となっていた。 元UFCファイターの井上は、2020年2月のRIZINデビュー戦でプロボクシングでも2戦2勝の強豪トレント・ガーダムに判定勝利。8月には渡部修斗にリアネイキドチョークで一本勝ちしている。さらに大晦日では元谷友貴にリアネイキドチョークで圧勝。今大会ではかねてから対戦を熱望していた石渡との対戦が実現した。
1R、サウスポー構えの石渡、オーソドックス構えの井上。井上は先に左ローを3発当てる。右の大きなフックを見せる石渡。さらに右ローも。前後にステップする井上を右で押し返す石渡。
右カーフキックを狙う石渡。入りに右ハイを打つ井上。右前蹴りで詰める井上に右ストレートを当てる石渡! テンプルにもらった井上。
片ヒザが崩れる井上を詰める石渡に、井上はダメージがあるなか、石渡の左をかわして右! 足元が泳いだ石渡に、さらに右を入れてダウンを奪うとサッカーキック! 石渡陣営からバトン(タオル)が投入された。井上直樹、恐るべき、強さを見せて、1回戦を突破。
井上は、試合後スケッチブックに、あらかじめ用意した勝利のマジック文字を見せ、RIZINガールが読み上げるなか「お忙しいなかお越しいただき、ありがとうございます。得意のチョークで取れて良かったです。このまま勝ち抜いて優勝します。あのー、えーと、いつもお世話になっているソニックスクワッドとペダリストの皆さんありがとうございます」との言葉を笑顔で披露した。
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▼第5試合 バンタム級トーナメント1回戦 5分3R〇扇久保博正(パラエストラ松戸)[判定3-0]×春日井寒天たけし(志村道場)※扇久保が2回戦へ進出。
扇久保は07年にプロデビューし、修斗フェザー級新人王、修斗環太平洋フェザー級王者を獲得。12年5月の修斗世界フェザー級タイトルマッチで王座獲得に成功。14年のVTJフライ級トーナメントで優勝を飾ると、16年には修斗世界フライ級のタイトルも獲得と史上2人目の修斗世界王座の2階級制覇を達成した。16年にはUFCの登竜門的リアリティ番組TUFに参加。18年7月のRIZIN初参戦では5年越しに堀口恭司とのリベンジマッチが実現したが判定負け。元谷友貴、石渡伸太郎に勝利し、20年8月にはバンタム級王座を懸けて朝倉海と対戦するも初回TKO負け。11月のRIZIN.25では瀧澤謙太にフルマークの判定勝ちを収めて再起した。
春日井は08年アマチュア修斗フレッシュマントーナメント優勝、09年6月のアマチュア修斗中部選手権優勝と頭角を現し、同年9月のアマチュア修斗全日本選手権では3位に入賞しプロ昇格を果たす。 同年12月の修斗でプロデビュー以来、DEEP、HEAT、VTJ、RFCと様々な団体に参戦して実績を積む。16年のHEAT 37で手塚基伸に勝利し、HEATバンタム級チャンピオンに。その後は階級を下げHEATフライ級王者にも輝き2階級制覇。17年にはフライ級アジア人最強の一人と言われたチョ・ナムジンに一本勝ちし、その後はHEATとPANCRASEを主戦場に清水俊一、福島秀和、赤尾セイジらに勝利している。RIZINには今回が初参戦。
1R、ともにオーソドックス構え。左の蹴りから入る扇久保。細かくステップする春日井。扇久保も間合いを外して右ロー、左ハイをジャブのように使う。春日井も左ジャブが速い。右アッパーも狙う。詰めて右ローを当てる扇久保。左ローは春日井がチェック。右フックを振って左も振り組む扇久保。固執せずに離れ際に左ミドルを当てる。さらに左ハイ。
ブロックする春日井は右フック! 扇久保は組んでダブルレッグテイクダウン。コーナー背に立つ春日井にヒザを打つ扇久保。ゴング。
2R、左ジャブを突く春日井。左ミドルを突く扇久保は左前蹴りも。左の蹴りで距離を制する扇久保。右ローも。春日井の左足が赤くなるが、ステップは止まらない。
右の蹴りは春日井も、その蹴り足を掴んだ扇久保が両脇を差してテイクダウン! クローズドガードの春日井が足を開いた右に片足をパスした扇久保はハーフからパウンド! シングルレッグから立ち上がりを狙う春日井を扇久保はがぶりヒザでゴング!
3R、先に詰める扇久保。春日井も大きな右で前に出るが、ブロックする扇久保はボディロックで詰めてコーナーに向かう春日井を尻下でクラッチしテイクダウン! フルガードの中に入れる春日井を右にパスを狙う扇久保。ハーフガードからバックを見せてスクランブルで立ち上がる春日井!
しかし、すぐに追う扇久保がシングルレッグからテイクダウン! 残り2分。腰を殺し背中を着かせてる扇久保。足を戻す春日井を再び噛みつきパスした扇久保。春日井の立ち際にギロチンを狙うが、春日井が首を抜き下からパンチを出すも、扇久保が上のままゴング。
判定は3-0で左の蹴りとテイクダウンでドミネートした扇久保が勝利。同日のUFCでフライ級新王者に輝いたTUFの盟友ブランドン・モレノに続く、大一番での勝利を決めた。扇久保は二回戦進出。
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▼第4試合 バンタム級トーナメント1回戦 5分3R〇元谷友貴(フリー)[判定3-0]×岡田 遼(パラエストラ千葉)※元谷が2回戦へ進出。
元谷はプロビューから僅か1年、22歳の若さで初代DEEPフライ級王座に就く。RIZINには15年末の旗揚げから参戦。17年4月のRIZIN.5で初参戦の堀口恭司と対戦するも敗れる。18年10月にはDEEPバンタム級王座を獲得して2階級制覇を達成。19年7月のRIZIN.17では修斗現役王者の扇久保博正に惜敗、同年の大晦日にはパトリック・ミックスに一本負けを喫した。再起戦となった昨年3月のDEEPでは大塚隆史をフルマークで下し、8月のRIZIN.23では魚井フルスイングにフロントチョークで一本勝ち。11月のDEEPでは7連勝中のルーキー米山千隼に一本勝ちと3連勝を収めたが、大晦日では井上直樹にリアネイキッドチョークで一本負け。再起戦となった2月のDEEPでは1R中盤に昇侍をリアネイキッドチョークで絞め落し復活を遂げている。
岡田は大学1年生で格闘技を始め、全日本アマチュア修斗選手権ライト級優勝を経て13年6月に修斗でプロデビュー。修斗、VTJ、TTF CHALLENGEで経験を積み、20年5月の修斗世界バンタム級暫定王者決定戦で倉本一真に2R左ストレートによるKO勝ちを収め暫定王者に。その後、佐藤将光がベルトを返上し正規王者となった。今年3月の大塚隆史との防衛戦ではフルラウンド戦い抜き、王座防衛に成功。今回がRIZIN初参戦。
1R、ともにオーソドックス構え。先にワンツーから右ストレートを当て詰める元谷! 岡田は四つに組むが、体を入れ替えて押し込む。ブレーク。圧力をかける岡田は前蹴り。しかし元谷は左の長いジャブ! 首相撲の岡田にボディに左右突く元谷。元谷がロープ外に出て再開。
ガード固め圧力かけて左右を突く元谷! さらに跳びヒザも先制する元谷に岡田は受けに。元谷はスイッチもして左ハイをガードの上に。さらにローも金的に入り、中断。再開。回転蹴りの動き、サイドキックも見せる岡田だが、元谷はかわす。
2R、先に詰める岡田は右カーフキック。元谷もローを返すと二段蹴りを見せる。しかし元谷は上下に散らして打撃。岡田は右カーフ! しかし右の打ち終わりに左を返す元谷! 元谷は首相撲からヒザ連打! そこにダブルレッグは岡田。離れ際にミドルを当てる!
ジャブを当てる元谷。スイッチする岡田は左インローも前足に当てる。右を当てる元谷は回る岡田を追いかける。左の離れ際のフックは岡田。さらに左ストレート! 前に出るが、コーナーを出る元谷。積極的に前に出る岡田だが、決定打は奪えず。
3R、岡田のロープ掴みに警告。左の三日月蹴りは岡田もすぐに押し戻す元谷も蹴り返し! 右ローを打つ岡田。常に動く元谷は、ボディストレート。さらに左ジャブから右ストレート! 左の前蹴りの岡田。しかし左ジャブの打ち終わりに右を返す元谷。岡田の右の蹴りを当てるが、打ち合いに右フックは元谷! さらにワンツーから左と元谷の打撃のヒットが多くなる。
詰めてダブルレッグテイクダウンは岡田! 右手でギロチンチョークを狙う元谷だが、岡田は対角のサイドに回り脱すると、元谷はサイドを取られながらもヴァンフルーチョークを狙う。ゴング。判定は3-0で打撃勝負を徹底した元谷が、PODでの出稽古の成果も活かし、現修斗世界王者を下した。元谷はは二回戦進出。
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▼第3試合 66.0kg契約 5分3R ※ヒジあり〇斎藤 裕(パラエストラ小岩)[判定2-1]×ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン) 斎藤は11年11月に修斗青森大会においてプロデビュー。14年にインフィニティリーグ2014優勝、15年には第7代環太平洋、16年には第10代フェザー級のベルト奪取し、修斗フェザー級の代表選手となった。さらに、17年には宇野薫、18年にはリオン武から判定勝利を挙げ、19年には髙谷裕之からKO勝利。20年8月のRIZIN.23でRIZINデビューを果たすと、Rebel FCフェザー級王者の摩嶋一整に衝撃的なTKO勝利。20年11月のRIZIN.25で実現した朝倉未来とのフェザー級タイトルマッチでは判定3-0で勝利し、初代RIZINフェザー級王者のベルトを巻いた。
ケラモフはトフィック・ムサエフと同門のファイター。ムサエフ同様に、体幹の優れたフィジカルと豪快な打撃を武器とし、これまでに14勝3敗の好成績を残す。加えてここ10戦は15年1月から19年11月まで約4年にわたり、土付かずの10連勝。20年2月のRIZIN.21に初参戦すると、カイル・アグォンに3-0で判定勝利を収めている。
1R、ともにオーソドックス構え。ケラモフの左ローをかわす斎藤。斎藤の右の蹴りに右をニータップでテイクダウンを奪うケラモフは、右足をかけて右で差して斎藤の立ち上がり際に左のパウンド。
ロープ背に立ち上がる斎藤にヒザを突くケラモフ。さらなる首相撲ヒザを突き放す斎藤。スタンド再開。斎藤との打ち合いでバッティングか。ダブルレッグを切るケラモフは右でアッパー、さらに小手に巻いて投げ! ロープ外に落ちる齋藤は右まぶたから出血する。
リングに上る斎藤はドクターチェックで止血。再開。大きな右から再びワンツーで前進のケラモフは左ローキックもローブローに。再開。
右ハイを見せるケラモフは低いシングルレッグへ。ここは切る斎藤だが、右足がロープ外に出てしまう。その立ち際でパンチを振るケラモフ。両脇を差す斎藤の崩しに、四つに組み直してダブルレッグに入るのはケラモフ! ダブルレッグでテイクダウンを奪うと、斎藤はクローズドガードに。ヒジを押し付けるケラモフは左手で傷口をこすり、ゴング。
2R、右で差して押し込む斎藤だが、コーナーで体を入れ替えるケラモフ。四つの上体でロープ&ショーツを掴んだケラモフにイエローカードが出された。再開。右ローを打つ斎藤。ケラモフの大きな右をかわすが、遠間からケラモフはダブルレッグダイブから踵を上げてテイクダウン! 下からスイープを見せる齋藤に、飛ばされながらもついていくケラモフ。尻で立つ斎藤は右で差して立とうとするが、その立ち際にギロチンチョークを狙うケラモフ! 斎藤はモニターを確認しながら冷静にガードを作り、蹴り上げで立ち上がりに成功!
打ち合いから左フックを当て、バランスを崩したケラモフの立ち際に斎藤はサッカーキック! 下になったケラモフは亀に。バックテイクした斎藤は、サイドバックからヒザも打ち込む!
3R、先に蹴る斎藤。ケラモフのパンチに右のカウンターを狙う齋藤。さらに右を振るがそこにカウンターのダブルレッグテイクダウンはケラモフ! 腰をつかむケラモフにロープを背に立ち上がる斎藤は肩パンチから突き放す! 斎藤は左ハイ、そこに大きな右を狙うケラモフ。ワンツーでコーナーに詰める齋藤。しかしそこに大きな右を狙うケラモフ。斎藤のローに合わせて再びダブルレッグテイクダウンは斎藤! 右まぶたから流血もロープ背に立ち上がる斎藤。コーナーから出る。
斎藤の出血にドクターチェック。残り1分25秒。ワンツーを打つケラモフは、続けてニータップでテイクダウン! コーナーまで這う齋藤は鉄槌を打ち、コーナー背に立ち上がる! 残り20秒。突き放して前に出る齋藤は右を打つがゴング。両者てを上げる。判定へ。
上下の蹴りを当て、左を当ててフラッシュダウンを奪いサッカーキックを当てた斎藤。右を返し、再三のテイクダウンを決めたケラモフだがイエローカード(20%の減点)も出されている。ラウンドマストではなく、ダメージの判定割合は50%を占めるRIZINジャッジの判定は割れて、2-1で斎藤が勝利。敗れたケラモフは信じられない、という表情でリングを下りた。
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▼第2試合 120kg契約 5分3R ※ヒジあり〇シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)[3R リアネイキドチョーク]×スダリオ剛(フリー) 父が日本人、母がフィリピン人のハーフの元貴ノ富士、スダリオは、現在MMA3連勝中。キックボクシング経験も活かし、2020年9月のRIZINでプロレスラーのディラン・ジェイムスを1R 終了時ドクターストップによるTKOで下すと、大晦日にミノワマンを1R、カーフキックでTKO。続く2021年3月の「RIZIN.27」では同じくプロレスラーの宮本和志に1R KOで勝利したものの、レフェリーの試合停止指示に従わず攻撃を続けたため、レッドカード(ファイトマネー25%相当の罰金)が出されている。その後、米国出稽古も敢行し、UFCファイターらと練習。MMA4戦目に臨む。 対するシビサイ頌真は、MMA6勝2敗。ラオスと日本のハーフで柔道&柔術がバックボーン。190cm超えの恵まれた体格を武器に、2011年にKrushでキックボクシングプロデビューを果たすと、2012年からHEATに参戦し、DEEP、ZST、GRACHANと様々なリングで戦ってきた。 2R、スダリオにとっては初の2R目。サウスポー構えで入るスダリオ。左右を振るが、そこに右ミドルを当てるシビサイ! さらにバックフィストも放つ。スダリオのローに右ストレートを当てるシビサイ。スダリオは左ロー。スタミナ苦しいか、互いに慎重な展開に。右ジャブを振るスダリオ。シビサイは圧力をかけていくがレフェリーは両者にアグレッシブファイトをうながす「注意」。スダリオはワンツーを胸元に。シビサイも右ボディストレート。スダリオは左インローを返す。右ハイを打つシビサイ。スダリオは左右でラッシュもシビサイも右を打ち返す。
3R、中央に走る両者。シビサイは左ジャブを鉄槌のように打ち下ろし。スダリオの左ストレートに合わせてダブルレッグテイクダウンはシビサイ! すぐにバックマウントを奪い、リアネイキドチョークを極めた。
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▼第1試合 73kg契約 5分3R ※ヒジあり〇弥益ドミネーター聡志(team SOS)[判定2-1]דブラックパンサー”ベイノア(極真会館)
極真会館所属のRISEウェルター級王者“ブラックパンサー”ベイノアが、弥益ドミネーター聡志(team SOS)を相手にMMAデビュー戦に臨む。 これまで極真会館所属で総合格闘技に挑戦した選手としては、アンドリュース・ナカハラ、エヴェルトン・ティシェイラ、御子柴直司、池田祥規、瀬戸哲男らの名前が挙がるが、極真会館に所属したままキックボクシング現役王者としてMMAに挑戦する選手としては初となる。
対する弥益は、前DEEPフェザー級王者。2019年10月にベルトを賭け芦田崇宏と対戦するとフルマーク判定勝ちで、第9代DEEPフェザー級チャンピオンに輝く。初防衛戦となった19年5月にはDJ.taikiを2R KOで初防衛に成功し、7連勝。20年9月の牛久絢太郎との防衛戦で判定負けで王座陥落した。
2020年大晦日のRIZIN.26でRIZIN初参戦を果たすと、タイトルマッチに敗れたばかりの朝倉未来の再起戦の相手として注目を集めるが、1Rに朝倉の猛攻を浴びKO負けとなった。
大手食品メーカーに勤務しながらプロ格闘家として実績を残すエリート会社員ファイターが、試合前と試合後を含め、全てをdominate(支配)するか。通常、65kgで試合をしているため、今回の73kg契約がどう影響するか。
空手衣をまとい花道を歩き、途中で脱ぎ捨てスパッツ姿になったベイノア。対する弥益はいつもの白仮面で登場。リング中央で片手を前に礼をする。
1R、ともにオーソドドックス構え。左を打つベイノアだが腰は低い。跳びヒザを打つ弥益。避けるベイノア。ベイノアの打ち終わりに弥益も左右を打って前に。左ミドルで尻餅を着く弥益。座って「来い」と挑発も
付き合わず押忍のベイノア。スタンド再開。右ローは弥益。ベイノアは左ミドル。圧力をかけるのは弥益。右ストレートを当てて弥益の腰を落とさせるが、すぐに体勢を戻す弥益も、右を打ち返していく。右ローを当てるベイノア。弥益も組みを突き放し、弥益はシッティングガードも立つ。
ベイノアは左ミドル! 圧力をかけて回転を速める。スイッチも入れて右ストレートを打つベイノアは左フックも。落ち着きを取り戻した弥益は最後にダブルレッグもベイノアががぶりゴング。
2R、オーソから左ハイをガード上に当てるベイノア。ワンツーも上体を立てた弥益の懐も深い。ベイノアの蹴りの打ち終わりに弥益はボディロックテイクダウン! 立ち上がり思わずロープを掴もうとするするベイノアの踵もつかみクラッチしてテイクダウンを奪うと両足を束ねて背中を着かせる。場外逃避するベイノアにサイドバックから片足をかけて引き込むが両足がかからない。ベイノアは腰をずらして立ち上がり。押忍で待つ。
ベイノアがロープに手をかけイエローカード。「失礼しました」と声を出し再開。左ハイを打つベイノアに組んでいく弥益はボディロックからテイクダウン! 両足を足で束ねマウント。ヒジを入れるが、しかしリバーサルしたベイノアがパウンド! ジャンピングの踏みつけを見せてサッカーキックもその足を掴んで弥益が上でゴング。
3R、ジャンプに踏みつけ時にロープを再び掴みレッドカードが出されたベイノア。スイッチする弥益はじりじりと詰めて右前蹴り。さらに詰めてボディロックから押し込む弥益は回してテイクダウン! 背中を着かせるが脇差しは弥益。ブリッジを狙うベイノアを潰して上からパウンドは弥益。ハーフガードにして二重がらみで安定感を増してパウンドを打つ。フルガードに戻すベイノア。蹴り上げから立ち上がると前蹴りも、その打ち終わりにすぐに組む弥益がボディロックからヒザを着かせる。立ち上がるベイノア!
コーナーで離れてヒザ蹴りは弥益も、そこを返したベイノアはサッカーキックから鉄槌を連打! 右足にしがみつく弥益だががぶるベイノアはついにバックに回り鉄槌。弥益は下からアームロック、センタク挟み狙いもベイノアが凌ぎ、ゴング。両者は正座してがっちり握手をかわした。
判定は割れて2-1で弥益が勝利。ロープ掴みでレッドカードも出されたベイノアだが、デビュー戦としては上出来のMMAの動きを披露。体格差のあるなか、弥益もスタンドで応戦。粘り強いグラップリングで接戦をモノにした。