2021年6月12日(日本時間13日)、米国アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナにて、『UFC 263』が開催された。ワクチン接種が進むなか、最大収容人員数1万9000人の同アリーナで、入場制限なしの有観客イベントとして大歓声のなか行われた。
UFC 263:アデサニヤ vs. ヴェットーリ 試合速報
現地時間2021年6月12日(土)、日本時間13日(日)米国アリゾナ州グレンデール/ヒラ・リバー・アリーナ
【メインイベント】
▼ミドル級タイトルマッチ 5分5R〇イズラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)183.5lbs/83.23kg[判定3-0] ※50-45×3×マービン・ヴェットーリ(イタリア)184.5lbs/83.69kg※アデサニヤが防衛
メインイベントはUFC世界ミドル級王者イズラエル・アデサニヤが、イタリアのマーヴィン・ヴェットーリを迎え撃つ3度目の防衛戦。さらにUFC世界フライ級王座をかけたダイレクトリマッチとなる、デイブソン・フィゲイレードvs.ブランドン・モレノ戦も行われる。
ミドル級王者のアデサニヤは、20勝(15KO)1敗のフィニッシャー。唯一の黒星は2021年3月に1階級上のライトヘビー級戦で王者のヤン・ブラホビッチ(ポーランド)に判定負けしたもの。今回はミドル級に戻しての再起戦となる。
対する挑戦者ヴェットーリはミドル級3位の強豪。2018年4月にアデサニヤと対戦し、接戦の末、スプリット判定で敗れている。以降、セザール・フェレイラ(腕十字)、アンドリュー・サンチェス(判定)、カール・ロバーソン(リアネイキドチョーク)、ジャック・ハーマンソン(判定)、ケビン・ホランド(判定)を相手に5連勝で、王座挑戦&リヴェンジの機会を得た。
『モータルコンバット』の三度笠姿で入場のアデサニヤ。
1R、オーソドックス構えから入るアデサニヤは右ロー。サウスポー構えのヴェットーリは圧力をかけていくが、アデサニヤはサークリング。左ローを打つが、それをキャッチしたヴェットーリがテイクダウン! ガードの中に入れるアデサニヤは金網を背に立ち上がり、離れる。
サウスポー構えのアデサニヤ。左ミドルからオーソに戻し右ショートアッパー。金網を背にしながらヴェットーリの左右を顔を左右に傾てかわして回る。オーソから右ミドルハイはアデサニヤ。さらに右から左ハイもかわすヴェットーリは圧力をかけていく。
2R、ヴェットーリの右前足に左ローはアデサニヤ! 作戦通り圧力をかけて金網に詰めてダブルレッグはヴェットーリも、両足を広げ突き放すアデサニヤ。左ハイも下がりながらに。しかし押し戻すアデサニヤは左ローを走らせる。バランスを崩すヴェットーリ。左ハイをガード当てるアデサニヤ。
3R、右前蹴りはアデサニヤ。しかしヴェットーリは早々にダブルレッグテイクダウン! アデサニヤの身体を中央に向けてハーフから背中を着かせると、アデサニヤの脇差しての立ち上がりにリアネイキドチョークへ! 腰をズラしたアデサニヤが正対し、立ち上がり際にヴェットーリは足関節も、手がアイポークに。
再開。右アッパーはアデサニヤ! サウスポー構えから左カーフキックを2連打で当てる。ワンツーのダブルで前に出るヴェットーリ。金網をサークリングして避けるアデサニヤ。左カーフキックでついにスリップしたヴェットーリ。立ち上がるヴェットーリに右前蹴りも金的に。
4R、詰めて四つからテイクダウンはヴェットーリ。しかしリバーサルしたアデサニヤが上に。スタンドに戻し、左ローはヴェットーリ。しかしヴェットーリのジャブをかわして左ローの打ち下ろしはアデサニヤ! さらに下に散らして左ハイはアデサニヤ。ここはブロックするヴェットーリがシングルレッグへ。そのまま金網詰めるも動けず。
5R、右ミドルハイはアデサニヤ。ブロックするヴェットーリはダブルレッグも差し上げるアデサニヤが突き放す。右ジャブのダブルから詰めるヴェットーリ。しかしアデサニヤの懐は深い。右ジャブに効いたそぶりのフェイクを見せるアデサニヤ。ケージを背にケージを蹴ってのスーパーマンパンチも遠い。最終ラウンドで流し始めたか。しかしヴェットーリもダブルレッグへ。アデサニヤが差し上げてブレーク。
残り50秒。カウンターを狙うアデサニヤ。は右ハイ。ブロックするヴェットーリは詰めるが、ダブルレッグもアデサニヤが差し上げて、ミドル級に戻り歓喜のブザー。判定へ。3者50-45で勝利したアデサニヤは、ケージの中で、「ヴェットーリに『お前のことは嫌いだけどリスペクトする』と言った。会見でも冷静に対処していた。実はUFCに来るかもしれない将来のファイターが殺された。みんな覚えておいてほしい。ニュージーランドの選手だった。この試合は彼に捧げたい。最後のスパーリング、凄かったよ」と、練習仲間を追悼。
続けて「僕の強敵(ロバート)ウィテカー、あいつがいるよね。まだ新型コロナウイルスはどうなるか分からないけど、いつでもいい。なぜなら、俺がチャンピオンだから」と、語った。
◆アデサニヤ「ヴェットーリの目を見たら、魂が体から離れていくようだったから、“怖いんだな”と言ってやった」
「試合を完全にコントロールしていた。コーチ に“飽 きるな! ”と 怒られたこともあったから、“ああそうだ、そのとおり、集中しないと”と思ってね。ラウンドの数さえもわからないけど、集中しないといけないと思うときがあって、でも、楽しかったよ。脅威は全然なかった。背中を取られたときでさえ、まったく驚異を感じなかった。ほんの少しも、だ。逆転した場面があったんだけど、相手のガードの中で回って、チョークを仕掛けた。あのセクシーなチョークで、相手の目を見てこう言ったんだ。“怖いんだろ?”ってね。あいつの目を見たら分かったんだ。神に誓って、あの表情は絶対に忘れない。絶対にね。彼の目を見たら、魂が体から離れていくようだったから、“怖いんだな”と言ってやった。
とても満足いくものだったよ。それで、“今ここで俺が勝ったと言ってもいいんだぞ”と言ったら、“絶対にない。俺が勝った”と言いやがる。アホなのか? まあ夜の眠りに役立つならなんだっていいさって感じだったけどね。顔にパンチを浴びせて、足への蹴りも入れて、明日にはあいつは足を引きずることになるだろうけど、俺は平気さ。でも、もっと顔を殴ってやればよかった。向こうのボクシングが上達していたから、彼と彼のコーチが頑張った結果だ。相手がうまく対応していたから、こっちはやりたいように試せなかった。だから最悪だと思ったんだ。映像を見て、“いいじゃん。今回の試合はすごくいい感じだ”と思ったんだけど、同時にもっとやりたいと思った。まあでも、5-0で勝ったんだから、グラッツィエ(イタリア語でありがとう)だな。ベラの言葉通りだ」
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【セミメインイベント】
▼フライ級タイトルマッチ 5分5R×デイブソン・フィゲイレード(ブラジル)王者 125lbs/56.70kg[3R 2分26秒 リアネイキドチョーク]〇ブランドン・モレノ(メキシコ)挑戦者 125lbs/56.70kg※モレノが新王者に。フィゲイレードは3度目防衛に失敗
フライ級王者のフィゲイレードは、2012年にMMAプロデビューし、JungleFightなどで連勝を重ね、2017年からUFCに参戦。2020年2月のフライ級王座決定戦で、ジョセフ・べナビデスに2R TKO勝利を飾るも、体重超過で王座剥奪。7月のダイレクトリマッチでべナビデスを1R リアネイキドチョークで絞め落とし、王者となった。
その後、2020年11月にスクランブル参戦の4位アレックス・ペレスを1Rギロチンチョークで極めて初防衛に成功。3週間後の12月に1位のブランドン・モレノと対戦し、5Rの死闘の末、マジョリティドロー(3Rにフィゲイレードがローブローで1ポイント減点)で2度目の防衛に成功している。戦績は20勝(9KO・TKO/8一本)1敗1分。
1位のモレノ(18勝5敗1分)は、2019年12月のカイ・カラ=フランス戦での判定勝利以降、2020年3月にジュシー・フォルミーガに判定勝ち、11月にブランドン・ロイバルを1R TKOに下し3連勝で、12月に王座挑戦。フィゲイレードに判定負けしている。メキシコ人初のUFC王者なるか。
1R、ともにオーソドックス構えから。ジャブを遠間から見せるモレノは右ローも。上体を立てるフィゲイレードに、ジャブを届かせる。左アッパー、右フックのコンビネーションのモレノをブロックするフィゲイレード。そこに右ジャブを突く。
踏み込むフィゲイレードは左ボディ! ワンツーのモレノをブロックしたオーバーフックしてクリンチ。離れるモレノ。右を振って組むが離れる。左の縦ヒジを見せるフィゲイレード。モレノは左ジャブも、そこに右カーフキックはフィゲイレード。
さらに左フックを振るが、モレノの左ストレートにダウン! 左でオーバーフックして跳ね上げるフィゲイレードはスタンドに。左ミドルもガード上に当てる。
2R、左前手を前に出すフィゲイレード。自ら左フックを放つと、モレノの打ち返しを掴みテイクダウン! 跳ね上げるモレノの首を抱えディープハーフに。しかし首を極めに行くフィゲイレード。首を抜くモレノの立ち上がり、さらにテイクダウン狙いにギロチンチョークを狙うフィゲイレード。そこはこれまでの戦いから警戒して極めさせないモレノがテイクダウン! コンディションの良さをうかがわせる動きで上を取る。しかし、フィゲイレードも下からヒジ!
蹴り上げで立ち上がろうとするフィゲイレードにすぐについてバックに回るモレノ。そこに前転してガードに入れるフィゲイレード。モレノが上のままブザー。モレノは下からのヒジで左目を腫らせる。
3R、「自分の距離でセンターを取ってジャブを打ち続けろ」とコーナーのアドバイスを受けるモレノ。ジャブを被弾するフィゲイレード。右オーバーハンドから組んでボディロックから小外がけザバ折テイクダウンはモレノ! 4の字に組み、背後からパウンド、リアネイキドチョーク! 後ろ手を剥がそうとするフィゲイレードだが、組み直したモレノは絞める! フィゲイレードがタップ! モレノがメキシコ人初のUFC世界王者に輝いた! フィゲイレードは3度目の防衛に失敗。
メキシコ系住民が多い同地で、フィゲイレードから肩に担がれ祝福された新王者は、ケージの中で涙を流し、「最高です、これが人生だよ。やったよ。UFCは僕をリリースしたけど、誇らしい経歴じゃないけど、見て、ここでジョーとベルトを持って喋ってます。アメージングだ。ありがとう。見て、このベルトを手に持っているんだ。ここまで長かった。6カ月、練習してきたんだ。夢をかなえた。昨日より強くなろうと頑張ってきた。ビバ、メヒコ! 母国の応援してくれたみんな、ありがとう!」と絶叫。
敗れたフィゲイレードは「自分が誰かみんな知っていると思う。今日はブランドン・モレノの方が強かった。ダナ、もう1回やる、というならやるよ」と語った。
◆モレノ「デイブソンにプッシュされたとき正直、自分がこの試合には勝つと思っていた。あそこで試合を制したんだ」
「信じられない。本当に夢のよう。このベルトを取るために必死に頑張ってきた。プロとして10年、毎日トレーニングするようになってからは 15年だ。すごく特別な瞬間だよ。 自分だけじゃなく、周りのみんな、祖国のみんな、家族、チーム……これは彼ら全員のためのものだ 。
デイブソンのことはとても尊敬している。もちろん、彼は今回の試合をスペシャルにしようと、みんなに注目してもらおうとして、記者会見では俺をプッシュしてきたりもしたけど、でも正直、プッシュされたときに自分がこの試合には勝つと思っていた。あそこで試合を制したんだ。自信はとてもあったし、彼は別人みたいだった。俺の目を見ようとせず、サングラスをかけてまるで別人だった。
試合が始まったとき、かなりハードに攻めていったし、かなりのハイペースでいった。それが最初のゲームプランで、それだけだった。もちろん、彼はいいヤツだし、本当にいい人。家族もいるし、奥さんもいる。俺と同じようにね。彼に恨みはないし、試合後はとても礼儀正しくしてくれた。俺にしてみれば、スポーツとはそういうもの。最初は素早く首を取りにいったんだけど、ものすごくうまく防御された。彼に手を取られたけど、トライアングルは崩さずにきっちり絞めていけたし、あの瞬間は必死に我慢して、そこからは自分の手との勝負。アゴの下に手を入れて首をとっておしまいさ。
アリーナ中に観客がいて、こんなにたくさんの人がいて……。メキシコの人もたくさんいたし、アリゾナのフェニックスにはラテン系の人が多い。ここでは前にも試合したことがあって、UFCに来る前だけどね。だから、アリゾナの人たちは俺のことを知っていてくれるし、当然、心の中でアリゾナは特別な場所だ。最高の旅路だったよ。妻にとってもそうだと思う。かなり若いときからの付き合いで、その頃に始めたことだから。彼女に出会ったとき、俺には何もなかった。それでも一緒にいてくれて、ともに成長し、一緒にこの旅路を歩いてきてくれた。みんなにとって本当に特別なものになるだろう。来週、両親と一緒にティファナに行くんだけど、ぜひ見てみたい。ジムには大きなテレビがあって、150人が試合を見てお祝いしている動画があるんだけど、とんでもなくすごい。
明日には何があるか分からないし、来月にどうなるか分からないから、この瞬間を楽しんでいたい。今この時を心から楽しんでいる。今回のファイトキャンプはとても長かった。技術的だけじゃなく、メンタル的にもしっかり準備したかったからね。6カ月だ。やばいだろ。メンタルヘルスがかかっているから、休息も必要だ。少しだけ休まないといけないけど、年内にもう一度試合がしたい。今はとても幸せだ」
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【メインカード】
▼ウェルター級 5分5R〇レオン・エドワーズ(英国)170.5lbs/77.34kg[判定3-0] ※49-46×3×ネイト・ディアス(米国)170lbs/77.11kg
1R、サウスポー構えのネイト。オーソドックス構えから入るエドワーズ。右で飛び込むネイト。いったん視線を外しながら、背中を見せながらいきなり左右で飛び込む。サウスポー構えに変えるエドワーズ。
大きな右を見せるネイト。オーソドックス構えにスイッチから左に戻すエドワーズに、ネイトは左ロー。右の打ち終わりはエドワーズが右を狙い。サウスポー構えから左ローをヒット!
四つから崩しに行くエドワーズ。そこを凌ぐエドワーズは詰めてヒザ。さらに横に崩してテイクダウン! すぐにバックテイクし、たすきに取る。腰をずらしたネイトは立ち上がりを狙うが、その際についていくエドワーズは左足をかけるが。前転したネイトはガードに入れるとエドワーズは離れて左ロー!
2R、時折背中を見せながら右で飛び込むネイト。エドワーズは左前蹴りも、そこに腹を効かされたフリをするネイトも付き合わないエドワーズは左ローを走らせる。
左ローを突くエドワーズ。詰めて右で差して、ネイトの左脇を潜るエドワーズは、バックテイクからボディロックで小外で崩してテイクダウン! 下のネイトは外ヒールフックもエドワーズは金網を掴んでしまう。ストレートフットロックに切り替えたネイトに後ろを向いて足を抜いて離れるエドワーズ。スタンドへ。乱打戦から左で詰めるネイト。そこを捌いて四つに持ち込むエドワーズが離れ際にヒジ。
3R、前蹴りのエドワーズは左ローも。詰めるネイトは右で差して組むが、突き放すエドワーズが圧力をかける。エドワーズの右を掻い潜り組むネイトだが、ここもいい組み手はエドワーズ。ネイトの右脇を同じように潜るとボディロックテイクダウン! ハーフガードのネイトにヒジを打ち込み、ネイトは頭部から出血。下から「来いよ」と挑発するネイトに、エドワーズは付き合わず。
流血しながら詰めるネイトを捌いて四つに組んで脇を潜るエドワーズ。ボディロックから足をかけてテイクダウン! ディープハーフから足関節を狙うネイト。それを潰すエドワーズ。スタンドに。エドワーズは右ヒジを当てるもネイトは声を挙げる。
4R、オーソドックス構えから右ミドル、サウスポー構えに変えるエドワーズ。ネイトの右に左を合わせるエドワーズ。またも左ローを当てる。右前蹴りから前に出るネイトに、足払いでこかすエドワーズ! またも半身からいきなり飛び込むネイト。エドワーズの左ローを外側いチェックし、左足を指して痛めただろう? と声を挙げる。
左瞼からも出血するネイトはワンツーも、さばくエドワーズは右。ともにオーソドックス構えになりネイトがサウスポー構えに戻したところでブザー。押し戻したネイトだが、有効打はエドワーズ。
5R、ネイトの打撃にカウンターの軸足払いでこかすエドワーズ。しかしグラウンドには付き合わない。右ヒジをから飛び込むネイトは右で差して離れ際に右ヒジ。押し戻すエドワーズは左! しかし慎重に間合いを取る。右ボディストレート、さらにワンツー! 詰めるネイトは右で差して一瞬ダブルレッグも差し上げるエドワーズが離れる。
エドワーズは右ミドル! 左ハイも。ブロックするネイトに左から角度を変えて右を打つエドワーズ! 出血しながら詰めるネイトはエドワーズの右フックにカウンターの左! グラつくエドワーズに、さらにネイトは左。エドワーズは一瞬動きが止まると、ネイトは右も当てる! サークリングして回復するエドワーズは四つに組んでブザー。最後に見せ場を作ったネイトは右手を挙げた。
判定は3-0(49-46×3)でエドワーズが勝利。ひとつのNCを含むUFC9連勝をメークした勝者は「ネイトは凄い。リスペクトしている。最後の最後にもらったね」と笑顔。
この試合で、オクタゴンで計5時間を超える試合タイムを更新した敗者も「レオンおめでとう、いいエルボーをもらったよ。俺たちネイト・ディアズアーミーをいつも応援してくれてありがとう」と右手を挙げて語った。
◆エドワーズ「ネイトが俺のことをイラつかせようとしていたのは分かっていたけど、最後の1分は本当にヒヤッとした」「最後の1分は本当にヒヤッとしたね。試合の大半を制しながら最後の最後でやられたら意味ないからね。4つのラウンドを有利に進めてあと1分だけだった。ネイトはレジェンドで、このスポーツのキャリアも長く、身の振り方もわかっている。俺がプロとしてデビューした時にネイトはすでにUFCでヘッドラインを飾っていた。ネイトが暴言とかで俺のことをイラつかせようとしていたのは分かっていたし、自分が挑発に乗ってはいけないこともコーチ陣から言われ続けていた。もちろんネイトことは尊敬しているし、これからも変わらず彼の戦いを続けてほしい。
自分としてはもう少し打撃の量を増やしてもよかったかもしれない。いまだに最終ラウンドで一発を食らってしまったのが悔しい。この勝利で俺がタイトル戦に相応しいことを証明できたと思う。これで9戦連続勝利なのに加え、俺みたいに試合を受けている選手は他にいない。次はタイトル戦だろう」
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▼ウェルター級 5分3R〇ベラル・ムハマッド(米国)170.5lbs/77.34kg[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×デミアン・マイア(ブラジル)170.5lbs/77.34kg
ウェルター級9位のマイア、11位のムハマド。オクタゴンで柔術を駆使する43歳のマイアはこれがUFCとの最終契約試合。3連勝後の前戦ではギルバート・バーンズに1R TKO負けを喫した。
佐藤天もリアネイキドチョークで極めているレスラー、ムハマドは4連勝中。3月の前戦では、レオン・エドワーズのアイポークにより続行不能となりノーコンテストとなった。
1R、サウスポー構えのマイアにオーソドックス構えのムハマッド。序盤から前足を触りに行くマイア。2度切るムハマッドだが、3度目のシングルレッグから金網に押し込むマイアはダブルレッグに切り替え、尻下でクラッチ、テイクダウン! しかし、金網で立ち上がるムハマッド。そこになおもシングルレッグも、ムハマッドは片足を抜く。
右ストレートを当てるムハマッド。マイアはシングルレッグで金網まで押し込むが、ここも足を抜くムハマッド。
サイドステップしながら右フックを打つムハマッド。その打ち終わりにシングルレッグに入り、持ち上がるマイアだが、肩口までは上がらず。片足立ちでついに両足を着いたムハマッドは右ハイをガード上に。マイアも左ストレートを見せる。
2R、互いに喧嘩四つで前手のジャブの打ち合い。中に入ってタイミングよくダブルレッグに入るマイアも切るムハマッド。右から左の逆ワンツーの左を当てる。しかしマイアも左ストレートを返す。右を当てるムハマッドは左ローを前足に。左から右ボディも。
素早いシングルレッグで踵を掴んだマイアは、左足を持ち上げ、金網まで押し込み、足に挟みテイクダウン狙いでブザー。
3R、ムハマッドの打ち終わりにシングルレッグを仕掛けるマイア。切るもなおも追いかけるマイアに、ムハマッドはノーモーションの右! シングルレッグを仕掛け離して左ストレートを打つマイア。再びシングルレッグはマイア。切られても左ストレート! しかし、ムハマッドも右から左の逆ワンツーを当てる。右ジャブを当てるマイア。
ムハマッドは右ボディストレート。マイアはニータップから片足を持ち上げるが、切るムハマッドにシングルレッグはマイア。金網まで押し込むが、ムハマッドは片足立ちのまま立ち続け、ブザー。
判定は3-0(30-27, 29-28×2)でムハマッドが勝利。マイアの20回のテイクダウンアテンプトを切った32歳のムハマッドはホッとした表情を浮かべた。
◆ムハマッド「実際に一緒にケージに入ったら、“ああ、俺はデミアン・マイアと戦っているんだな”と実感した」
「タフな試合だった。デミアン・マイアと戦うことを考えれば常に思うことだけど、どういう展開になるかなと思いきや、突然に1Rでテイクダウンを取られて、“うわ、これは予想外”と思うような、そういう試合だった。あの場面では我慢して、賢くいかないといけない。このためにトレーニングしてきたし、これまでもこういう悪い状況に陥ったことはある。脱出できると思っているから、立ち上がってからはゲームプランに戻って、とにかくスマートに、スマートに行こうと思った。今回の試合はものすごくガマンが必要だった。落ち着きをなくしてしまうと、相手にタップを待たせることになるから。
最大のポイントは相手にロックを許さないこと。手を出させないというのはキャンプを通して取り組んできたことなんだ。彼はシングルレッグ、ダブルレッグ、ボディロックと次々に仕掛けてくる。でも、無理に逃げようとすると背中に飛び乗ってくる。今回はとにかく、“マジか、デミアン・マイアと戦うんだな”という気持ちが強かった。ずっと見てきたレジェンドだし、これを乗り越えていかないといけない。座って話しているときもそうだけど、実際に一緒にケージに入ると、“ああ、俺はデミアン・マイアと戦っているんだな”と実感する。子供の頃からファンだったし、アンデウソン・シウバとの試合を見たり、2回のタイトル挑戦を見たり、彼の試合を見られたことは光栄ないこと。しかも、そういう彼と一緒にケージで時間を過ごせるなんて名誉なことだよ」
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▼ライトヘビー級 5分3R〇ポール・クレイグ(スコットランド)204.5lbs/92.76kg[1R 1分59秒 TKO] ※腕十字によるヒジ負傷×ジャマール・ヒル(米国)205.5lbs/93.21kg
ライトヘビー級14位のクレイグ、15位のヒル。大「USA」コールの中、完全アウェーのクレイグは、ヒルの右手をオーバーフックして引き込み。オモプラッタ狙いからフルガード。右手を絞ってから、ヒルの逆の左手にスイッチして腕十字に! ヒルを前転させたクレイグは左手を90度に曲げると、正対してきたヒルを三角で極めたまま下からパウンド乱打! ヒルの左腕は脱臼して力が抜けている。レフェリーがようやく気付き、間に入った。
試合後、勝者は「彼の腕は壊れているかもしれません。腕十字のときにタップしたんじゃないかなと思いましたが、もうこれ以上は動けないだろうと思いました。レフェリーがストップしない以上、外すことはできなかった。米国の皆さん、ありがとうございました」とマイク。最後は拍手を浴びた。
◆クレイグ「みんなが一本に賭けてくれていたのに、サブミッションで極まったことにならなくて(TKOで)申し訳ない」「自分の仕事はフィニッシュすること。柔術家を相手に、タップかナップ(落ちる)かスナップ(折れる)か、今日はスナップだった。それを確認するのはレフェリーの仕事だ。レフェリーは経験豊富だし、どうすればいいか分かっている。ジャマールはものすごくタフな相手でもあるし、最後に自分の運命を決めるのは彼自身だ。タップするかどうかは自分で決められるし、十分に決まっているかどうかも分かる。でも、彼はそういうタイプの人なんだろう。とにかくタフだし、鉄でできているみたいだし、とても強くなって戻ってくると思う。
半年だからね。3カ月前に実現していたはずが、ここにくるまで半年かかった。でも、最終的にはやり遂げられた。試合前に俺たちの間に流れていた悪い血は最後に手を上げられた時点で終わり。彼のことはとても尊敬している。向こうは自分の柔術が俺のレベルに達していると言っていたけど、そうだとしても、こういう状況だと俺の腕はさらに上がるんだ。サブミッションゲームを見てもらえれば分かるように、俺は超危険なやつだからな。みんなが一本に賭けてくれていたのに、サブミッションで極まったことにならなくて申し訳ない。
ブーイングにあおられたけど、最後は歓声が上がったし、とても喜んでもらえた。それがファイトビジネスというものさ。最初にどちらか選ぶけど、終わるときにはすべてを変えられる。時間はたっぷりあるから、柔術の腕試しがしたいヤツがいれば戦うけど、トップ9、トップ10、まあトップ8くらいかな、そういう相手を探している」
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【プレリム】
▼ライト級 5分3R〇ブラッド・リデル(ニュージーランド)155lbs/70.31kg[判定3-0] ※29-28×3×ドリュー・ドーバー(米国)154lbs/69.85kg
◆リデル「試合が長くなればなるほどほとんどの人は悪くなっていくけど、自分は良くなっていく」「もう少しクリーンに、もう少しクールに試合をしたかったんだけど、ドリューが強引に前に出てくるから、ドッグファイトみたいになってしまった。すごく忍耐力が高い。コーチ達からは粘って動けと言われていたから、そうすることもあったけど、それ以外は立ってスイングしていたこともあった。勝てて嬉しい。スタンディングで格闘するスタイルと、スティックとムーブを混ぜ合わせないといけなかった。それが勝因になったと思うし、あのランダムな打撃やテイクダウンは……打撃ではあまり相手が疲れていなかったようだ。レスリングの方がもう少し相手を疲れさせられていたかもしれない。打ち合いの中で相手が少し疲れているように感じられた。ほとんどの人は動揺してバタついたら、ダブルレッグとかそういうものに飛びつくし、自分もそうした。そこから巻き返す必要があったんだ。
試合が長くなればなるほど自分は良くなっていくけど、ほとんどの人は悪くなっていく。勝利できて、自分のスキルを高められてよかった。フィニッシュできればと持っているから、すぐにでも実現できるように願っている。勝って勢いをつけられるのはいつだっていいこと。イズラエル(アデサニヤ)には必要ないと思うけど、でも、興奮はしてくれていると思う。あの人は化け物だからね。さっきも言ったように、俺はマッスルカーのようにエンジンが温まってくると調子が出てくるんだけど、あの人はフェラーリのようにド頭から全開でいける。きっと(マービン)ヴェットーリをたたきのめすと思うよ」
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▼ライトヘビー級 5分3R〇エリク・アンダース(米国)205lbs/92.99kg[判定3-0] ※29-28、29-27×2×ダレン・スチュワート(英国)204.5lbs/92.76kg
◆アンダース「精彩を欠いたパフォーマンスだったと思う」「自分のベストじゃなかったのは間違いない。試合はすべて、ボーナスを狙って戦っているけど、その中でも精彩を欠いたパフォーマンスだったと思う。歴史的に見ても、俺は全体的にスロースターターで最後に盛り返すタイプだ。最後のラウンドは10-8だったと思うけど、そういうスコアだったってこと。最終ラウンドがかなり重要だった。最後までやるべきことをやったけど、これがこういう試合やファイターを分けるポイントだと思う。1Rは誰だって頑張れる。でも、1-1になって迎えた3Rはどっちがより強く望んでいるかが重要。自分の方が、気持ちが強かったってことを示せたと思う。レフェリーがケージ際で介入する場合は自分たちが何もしていないということ。
ゲームプランとしては相手を少しずつ消耗させてプレッシャーをかけ、疲れさせていくことだった。3Rには疲れていたように見えた。最後は向こうが楽に逆転を許したなとも思う。間違いなく自分のカーディオの方が優れているし、今日はそれを生かせた。正直、最初に勝てていたと思う。最後の最後で重大なミスを犯してしまったから、それがパフォーマンスボーナスになっていたかもしれないと思うと、5万ドルを失ってしまったと言えるかもしれない。巻き返して立て直す必要があった。相手の公平を保つために言えば、向こうが試合を諦めたわけじゃなくて、レフェリーが彼には続けられないと言ったんだ。だから、彼に再戦を申し込むのが正しいことだと思った」
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▼女子フライ級 5分3R〇ローレン・マーフィー(米国)125.5lbs/56.93kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ジョアン・コールダウッド(スコットランド)125lbs/56.70kg
◆マーフィー「相手のどんな小さい弱点でも見つけて攻めるのが私のスタイル」「1Rと2Rは自分が勝ったと思うし、総合的に良い試合ができたと思う。3Rは相手に圧倒されたと感じていた。ジョジョは素晴らしいファイターだわ。タイトルコンテンダーとして長い間活躍してきただけの実力を兼ね備えた素晴らしいファイター。判定だったとしても試合に勝てて何よりよ。みんなが思っている以上に私はタフだし、どんな試合展開でも対応できる力を持っている。レスリングでも打ち合いでも、相手の得意な分野でやり合うことができる。体力勝負でも問題ないわ。相手のどんな小さい弱点でも見つけて攻めるのが私のスタイルね。私は長い間ナンバー1コンテンダーとして活躍してきたし、これからもどんな相手だろうと勝つつもり」
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▼フェザー級 5分3R〇モフサル・エフロエフ(145.5lbs/66.00kg)[判定3-0] ※29-28×3×ハキーム・ダオドゥ(カナダ)145.5lbs/66.00kg)
フェザー級14位のエフロエフと15位のダオドゥの対戦。エフロエフはMMA14戦全勝。うちUFC4戦を全試合判定勝ち。対するダオドゥは、UFC5連勝中。2019年7月には堀江圭功に3R KO勝ちしているストライカーだ。
1R、ともにオーソドックス構え。シングルレッグから軸足を払いテイクダウンのエフロエフ、後方に飛んですぐに立ち上がるダオドゥを詰めるとボディロックからケージを蹴って引き込み。なおも立ち続けるダオドゥに後方からボディロックのままリフトしテイクダウン! すぐにバックから足を巻き、リアネイキドチョーク狙い。正対して立ち上がるダオドゥ。ブザー。
2Rもテイクダウン狙いから脇潜りすぐにスタンドバックテイクはエフロエフ。ボディロックから小外でサイドに崩してテイクダウン! 腰をずらし正対を試みるダオドゥに胸を合わさせず、背後から細かいパウンド。
3R、ジャブを突くダオドゥに低いダブルレッグはエフロエフ。しかし、ついにスプロールで切るダオドゥ! エフロエフの入りにカウンターの左フックをヒット! 首相撲からの攻防も制するダオドゥ。パンチに身体が流れるエフロエフ。ダオドゥの左にエフロエフ足を泳がせると“効いていない”とばかりに左手を挙げるが、なおもダオドゥは左から返しの右! たまらず詰めるエフロエフがダブルレッグテイクダウン! そのままコントロールしブザーを聞いた。
判定は3Rのみを落としたダオドゥが3-0勝利。MMA戦績を15勝全勝とした。
◆エフロエフ「トップ10以外のファイターと試合する気はない」「判定ではあったけれど勝ちは勝ちだ。次の試合はランキングトップ10のファイターと試合がしたい。デイナ、次の対戦相手がトップ10じゃなけりゃ、あなたと戦いたい。今回の相手は5連勝中だった素晴らしいファイターで、ムエタイを中心に試合を組み立てる選手だった。まさに俺が3カ月間トレーニングしてきた内容を披露するのに相応しい相手だったな。俺には体力、柔術、レスリングがある。これからも俺より上のランクのファイターを倒していきたい。ランキングトップ10以外のファイターと試合する気はない」
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【アーリープレリム】
▼女子バンタム級 5分3R〇パニー・キアンザド(スウェーデン)135.5lbs/61.46kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×アレクシス・デイビス(カナダ)134.5lbs/61.01kg
◆キアンザド「タイトルを争うことだけを目標にしているわけじゃない。タイトルを勝ち取りたいの」「いい試合だった。鋭い手応えを感じていたけど、相手の強みを意識し続けていないといけないと思っていたから、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)してしまった。何発か、うまく打っていけたから、試合には満足しているわ。彼女のキックはとても強い。何発か右を当てていけたから、それで終わりになるかと思ったけど、そうはならなくて。ものすごくタフな相手だったけど、こっちは絶好調だったから。やりたい試合がいくつもあるからこそ、勝とうとしているし、チャンスを現実にしたいの。試合を組んでもらえるように。勝てなければ要求だって通らないでしょ。私のスピードや決意を思い知るべきね。
数年前に始めた頃は誰も私がここに来るなんて思っていなかっただろうけど、私は今ここにいる。タイトルを争うことだけを目標にしているわけじゃない。タイトルを勝ち取りたいの。それが違いよ。今夜、対戦することになっていたけど、8月の方がいいんじゃないかと彼女(ラケル・ペニントン)が言っていたというのを聞いた。お医者さんは8月に問題ないだろうって言っていたから、そうなるといいわね」
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▼ライト級 5分3R〇テランス・マッキニー(米国)155.5lbs/70.53kg[1R 0分07秒 KO]×マット・フレボラ(米国)155lbs/70.31kg
マッキニーは1週間前のLFA109で、マイケル・イリザーリをパウンドアウトしたばかりの緊急参戦。試合開始早々のマッキニーのワンツーで、フレヴォラがダウン! 左の鉄槌連打でレフェリーが間に入った。4試合連続KOを決めたマッキーニだが、ケージに駆け上り着地で右足を痛めてしまう、イナンパクト十分過ぎるオクタゴンデビューとなった。
◆マッキニー「いつかアデサニヤと遊んでみたい」「相手が前進してきたのが見えたから、タイミングを見計らっていたんだ。コーチに“相手が前進してきたらワンツーを狙え”と言われていたから、確実に狙ってはいたよ。これ以上ない結果だと思う。UFCチャンピオンになるのがゴールだから、また一歩それに近づくくことができたと思う。試合中は妙に落ち着いていた。今までで一番落ち着いた状態で試合ができたと思う。アデサニヤと同じカードで戦うことができて嬉しいよ。いつか彼と遊んでみたいね。これからも多くの選手達をKOやフィニッシュで倒していきたい」
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▼フェザー級 5分3R〇スティーブン・ピーターソン(米国)148.5lbs/67.36kg ※体重超過[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×チェイス・フーパー(米国)145.5lbs/66.00kg※ピーターソンが体重超過。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のフーパーに報奨金の20%を支払う
◆ピーターソン「ネイト・ランドワーと試合できたら面白い」「約2年も試合ができていないこともあり、気分はすごく良いね。ここまで長いこと試合をしなかったことがないから、逆に長い時間をかけて自分の健康状態を調整することができた。過去最高の状態で試合を迎えられたと思う。もちろんフィニッシュで試合には勝ちたかったけど、パフォーマンス自体には満足している。チェイス・フーパーは技術的には優れていると熟知していたし、彼自身も素晴らしい試合をしたと思う。特に体の訛りは感じなかった。試合になったら言い訳はなしだからな。
ある程度の時間試合から離れて、確実にアスリートとしての格が上がったとは思う。減量には少し苦労した部分があった。次はランキングトップ15かトップ10のファイターと試合がしたい。ネイト・ランドワーと試合できたら面白いと思う。もちろんゴールはいずれ王者になることだ。今後はまたすぐにジムに戻ってこの連勝のモメンタムを継続していきたいと思う」
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▼ライト級 5分3R〇ファレス・ジアム(フランス)156lbs/70.76kg[判定2-0] ※29-28×2, 28-28×ルイージ・ベンドラミニ(米国)155.5lbs/70.53kg
◆ジアム「俺は強いし、誰にも仕留められない」「いいパフォーマンスだった。相手は柔術の黒帯を持っているから、ジャブと少し足技も、フェイントを使った戦略だった。彼にはいいセコンドがついているし、いいチームもいるから、嬉しい。俺は強いし、誰にも仕留められない。アメリカに来たものも初めてだし、アメリカで試合したのも初めて。本当に嬉しい。世界中のすべてのファンに感謝したい。アメリカのみんなにも感謝している。アリゾナ、フェニックス、ありがとう。きっとみんなが、俺は若いし、強いと言ってくれると思うし、アリーナにいるみんながいい試合だったと言ってくれるだろうから、満足している。
家に帰ってちょっと休む。勝利には満足している。4試合目については良い試合にしたいし、アメリカでやりたい。前回の試合はボビー・グリーンを指名したけど、彼が俺との試合を望んでいたのかどうかも分からない。誰も指名しないけど、俺は若くて強いから、次のチャレンジの準備もできているということは言いたいね。またすぐに会おう」
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▼ヘビー級 5分3R〇カルロス・フェリペ(ブラジル)262.5lbs/119.07kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ジェイク・コリアー(米国)264.5lbs/119.98kg
◆フェリペ「アルロフスキー、あなたのことは尊敬しているけれど、喧嘩しようぜ」「最高の気分だ。思い通りの試合だった。戦闘で、3Rにわたる暴力の嵐。気に入ったよ。ただ、1人のジャッジが相手の勝利を支持したのは気に食わない。どうかと思うね。試合を通してコントロールしたのは俺だ。最初のラウンドはもしかしたら落としたかもしれないけど、2Rと3Rはどっちも俺だ。自分が試合に負けたなんて思っていない。
マッチメーカーにリクエストがあるんだ。アンドレイ・アルロフスキーとやらせてほしい。アンドレイ・アルロフスキーのことはとても尊敬しているけど、でも、彼の出番はもう終わったと思う。今は俺の番だ。新世代のときが来ている。彼のことは本当に尊敬しているけど、この対戦は意味あるものだと思うよ。9月か10月か、来月でもいけるかな。でも、9月か10月だといいね。彼は手を手術したみたいだから、9月か10月だとお互いにとって完璧だろう。アルロフスキー、あなたのことは尊敬しているけれど、この試合を実現させてほしい。喧嘩しようぜ」