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【ONE】“石の拳”リネカーがKO勝利で王者ビビアーノに挑戦アピール、若松佑弥がマクラーレン下し「僕がフライ級で日本人初の王者になります!」、緊急参戦の澤田龍人はリータオとの再戦で判定負け、ホルツケンがJWPをKO!

2021/04/22 09:04
ONE on TNT 3 4月22日(木)午前9時30分「ONE on TNT 3」 ▼バンタム級 5分3R○ジョン・リネカー(ブラジル)65.65kg, 1.0040[1R 4分35秒 KO]×トロイ・ウォーゼン(米国)65.80kg, 1.0078 “石の拳”の異名を持つ元UFCファイターのジョン・リネカー(ブラジル)が、ONE3戦目で北米向けのTNT放送のメインイベントに登場。MMA7勝1敗のトロイ・ウォーゼン(米国)と対戦する。  リネカーは、2019年10月にオールラウンダーのムイン・ガフロフを判定で下し、ONEデビュー戦勝利。2Rに拳を骨折しながら強打を振り続けるハートの強さを見せた。2020年11月の前戦では、元ONE世界バンタム級王者のケビン・ベリンゴンを2R、左右の強打でTKOに下している。  対するウォーゼンは当初、“永久寝技地獄”上久保周哉との対戦が決定していたが、急遽、今回のリネカー戦に変更。ウォーゼンは、2020年2月にマーク・アベラルドに判定勝ちで2019年7月のONEデビューから3連勝を飾っていたが、2020年12月の前戦ではサーデュラエフに接戦の末、判定負けを喫している。  1R、オーソドックス構えのリネカーに、サウスポー構えウォーゼンは拳をがっつり握り、いきなり圧力をかけて左右を振る。金網に詰まりながらも左ミドルを返すウォーゼンに、詰めて左右ボディ打ちはリネカー。リネカのローブローから再開。  右から左のボディ打ち、右ローはリネカー! ウォーゼンは左ミドルで止めようとするが、リネカーは右アッパーも。左を当ててリネカーに片ヒザを一瞬着かせるウォーゼン! しかし構わずウォーゼンは前に詰めて左ストレート!   左の蹴りのフェイントを見せるウォーゼンに対し、左右フック。ガードを上げるとボディ打ち。ウォーゼンはダブルレッグに入るが、切るリネカー。  右のリネカーと左のウォーゼンの相打ちから、左フックを返すウォーゼン。しかしリネカーもすぐに右を当てる。向き合った刹那、リネカーはここまでのフックと異なり、右のストレートを真っすぐに打ち、ウォーゼンが後方にダウン! ONE3連勝のリネカーは勝利の雄叫びを上げた。  現在、ONEバンタム級は王者がビビアーノ・フェルナンデス。1位にリネカー、2位にベリンゴン、3位がユサップ・サーデュラエフ、4位が佐藤将光を下したファブリシオ・アンドラージ、5位に佐藤がつけている。  挑戦権を得たと言っていいリネカーは、携帯を手に「1Rで自分の強みであるパンチで勝てた。次はチャンピオンと戦いたい。ビビアーノより自分が強い。僕がベストだ」と王座戦をアピールした。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R×リース・マクラーレン(豪州)60.80kg, 1.0014[判定0-3]○若松佑弥(日本)61.20kg, 1.0210 ONEフライ級4位の若松は、2019年3月の両国大会でデメトリアス・ジョンソン(DJ)に2Rギロチンチョークで敗れたが、同年8月のマニラ大会でジェヘ・ユスタキオに1R、右ストレートでKO勝利。続く10月の試合でも韓国のキム・デファンを相手に1Rに右手を骨折しながらも判定勝利。2020年11月に約1年ぶりの試合で韓国のキム・キュソンと対戦し、右ストレートで1R KO勝ちを収めている。現在3連勝中で、今回は約半年ぶりの試合となる。  4月8日に、アドリアーノ・モラエス(ブラジル)がDJを2R KOに下し、フライ級新王者に輝くなか、挑戦権を獲得したい若松にとっては、避けて通れず、そして落とすことができないのが、今回のマクラーレン戦だ。  試合に向け、青木真也(4月29日にエドゥアルド・フォラヤンと対戦)と個別練習の時間を持ち、トライフォース赤坂で朝倉兄弟を相手に出稽古も行って来た。若松は、「今回すごくキツいファイトキャンプをしっかりやってきました。15分に自分のすべてをケージの中に置いていく覚悟で挑みます」と語ると、米国での中継もある大会に向け、「こんな小さなアジア人でも、スピリットを感じ取ってもらいたいです。アメリカに無い侍魂を見てほしいです」と意気込みを語っている。  対するフライ級5位のマクラーレンは、元世界タイトルマッチ挑戦者。2016年12月にONEバンタム級(※65.8kg)で王者ビビアーノ・フェルナンデスに挑戦し、スプリット判定で敗れ王座戴冠はならなかった。その後、ケビン・ベリンゴンにも敗れるも、ONEフライ級(※61.2kg)でアナトポン・ブンラッドにダースチョークで一本勝ち。その後もジアニ・スッバを肩固めで極め、和田竜光に判定勝ちと3連勝。カイラット・アクメトフとダニー・キンガドには判定で敗れたが、2019年12月にゲイリー・マンガットにリアネイキドチョークで一本勝ちし、再起を遂げると、2020年10月にはMMA7勝無敗だったアレクシ・トイヴォネンを1R、強烈な右ヒザ蹴りでKOに沈めている。  ランクでは若松より下位ながら、上位陣と遜色ない強さを見せているマクラーレン。豪州クリスマス島でムエタイやボクシングを習い、17歳でクィーンズランド州カチMMAでジョン・ウィル&マチャド柔術の黒帯ジェフ・ペリーから柔術も修得。ゴールドコーストのPUMMAでMMAファイターのキャリアを積んできた。  グラップリングベースながら、近年の打撃の進化は目覚ましく、トイヴォネン戦では、強いカーフキック、サウスポー構えにスイッチしての左ミドル、さらにオーソドックス構えに戻して左レバーブロー、左から右のワンツー、首相撲からのヒザ蹴りでのフィニッシュと、強い組みの圧力を活かした打撃が大きな武器となっている。2020年11月には豪州「The ETU Cup」でボクシングルールにも挑戦し、3R KO負けもコンスタントに試合をこなしている。  若松戦を前にマクラーレンは、「彼の強みはボクシングだが、柔術に関してはまだ欠けている部分があると思う。“オーストラリアン手錠”をユウヤにかけたい。早いペースの試合になると思う。花火のようにね」と、短期決戦も視野に、グラウンド勝負に分があることを語っている。  果たして、フライ級次期コンテンダーとなるのは、若松佑弥かリース・マクラーレンか。  1R、ともにオーソドックス構え。右のカーフ狙いはマクラーレン。若松は大きな右から左と振り前に。マクラーレンは組んでスタンドバックにつくきかけるも、外す若松。さらに若松の左右に組むマクラーレンに若松は小外がけでテイクダウン! 下からのマクラーレンの仕掛けを潰してパウンド。「グラウンド付き合わなくてもいい」という長南亮代表の声に、足を抜いて立ち上がる。  右アッパーを当てる若松。スイッチするマクラーレンにさらに左ストレートで前に! 両脇を差して押し込む若松。四つに持ち込むマクラーレンは体を入れ替えてダブルタイトルへ。しかし両足を広げて凌ぐ若松はマクラーレンの頭を股に置く。頭を出してテイクダウンを狙うマクラーレン。ボディロックからテイクダウン!  若松の立ち際をバック狙うが、落とす若松が上に! しかし、スイープしたマクラーレンがヒジを落とし、ゴング。  2R、サウスポー構えになるマクラーレン。「グラウンドじゃないよ」という長南代表の声。若松はオーソから右ロー。ヒザ着きながらダブルレッグに入るマクラーレンはシングルレッグテイクダウン、すぐにバックテイクも、ここの際を制している若松は落として上に。なおもマクラーレンは足を効かせて立つ。  その離れ際にヒジは若松! さらに左ストレート! にやりと笑うマクラーレンはダブルレッグから脇を潜りバックテイク、その足を外してまたも上を取る若松! しかしここも足を跳ね上げ立つマクラーレンが詰めるも、突き放す若松。  スタンド。右を伸ばす若松。マクラーレンの組みを切る若松は右で差して押し込むと離れ際に右ヒジ! 一瞬、動きが止まるマクラーレン。組みに来たマクラーレンを両脇を差して押し込むのは若松。マクラーレンのヒザが股間に入るも若松は気にせず。ここまでマウント奪取のマクラーレン、スクランブルから打撃を当てた若松と、五分に渡り合った両者。最終ラウンドへ。  3R、最終ラウンド。右を当てる若松。そこにダブルレッグからすぐに脇を潜りバックテイク、そこにすぐに正対する若松。金網まで押し込むマクラーレンは腰で組もうとするがクラッチは組めず。両足を広げ金網背に切る若松!  スタンド。右のカーフキックは若松! さらに右ストレート。残り3分の勝負。さらに右カーフを当てる若松。前足を変えるマクラーレンは前足にシングルレッグへ。足を外に出して片足立ちで切る若松! さらにマクラーレンはアタックするが、崩しはなく、差し上げる若松。左足を両足で挟むマクラーレンだが、足を戻す若松。左足にシングルレッグはマクラーレンも、再び戻す若松。力を使うマクラーレンは右で差すも、体を入れ替える若松は左ハイ! さらにマクラーレンの低いタックルを切ってがぶりからヒザ! 潰してパウンド連打。立ち上がるマクラーレンを詰めてゴング!  若松とハグをかわしたマクラーレンは、がくりと腰を落とし、マットに座りこんだ。判定コール前から若松を指すマクラーレン。判定は3-0で若松が勝利! 「心が折れた。ユーヤは強かった。何て言ったらいいか分からない」と語るマクラーレン。4連勝を決めた若松は「まず、寝技がすごく成長したかなと。練習していたので勝負できたかな、と。今後の自信になります。トップランカーを倒したので、とりあえずタイトルマッチをやってアドリアーノ・モラエスを倒して、僕がフライ級で日本人で初めてのチャンピオンになります。サンキュー」と、力強く王座獲りを語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R×マラット・ガフロフ(ロシア)77.10kg, 1.0244[判定0-3]○オク・レヨン(韓国)76.65kg, 1.0226  1R、ともにオーソドックス構え。いきなり詰めて右のカーフキックを効かせるレヨン。ガフロフも右ローを返すと、左で差して前方に崩してバックへ! 背中に乗り、4の字ロックでリアネイキドチョークを狙う。低い位置に着くも足をロックしたままのガフロフは背後から細かくパウンド。レヨンも背後のガフロフにヒジを突く。  2R、じりじりと詰めるのはレヨン。左を振って飛び込むが、またも1R同様に左で差すガフロフが前方に崩す。それを耐えたレヨンにガフロフはダブルレッグに入るが、右手を差し入れて凌ぐレヨン。左を切られ、左足にシングルレッグに入るガフロフ。そこにバックを狙ったレヨンだが、足首を持たれ下に。  背中を着いたレヨン。ガフロフはインサイドガードから細かくパウンドする。下から三角絞めを狙い、固めて鉄槌を打つレヨン。肩を入れて外したガフロフが両鉄槌を入れてゴング。先にレヨンが立ち上がる。  3R、レヨンの右ローをかわすガフロフ。しかしスタミナ切れで動きは鈍い。詰めるレヨンは左前蹴り。ガフロフはテイクダウン狙いも遅く、レヨンに切られる。  さらに右ロー、さらに右ストレートをヒットはレヨン! 金網背にするガフロフは死力を振り絞って左を差して前に。右手を差し入れて金網背に立つレヨン。ガフロフは今度は左足にシングルレッグに入るとレヨンに片ヒザを着かせてついにバックテイク。立ち上がり際に背中に乗るが落ちると、背中を見せながらもキムラクラッチに組んで下になってゴング。  判定は3-0で、ガフロフの組みを凌ぎ打撃を当てたレヨンが勝利。2019年のHEATでのトム・サントス戦の判定負け以降、Double Gで2連勝、ONEデビュー戦勝利で3連勝を飾った。 [nextpage] ▼ストロー級 5分3R×澤田龍人(日本)56.70kg, 1.0222[判定0-3]○ミアオ・リータオ(中国)56.50kg, 1.0023  ストロー級戦。「ONE Warrior Series」を勝ち上がった澤田龍人は現在Evolve MMA所属。2019年8月のアジズ・カリム(インドネシア)戦では、リアネイキドチョークによる68秒一本勝ちで本戦デビューを白星で飾ったが、続く12月には、南アフリカのレスラー、ボカン・マスンヤネにコントロールされ判定負け。2020年10月に10カ月ぶりの試合で、MMA12勝4敗のミアオ・リータオ (中国)に判定勝ちし、再起を果たしている。2021年2月の前戦ではロビン・カタラン(フィリピン)にリアネイキドチョークで一本勝ち。今回はリト・アディワン戦がキャンセルとなり、急遽リータオとの再戦となる。  ミアオ・リータオはMMA5勝3敗。少林寺拳法仕込みの強打で知られており、ONEではシム・ブンスラン(カンボジア)や、澤田のチームメイトでもあるデェダムロン・ソー・アミュアイシルチョーク(タイ)を1R、左ストレートでフィニッシュしている。その後、2019年8月にポンシリ・ミトサティトにも判定勝利で2連勝も、2019年11月にジェレミー・ミアドに1R TKO負け。2020年10月の前戦では澤田に判定負けで2連敗中だ。再戦でいかに成長を見せるか。  1R、ともにオーソドックス構え。澤田のワンツーからの組みを豪快に突き飛ばすリータオ。しかし澤田はシングルレッグからダブルレッグとしつこく組んでボディロックテイクダウン。しかしすぐに立つリータオ。そこに左右フックからシングルレッグへ。動きを止めず、攻め続ける。片足を掴まれながらスイッチ狙いから立つリータオ。がぶるが、シングルレッグを続ける澤田。  ついに突き放したリータオ。左右で前に出る澤田に左を返して低いタックルを切って上に。背中を着いた澤田はフラワースイープ狙いから腕十字へ。しかしヒジを抜いたリータオに下からダブルレッグで立ち上がる澤田は、ボディロックテイクダウン! そして背中に跳び乗り引き込み。背中からずれ、リータオは正対し上に。  2R、右を突く澤田。リータオの詰めを切り、逆に澤田からシングルレッグに入るが、足を触れず切られ、下に。腕十字を狙う澤田に防御するリータオは鉄槌を振りバックテイク。しかし、ここは正対する澤田が立ち上がる。  澤田のがぶりから抜けスタンドに戻すリータオは左から右を振る。さらに右フックの打ち合い。リータオの右を首で受ける澤田は手数が減る。さらにリータオの左!下がりながらのシングルレッグは澤田も立って凌ぐリタオが金網背にゴング。  3R、下がりながらも左フックを当てる澤田。さらに遠間からシングルレッグに入るがリータオも金網背に凌ぐ。ダブルレッグで尻まで着かせる澤田だが、足を抜き離れるリータオ。  スタンド勝負。リータオの左ジャブの打ち終わりに澤田がタックルに入るが、切るリータオ。またも崩せないままタックルも潰すリータオが上に。引き込む形になった澤田はマットに背中を着けてクローズドガード。足を解くと、左足をまたぐリータオ。そこに亀から立とうとする澤田のサイドバックにつく。バックからリアネイキドチョークを狙うリータオだが、澤田も右足をかけさせず。正対を狙うが、リータオはさせず。ゴング。  判定は3-0で急激な成長を見せたリータオが勝利。1週間で水抜き無しで4kgを減量しスクランブル参戦した澤田は、1Rの猛攻を続けることは出来ず、3連勝はならなかった。 [nextpage] ▼ムエタイ キャッチウェイト(80.9kg)○ニキー・ホルツケン(オランダ)77.10kg, 1.0144[2R 1分23秒 KO] ※左ハイ×ジョン・ウェイン・パー(豪州)80.80kg, 1.0241 ※体重超過のため報奨金の20%を対戦相手に支払う  ホルツケンはK-1で活躍した選手で、2006年にスカンジナビア予選トーナメントで優勝し、K-1 WORLD MAXの世界一決定トーナメントに2007年と2009年に出場。その後はGLORYを主戦場にし、2013年のウェルター級世界トーナメントで優勝。2015年には第3代GLORY世界ウェルター級王座に就いている。プロボクサーとしても並行して試合を行い、2018年には代替選手とはいえWBSS出場も果たした。キックボクシング戦績は109戦92勝(46KO)16敗1無効試合、ボクシング戦績は15戦14勝(11KO)1敗の大ベテラン。2020年12月の前戦でエリオット・コンプトン(豪州)を左ボディで1R KOに下している。  ジョン・ウェイン・パーはキャリア100勝に王手をかけるレジェンドファイター。2019年8月の前戦では、RIZINで初代RISEウェルター級王者のダニロ・ザノリニと対戦。スプリット判定で敗れている。  オープンフィンガーグローブのムエタイ・ケージ戦。  1R、ともにオーソドックス構え。右のスーパーマンヒジを見せるホルツケン。圧力をかけるホルツケンは、ウェインパーの右に左フックをかぶせて当てると、ガード上ながら右の後ろ廻し蹴りでダウンを奪う!  立つウェインパーは左右ボディで前に。しかしカウンターの右をもらい後退。左ショートフックを当てるホルツケンにウェインパーも左アッパーを返す。  2R、左ジャブ、右ストレートで前に出るホルツケン。左ストレートでダウンを奪うと、左ジャブ、左ミドルの打ち終わりに左ハイでKO。ホルツケンは連勝。ウェイン・パーはまたも100勝に手が届かず。 【視聴方法】ABEMA 格闘チャンネル(日本語解説)ONE公式アプリ(英語解説)Google Play Store
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